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KOH デジタルノマド

年に10ヶ国で暮らすデジタルノマド。1ヶ月で10の職種を体験する「ノマドニア」を運営している。

いざ、船出の時

この日は合計12人の大所帯でバジャウ族ツアーへ参加です。みなさん初対面ですが、気さくで適当な感じですぐに打ち解けました。

ヒロムのペット、パギー船長もたくましい顔つきで旅を支えてくれます。

船を走らせることおよそ2時間。島が見えてきました。

おじさんの寝顔が邪魔です。

しかし、この島はスルー。本当の無人島はこの先にあるのだとか。そして約20分ほど進むとそこには

無人島。といえば無人島ですが、無限に鳥が占拠しています。

船が近づくと一斉に大空へと飛び立ちました。

この無人島、この時は満潮でしたが、干潮時にはもっと大きくなるそうです。一般的にはシークレットビーチと呼ばれることが多い気がしますが、無人島といえば無人島です。

まさに絶景ですね。滅多に見れない360度の大海原を全身で感じ、夜は近くの島でキャンプをします。

地図にない島、バゴンバヌワ島

無人島から約20分ほど船を走らせ、往路で見えた島バゴンバヌワ島へ。15分ほどで一周できるこの小さな島、実は地図に正しくは載っていません。少なくとも旅人の必需品GoogleMapには。GoogleEarthの衛生画像で精一杯拡大して見ると、ようやく確認できるレベルです。

そんなバゴンバヌワ島で暗闇の中、島じゅうからかき集めた木材に火を起こします。無人島付近で釣ったりモリで射たりして獲った魚介類や、バゴンバヌワ島で買った食材を使って夜ご飯作り。

自分たちで獲った食材の味は格別。ヘタレな筆者は5mも泳げずに人に獲ってもらった食材なので、その気持ちはわかりません。

満点の星空の下、夜の宴は続きます。

外国人が島にいるのが珍しいそうで、バゴンバヌワの島民も集まってきて、共に歌って踊って…

 

言葉は通じなくとも世界共通のアレで心の距離が一気に縮まりました。

 

 

そう、世界共通のアレで。

歌って踊って疲れ果てた頃には、日付が変わろうとしていました。このままビーチに寝そべって日の出まで寝る…はずが…大雨が降ってきました。

ビーチに屋根という屋根などはなく、廃船を寝床にしようと調査するも得体のしれない虫が多く環境的に適しません。行き詰まり困っているところで、共に宴を楽しんだ島民たちが「狭いけどうちでよかったらおいでよ」と言ってくれたので、お言葉に甘えてホームステイをすることに。

疲れ果て皆すぐに就寝したのですが、ここにきてスタミナ系人類フィリピン人の本気を思い知ることになります。

夜も深まった午前3時、鳴り響く太鼓、宴で歌っていた歌、なんと泊めてくれた家主が歌って踊り出したのです。

 

寝たんじゃねーーーのかよーーー!!どこからその体力が湧いてくるんだよーーーーー!!

 

突如として巻き起こる2次会、屋根を叩きつける豪雨の雨音、筆者の乳首にヒットする雨漏り。それはそれは、寝られたものではありませんでした。

泊めてもらっておいてなんですが、弾ける家主を横目にひたすらに無視を決め込んで、どうにか再度眠りにつくのでした。

そして翌朝…

\全員寝不足/

旅にトラブルはつきもの

バジャウ族ツアー2日目。雨も上がりバゴンバヌワの島民に別れを告げ、前日の無人島へ再度上陸。ツアー参加者の3人を残して船を出し、目の届く範囲で漁を始めるのですが、再び雨が降り出します。

無人島に残された3人は雨から逃れるすべもなく、孤島に取り残されていました。ビニールシートの屋根がある船で迎えに行けばいいものの、なんとなく気が向かずに放置。200mほど先に見える3人はどうやら怒っている様子です。乗船している人々は、なんだか楽しくて見守っていました。

無人島に取り残されている3人は、無人島に船をつけている地元漁師に船まで送って欲しいと交渉しますが、答えは「NO」。漁を終えたバジャウ族ツアー船はようやく無人島に迎えに行くも、取り残されていた3人はどうやら機嫌がよくない様子でした。

旅にトラブルはつきものですからね。ははは〜

 

そしてツアー一行はやや悪天候の中、バジャウ族の村のあるセブ島へ向け、帰路を辿るのでした。ところがどっこい。

出発してすぐのこと、船が停止。ガソリン補給かと思いきや、どうやら様子がおかしいのです。話し込むクルー。そしてヒロムの親友デンジの妹が涙を流しているのです。

聞くところによるとその涙の訳は船のスクリューが折れ、難破してパニックになっているとか。漂海民族バジャウ族が漂海して、パニックになっている貴重なシーンを目の当たりにしました。

かく言う我々も事実上、海のど真ん中で遭難したことになるのですが、この世界最高峰のワイルドなツアーによって鍛えられたメンタルによって焦りはなかったように思えます。ガイドのヒロムは一言、

 

「死なない程度のトラブルって楽しいよね」

旅にトラブルはつきものですからね。ははは〜

 

ただ、この日の夜にフライトを控える筆者だけは気が気じゃありませんでした。

SOS信号として衣服を振り回し続けるデンジの妹、そんなことで近くの船が捕まるのかと思いましたが、ものの20分で近くの船が寄ってきてくれました。

なんとその船のクルーは…

先ほど無人島に取り残され、雨に打たれていた3人を乗船拒否した血も涙もないあの人でした。無人島に取り残されていて乗船を断られた3人は怒りの牙を向けていましたが、クルーのデンジの交渉の元、近くの島までけん引していただけることに。

そしてまたバゴンバヌワ島に着き、島民はなぜまた戻ってきたのか不思議そうな顔をしていました。

やはりスクリューはポッキリと。

セブ島からデンジの父が替えのスクリューを持ってきてくれ、バジャウ族ツアー一行は無事にセブ島の村まで帰還することが出来たのでした。

まとめ

バジャウ族ツアーは、おそらく世界最高峰にワイルドなツアーでした。今回は天気に恵まれなかったものの、乾季に訪れるとさらなる絶景や海の透明度が期待できるでしょう。

スクリューか折れるなんてことは、数十年に1度あるかないかくらいの確率。筆者はどこにいってもマイナス方向の奇跡が起きるので、このくらいは日常茶飯事です。基本的に一人旅スタイルの理由はトラベルメイトに迷惑をかけないためでもあります。

 

思いがけぬトラブルで帰国のフライト時刻が迫り、急いでいた筆者はタクシーにうっかりスーツケースを丸ごと忘れてきてしまいました。旅する美容師が旅のメインツールとなるハサミをすべて失った瞬間。

旅にトラブルはつきものですね。ははは〜

 

はははぁ…

 

はぁ…

 

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