編集部

こんにちは、旅を広める会社である株式会社TABIPPOが運営をしている「旅」の総合WEBメディアです。世界一周のひとり旅を経験した旅好きなメンバーが、世界中を旅する魅力を伝えたいという想いで設立しました。旅人たちが実際に旅した体験をベースに1つずつ記事を配信して、これからの時代の多様な旅を提案します。

毎日が決まったことの繰り返しでつまらない。ちょっと前には「自分探し」という言葉が流行りましたが、会社に勤めていても、友だちと飲んでいても、ふと「ここは自分の居場所なのか?」「もっとふさわしい場所があるのでは?」と思うことって誰しもありますよね。

今回紹介したい「世界一周 わたしの居場所はどこにある!?(幻冬舎文庫、著:西井 敏恭)」は、大笑いしながら「自分探し」のできる、世界一周エピソード集です。

 

旅の知識は一切なし。でも無性に旅に出たくなる爆笑エピソード満載!

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旅本もいろいろありますが、本著は一気に読み切れる世界一周の爆笑エピソード集。

それもそのはず、旅をしながら自身のBlogに書き続けた内容を一冊にまとめたものだからです。この本には、いわゆる”役に立つ”情報はありません。

オススメのレストラン情報もここに行ったらココを見ろ!的な要素もナシ。でも、「旅っていいなぁ」「そう、そう。旅先ではあるよね」と思わせるエピソードが盛りだくさん!

だから、行ったことのない国のエピソードも面白く読めます。日常にちょっと疲れた人、旅から少し遠ざかっている人にぜひ読んでもらいたい旅サプリ的一冊です。

 

今やECマーケター、起業家として活躍する著者の世界一周旅行記

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著者の西井敏恭さんは、マーケティング企業「株式会社warmth」の代表取締役CEO。本著は、彼が2001年から2年間に渡り世界をめぐったエピソードを綴った一冊です。

ドクターシーラボでの実績、そして起業。講演なども数多く行う輝かしい経歴の著者ですが「そんなすごい人が!」と思って読む必要はありません。

ページをめくると、それはそれはお下品な「ウ○チ」「女」「ド○ッグ」「ゲ○」……エピソードで笑わせてくれます。

マーケターで起業家の彼だから? いえ、少なからず世界を回った経験が著者、西井敏恭さんを成長させた面も多いはず。

今、「あなたの居場所は見つかりましたか?」という問いに彼はどう答えるでしょう?

 

行く先々で命名される著者の肩書きに注目!

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この本で私がイチオシなのが、彼が自らつけたニックネームです。

「ギター職人 パラグアイ」でのエピソードでは、「渚のギタリスト」、他にも本著のいろんな所でいろいろなニックネーム、肩書きがユーモアと妄想を交え登場します。

ミーハー旅行者を小馬鹿にしつつ、自分も同じ行動をとってしまったり……本著のニヤニヤしながら一気に読み切れる面白さは、著者のユーモアのセンスと「オチ」にあります。

「渚のギタリスト」は果たしてパラグアイでギターを買えたのか? ぜひ手にとって確認してください。きっとそこから世界一周の旅が始まります。

 

爆笑エピソードに混じり、ちょっとうるっとくる出会いと別れ

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さまざまな国でのエピソードは、騙されたり、ケガしたり、ちょっとしたトラブルに巻き込まれたりといったものが面白おかしく描かれていますが、なかにはちょっとうるっとしてしまうものもあります。

「真の友情トルコ」や「世界最貧国の真実エチオピア」では、トルコで仲良くなった少年アリやエチオピアの少年ゴードンとの別れがとても印象的です。

著者もあとがきで、旅を通じて知り合えた人々が「旅で得た財産」と述べていますが、本著の魅力は現地の人々とのイキイキしたやり取り、触れ合いが鮮明に伝わってくる点なのかもしれません。

 

爆笑のエピソードで散々笑った後は、エピローグで旅の余韻を

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タイトルでもある「わたしの居場所はどこにある!?」の締めくくりというか筆者なりの考察があるのがあとがきです。

ここでも、日本帰国後の空港でのやり取り(無修正のお宝の没収)のエピソードで笑わせてくれますが、著者が2年間に渡る世界一周の旅を自分なりに振り返っています。

旅から帰ってくると、日本のよさが身にしみたり、家族や友人、恋人が今まで以上に愛おしく思えるようになりますよね。空港に出迎えに来てくれた彼女の一言が、彼の居場所を暗示しているのかもしれませんが、最後はちょっと著者らしからぬ締めくくりです。

 

まとめ

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巷には、旅の情報をまとめたガイドブックがたくさんあります。ネットなどのレビューでは、面白い反面「中身がない」という声もあったりしますが、本著は「旅っていいなぁ」「そうそう、こんな事あるある」と、”自分の”旅の記憶にある面白スイッチを押してくれる、そんな一冊です。

自分の居場所を無理に探す必要はありません。しかし、きっと見つかります。私もまんまとまた旅に出かけたくなってしまいました。

編集部

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