ライター

1996年、神奈川県生まれ。高校2年の夏にブラジルを訪れたことをきっかけに、海外行きを決意。その後サッカープレーヤーとしてイタリアとスペインに渡り2シーズン半プレー。現在は、通訳業や言語学習教師、取材・執筆活動を行う。大好きな国はイタリア。

観光大国として、名を馳せているイタリア共和国。イタリア共和国という国は、訪れた人の心を虜にする国です。

長靴型の国土を北から南に降りていくと、街ごとに別の国であるかのような感覚を得るくらい変化があり、愛で溢れた人たちの温もりを感じることができるでしょう。

そして、、イタリア人はワインを好んで飲みます。地元近郊でとれる美味しいワインを、地元の食事と合わせて飲むのがイタリアスタイル。

南北に縦長である国土で栽培されるブドウは、地域で種類も味も大きく違います。そして、同じ品種でも、作り手によって全く別の味になるのがイタリアワインの面白さです。

今回は、「タイトル」を個人的にセレクトしてご紹介したいと思います。

ミラノのあるロンバルディア州おすすめワイン

photo by Nobuaki Sato
ミラノといえば、こちらのドゥオーモが有名ですね。世界最先端ファッションの街の一つとしても認知されています。

そんなミラノに訪れた際には是非、ロンバルディア州のワインVartellina Superiore(ヴァルテッリーナ スーペリオーレ)を。

こちらは、キアヴェンナスカというネッビオーロ種(ネッビオーロ種を使用した有名なワインは数多くあります)のブドウを90%以上使用して作られる赤ワイン。

鮮やかなルビーの色を見に纏い、花のようなデリケートな香りを感じ、アーモンドやバニラをほのかに感じるしっかりとした味わいの辛口赤ワインです。

ローストした肉料理や、熟成チーズとよくあうでしょう。スーパーでもお買い求めできるので、お店の人に「ヴァルテッリーナ スーペリオーレ」といえば簡単に見つかります。(こちらでご紹介するワインは、スーパーや酒屋さんで容易に見つかります。)

ヴェネチアのあるヴェネト州おすすめワイン

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ヴェネチアといえば水の都。とても美しい街並みと景色で、世界中の人の心をうっとりさせる街です。

恋の街とも言われています。特に女性に人気の街で、読者の方の中にもヴェネチアが大好きな人は多いのではないでしょうか?

そんなヴェネチアのあるヴェネト州に訪れた際にお勧めしたいのは、Prosecco(プロセッコ)。

グレーラ種のブドウを85%以上使用したスパークリングワインです。麦わら色をし、果実の香りが特徴的です。

食前酒から、各種前菜、パスタ料理にあい、食事を通して楽しむことができるワインです。

フィレンツェのあるトスカーナ州おすすめワイン

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フィレンツェといえば、アートの街。有名な画家、レオナルド・ダ・ヴィンチが生まれ育ち、ミケランジェロが若い頃に修行をしていた街です。ミケランジェロが制作したダヴィデ象などがとても有名ですね。

他にも、詩人のダンテが活躍するなど、芸術家やアーティストの街としても知られています。

また、大昔のイタリアは、小国の集まりで、街ごとに話される言葉が違いました。そこで、ダンテがイタリア語という国民の基準になる言葉を作ったのもフィレンツェです。

そんなフィレンツェのあるトスカーナ州に訪れた際にお勧めなのが、Brnello di Montarcino(ブルネッロ ディ モンタルチーノ)。

ブルネッロ種のサンジョヴェーゼとグロッソ種などで作られた赤ワインです。濃いルビー色をしており、熟成するに従いザクロのようなガーネット色を帯びていきます。

濃密な香りと、タンニンがありながらも調和のとれた、しっかりとした味わいが特徴です。赤身肉料理、焼肉、野鳥の料理や、パルメザンチーズなど熟成チーズと合わせても美味しくいただけます。

ローマのあるラツィオ州おすすめワイン

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ローマといえば、世界遺産のコロッセオやバチカン市国など、世界的な観光名所が多い観光都市であり、イタリアの政治の中心地です。

そんなローマ付近は緑豊かな丘陵地帯になっており、小麦畑や牧草地が広がり、傾斜面では、ブドウやオリーブが栽培されています。

また、古代ローマ時代からワイン造りが盛んでした。そんなローマがある、ラツィオ州に訪れた際にお勧めしたいのは、Cannellino di Frascati(カンネッリーノ ディ フラスカティ)。

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数種類の認定ブドウを使用した白ワイン。黄色がかった麦わら色が特徴的で、デリケートな果実の甘い香りを含み、果実味を含んだ心地よい甘口のワインです。

リコッタチーズを使ったタルトなどとよく合います。

ナポリのあるカンパーニャ州おすすめワイン

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ナポリといえばピッツァ。ナポリのピッツァは、イタリア国内の他のどこの街のピッツァとも比べ物にならないくらい美味しいことで有名です。

気候も温暖で、晴天が多く陽気な人々が醸し出す街の雰囲気は最高です。温暖な気候、海と山などの豊富な自然資源が多いことから、アフリカなどからの移民が多く、さまざまな文化が入り混じり、独自の文化を築き上げた特殊な街です。

イタリア語が使われますが、現地の人はナポレターノと呼ばれる言語を話し、それは、イタリア人でも理解ができないほどです。

ナポリの人は、「俺たちはイタリア人ではない。ナポリ人だ!」というように、自国よりもナポリを愛しています。

ナポリはイタリアではなく、ナポリ。そう感じる程、イタリアの中でも一風変わった街なのです。そんなナポリに訪れた際にお勧めなのは、Vesuvio(ヴェスヴィオ)というワインの白(赤もあります)。

3種類〜4種類のブドウ種で構成され、薄い麦わら色から黄色まであります。

心地の良いワイン香を含み、やや酸味を感じる辛口、トマトソース入りのパスタ、魚介類、魚産物のリゾットによく合います。

イタリアワインの選び方

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イタリアワインは、一括りで考えることがとても難しいジャンルです。なぜかというと、ワイナリーの数はとてつもなく多く、作り手さんの考え方もさまざま、しかも、同じ種類のワインでも味に大きな違いがあったりするのです。

飲めば飲むほど分からなくなってくるのが、イタリアワイン。クラシカルなものから、斬新なものまで幅広いのも特徴です。

そんなイタリアワインを買う際に、僕がワインに興味を持ち始めた頃にしていたのは、DOCGとDOC(イタリア全土で認定されている一定の基準を満たしたワイン。DOCGのワインの方が、DOCのワインよりも厳しいチェック基準を満たしている)のワインを選ぶという方法。

こちらがDOCGのラベル。

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そして以下がDOCのラベルです。

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読者の方の中にも見覚えがある方がいるかもしれませんね。

このテープを貼れるワインは限られており、イタリアでも広く認知されているワイン(一種の品質保証のようなもの)なので、好みではないワインに出会う確率が低いと思います。

今回ご紹介したワインは、4つがDOCG、1つがDOCのワインです。スーパーや酒屋さんに行き、銘柄を伝えると、同じ銘柄でもいくつかのワインが見つかると思います。

その中からピンときたワインを選ぶのもよし、お勧めを聞くのもよしです。同じ種類のワインでも、作り手さんや年によって風味や香りが違うことがあるので、同じ種類のワインでもいくつか試してみることをお勧めします。

本場でもぜひ味わって欲しいイタリアワイン

ここで皆さんにご紹介したワインはほんの一部しかありません。他にも、僕の大好きなワインは多くありますし、ここで書いた別の町にもとても美味しいワインは数多くあります。

イタリアワインは、それだけで楽しむのではなく、食事と合わせて楽しむものだと、僕は思っています。

同じワインでも、合わせる料理によって変わるワインの風味を楽しむのは至福のひと時です。次に皆さんがイタリアへ旅する際には、イタリアワインも楽しんでみてはいかがでしょうか?

ライター

1996年、神奈川県生まれ。高校2年の夏にブラジルを訪れたことをきっかけに、海外行きを決意。その後サッカープレーヤーとしてイタリアとスペインに渡り2シーズン半プレー。現在は、通訳業や言語学習教師、取材・執筆活動を行う。大好きな国はイタリア。

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