ライター
五月女 菜穂 ライター/株式会社kimama代表取締役

1988年、東京都生まれ。横浜市在住。1児の母。 大学卒業後、朝日新聞社に入社。新聞記者として幅広く取材経験を積む。2016年に独立し、ウェブや紙問わず、取材・執筆・編集・撮影を行う。22年4月、合同会社アットワールドを起業し、旅好きのフリーランスが集まるコミュニティ「@world」を運営。23年5月、編集プロダクションの株式会社kimamaを創業。世界一周経験者で、渡航歴は45カ国超。

こんにちは、フリーライターの五月女です。この間、2ヶ月の弾丸世界一周から帰国したのですが、今は猛烈にアイルランドに行きたいです。

みなさん、Miyuuさんというアーティストを知っていますか?

京都のお寺や神社でギターで弾き語りをしている動画をYouTubeで配信、京都×洋楽という異色の組み合わせが注目を集め、日本のみならず海外でも再生されるようになあり、いま注目を集めているシンガーソングライターです。

2016年に開催された「avex×UUUM YouTuber女子オーディション」でもグランプリを獲得して話題になった彼女が、旅が大好きだと聞いたので今回は特別にインタビュー取材をさせて頂くことに。

9月3日(日)にTABIPPOが主催する旅祭2017にも出演が決まった、シンガーソングライター・Miyuuさんの素顔に迫ります。

 

ーまず、旅祭2017出演が決定した率直な感想を教えてください。

Miyuu:お話を聞いた時は、すごい嬉しかったです。

Instagramのプロフィールに「STAY NATURAL」と書いているんですが、自然体で音楽を奏でたいと思っていて。旅とかマリンスポーツとか、自分の好きなものを音楽の要素に入れたらいいなと常々思っているんです。

Miyuu:「音楽と旅」を掛け合わせた旅祭のコンセプトに共感しますし、自分にとってこういう場所で歌うことを目指していたので、とても嬉しいです。いろいろなアーティストの方が参加されますが、みなさん旅好きという共通項があって、あまり壁がない感じが楽しそうですよね。

大阪で活動している知り合いのアーティストにも、「旅祭は絶対いくべきだよ」と勧められていた矢先、出演させていただくことになったので、自分でもびっくりです。すぐ自慢しました(笑)。

【Miyuu・プロフィール】
大阪出身のシンガーソングライター。 京都のお寺や神社で、Maroon 5 「Maps」、Bruno Mars「Just the Way YouAre」などをギターで弾き語りしている動画をYouTubeで配信。京都×洋楽という異色の組み合わせが注目を集め、日本のみならず海外でも再生されるようになった。2016年「avex×UUUM YouTuber女子オーディション」にてグランプリを獲得。レフティのアコギをかき鳴らすスタイルも印象的であり、そのスモーキーかつ優しい歌声 は、空や海”Natural”を感じさせるアーティストである。現在は YouTubeでの動画公開とライブを中心に活動中。 2017.8.9にDIGITAL SINGLE「into you」をリリース。

 

(Miyuu/1st digital single 「Southern Waves」)

 

ー旅がお好きだと伺いました。普段どういった旅をするのですか?

Miyuu:海が好きなので、海を目的にしていることが多いです。オーストラリアのゴールドコーストに行ったり、1泊でドバイに行ったり。…海が好きと言っているのに、ハワイに行ったのが小さい頃で覚えていなくて(笑)。

今まで10か国ぐらいは行ったのかな。頻度で言えば、大学在学中は3か月に1回ぐらい近場の韓国に行っていたりもしたんですが、最近はなかなか海外には行けなくて、昨年にバリへ行ったのが最後です。でも、国内に関しては、北海道や沖縄にも行きましたし、以前よりも色んなところへ行かせてもらう機会が増えました。
 
ーひとり旅が多いですか?誰かと旅することが多いですか?

Miyuu:1人の時もあるし、友達と行くこともあります。ゴールドコーストの旅は1人旅で、着いたらすぐに海に行きました。海の目の前のホテルを予約していたんですが、結局船の上にずっといましたね。とにかくのんびりしに行きたかったんです。ちなみに、ドバイは友達と卒業旅行みたいな感じで行きました。行く1週間前ぐらいに急遽決めて(笑)。
 
ー旅先で絶対にすることはありますか?

Miyuu:明確なことはないのですが、「郷に入れば郷に従え」という精神は大事にしています。例えば、フィリピンで仲良くなった韓国人の友達が韓国の家に招待してくれたことがあったんですが、その時に食卓に虫が出たんです。食べなくてでもいいよと言われたのですが、せっかくなので食べました。なかなかできない体験だなと思ったら、やってみたくなる方ですね。
 
ー旅の中で作詞されたり、作曲されたりするのですか?

Miyuu:はい。旅するときはミニギターを持ち歩くんです。昼間はずっと海に入って、サーフィンをしたり、ひたすら泳いだりすることが多いのですが、夜にひとりで砂浜に行って、曲を作ったりするかな。

夜は静かだし、波の音を感じられるし、雰囲気がいいんです。カップルがいたり、おじいちゃんが独りでぼーっとしていたりして、何を考えているのかなぁって思いをめぐらせたりして。…日常は結構せわしなくて、一人になることも少ないじゃないですか。でも、旅先で一人になった時は、神経が研ぎすまされる感じがするんです。集中力も高まっているので、気づいたら曲を作っていますね。

大抵はメロディーから入ります。iPhoneのボイスメモを回しながら、ギターを弾いて、適当に英語混じりで歌って、何回も聞いていて。その中に入っているワードから歌詞を膨らましていきます。

 

最新曲の『into you』(マンガアプリ「GANMA!」連載中少女マンガ「花はみじかし、恋せよオトメ。」タイアップ楽曲)の場合、漫画の主人公からインスピレーションを受けて、セリフだったり自分で思った気持ちだったり、作者さんの気持ちだったり、いろんな感情を入れたくて歌詞を書きました。

“大切なものはきっと目には見えなくて だから感じていたい”

この歌詞には、本当の気持ちや感情は、言葉や行動では伝えきること、知りきることができない。だから、心で感じることができる人間でありたいという思いを込めました。
 
ー旅を含め、いろんなものからインスピレーションを受けているのですね。

Miyuu:そうなんです。音楽だけが全てじゃないと思っているので。自分の人生の中には、音楽もあって、旅もあって。そんな風に生きていたいんです。

(様々な表情を見せ、透明感に溢れるMiyuuさん)

 

ーMiyuuさんご自身初めての旅の記憶はいつですか?

Miyuu:中3の時に友達と夜行バスで福岡へ一緒に行ったときかな。友達が大好きなアーティストがいて、その人がフェスに出るからっていうので2泊3日で行きました。フェスに行って、そのアーティストが福岡出身だったので、そのルーツをたどるようなことをして、もちろん海にも行って…。今でも覚えていますね。
 
ー国内外でもどこか行きたいところはありますか?

Miyuu:目的ははっきりしないけど、アフリカにすごく行きたいです。国の特徴とか場所もあんまりはっきり分からないし、知らないところだから、行ってみたいですね。

あとは、10月にプライベートでロサンゼルスに行くんですけど、ロスはずっと行きたいなと思っていたんです。高校2年生の時に、留学で行ったことはあるんです。学校にはあまり通わずに、海辺にいたんですけどね(笑)。行った理由は『ロード・オブ・ドッグタウン』という映画がきっかけなんです。ヴェニスビーチを舞台にした実話を基にした映画なんですけど、それがすごく好きで。その時は英語も理解できなかったし、やりたいことも思う存分できなかったので、次こそはいろんなことを感じたいなぁと思います。

それからアラスカも行きたい。これも映画『イントゥ・ザ・ワイルド』の影響で、ずっと行きたい場所の一つです。実際、高校2年生の時に迷ったんですけど、さすがにアラスカはやめておこうってなったんです(笑)。いやぁすごくいい映画なんですよ~。
 
ー映画もお好きなんですね。

Miyuu:はい。結構、旅先は映画に影響されることも多いかな。すごい柔らかいんですよね。見たものに感化されて行きたいって思うんです。…私の今の夢は、車に住むこと。それは国外でも国内でもどっちでもいいんですけど、生活拠点を車にしたいんです。『イントゥ・ザ・ワイルド』の中に登場するバスみたいな

きっとそれも映画の影響です。流行りの移動オフィスとか憧れますね。まずは免許を取らなくてはいけないんですが(笑)
 
ー映像で言えば、楽曲をYoutubeで数多く配信されていますね。

Miyuu:音楽の専門学校に通っている友達と知り合うきっかけがあったんです。自分は大学に通っていた時に、音楽を目指していたわけではなくて、普通に就職活動をギリギリまでしていたんですけど…せっかくならYoutubeに作品をアップしてみようとなったんです。

アイディアとして普段聞いている音楽をカバーするというのが出てきたんですけど、同時に日本の文化を海外に発信できる方法はないかと考えて。私は大学で観光を専門にしていたので、京都で撮ったら注目してくれると思ったんですね。「THE日本」と感じられるような場所で、かつ、自分と曲のイメージが合う場所を探して、京都のあちこちで撮影したのがはじまりです。

2年前ぐらいに配信を始めました。撮影自体が面白くて、みんなで観光しながら撮影した感じで。思えばそれも一つの旅でしたね。
 
ーこれからもYoutubeでの配信は続けますか?

(京都の石塀小路で撮影したYouTube映像)

Miyuu:はい。出せたらいいなと思っています。旅先でその場所にゆかりのある曲を歌いたいんです。例えば、過去にやったことがあるものだと、私の好きなヒース・レジャーが映画『恋のからさわぎ』の中で『Can’t Take My Eyes Off Of You』という曲を歌うんですが、ゴールドコーストでその曲を歌いました。今度ロスに行く時もギターを持っていくので何か撮れたらなと思っています。
 
ーでは、Miyuuさんにとって旅とは何でしょう?

Miyuu:知らない自分を知ることができるし、自分の中でも新しいものが見つけることができます。そして、自分が思っていた勝手なイメージをぶっ壊してくれるんですよね。例えば、ドバイに行った時のこと。自分の中でドバイはお金待ちのギラギラした裕福なイメージがあったけど、実際に電車に乗ったり、道を歩いたりしていると出稼ぎの人に出会うことが多くて。

貧富の差が激しいなと思ったんです。それは現地に行かないとわからないギャップで、びっくりしました。旅はいろんなことをインプットできるし、刺激的です。
 
ーありがとうございます。最後に、9月3日の旅祭2017に参加する方に一言メッセージをお願いします

Miyuu:旅祭2017に参加される方には、旅するように音楽を楽しんでもらいたいと思います。会場でお待ちしています!


(取材は代々木にあるTABIPPOオフィスにて)

 

インタビュー: 五月女菜穂/清水直哉
写真: 長沼茂希

 

ライター
五月女 菜穂 ライター/株式会社kimama代表取締役

1988年、東京都生まれ。横浜市在住。1児の母。 大学卒業後、朝日新聞社に入社。新聞記者として幅広く取材経験を積む。2016年に独立し、ウェブや紙問わず、取材・執筆・編集・撮影を行う。22年4月、合同会社アットワールドを起業し、旅好きのフリーランスが集まるコミュニティ「@world」を運営。23年5月、編集プロダクションの株式会社kimamaを創業。世界一周経験者で、渡航歴は45カ国超。

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