ライター

両耳にSoil&"Pimp" Session、右手に食物、左手に「旅をする木」。水辺を主食に、サーフィンしたり、ロードバイク乗ったり、市場駆け回ったりしています。

 

地下水脈で生きている星に出逢うブラック・ウォーター・ラフティング

星空4

Photo by 2ilorg

6563152219_4d99c27807_b

photo by donnierayjones

最後は、命のともしびが織りなす星空をご紹介します。国際空港があるオークランドから車でおおよそ3時間。手軽なアクセスがうれしい街・ワイトモには、ツチボタルが生息している貴重な地下洞窟があります。

ヘッドランプを点けないかぎり闇が広がり、呑み込まれてしまいそうな真っ黒な地中世界。そこに溜まった地下水脈を巨大なゴム浮き輪に下腹部をはめて、自力で泳ぎきるのです。流れが全く無いので、前に進むには自分の腕だけが頼みの綱。

 

洞窟を照らす「星」の主とご対面

1時間ほどのコースの後半に差し掛かり、筋肉が次第に緊張状態にも近づく頃、洞窟内の空気がふわ、と広がります。

そして、コンダクターさんの合図で一斉にヘッドランプを消灯、広がる小さな小さな、無数の白いつぶつぶとした光。岩壁の左右、そして遥かな天井部分にチラチラ、チカチカと揺らめくきらめき。

 

空からスペース・マウンテンが降ってきて、すっぽり呑み込まれたかのような世界が広がります。

わかりやすく、あちらこちらに飛び回る種のホタルではないそう。岩にはりついたまま粛々と光りつづけるツチボタルは、おもわず谷川俊太郎の「百億年の孤独」を思い出させます。

こんなことを書くと、なんだかセンチメンタルなツアーに思えそうですが、エンターテイナーなコンダクターのお供がいますので終始笑いっぱなしはお墨付き。

 

まとめ

おもわず、くちをぽかんとして、魅入ってしまいそうな星空。自分の身体を運んで、自分のまわりに漂う気配を確かめて、どんなガイドブックにも乗り得ないあまい宇宙体験をしてみませんか。

そんな星空に出会いに、ニュージーランドへ是非。

ライター

両耳にSoil&"Pimp" Session、右手に食物、左手に「旅をする木」。水辺を主食に、サーフィンしたり、ロードバイク乗ったり、市場駆け回ったりしています。

RELATED

関連記事