ライター
さとみん 憧れの男性はロバート・ラングドン教授

歴女の旅好き。レオナルド・ダ・ヴィンチの追っかけ。 幼少時ドイツに住んでいた際に、両親の影響で旅×歴史に夢中に。古代オリエント史と美術史が好き。いつか古代オリエントの舞台を一気に回るのが夢。憧れの男性はダン・ブラウンが生み出した、ロバート・ラングドン教授。

TABIPPO.NETをご覧になっているということは、9割がた旅をすることが好き、旅に出たいと思っている、旅に出る計画をしている方々かと思います。学生の皆さんの中には自分でアルバイトをしたお金で、初めて仲間だけで旅行へ行く人、一人旅に挑戦しようと思っている人もいるかと思います。

これからどんな世界が待っているのかと心躍らせているかと思いますが、現地で浮かれて油断をすると当然怪我や犯罪に巻き込まれてしまいます。

 

私は昔家族でスペインへ旅行した際に、引ったくりに巻き込まれました。その日は恐怖で一切言葉を発せられなくなった上、その旅行の記憶も全て無くなってしまいました。

自分のような体験を、折角これから初めて旅に出ようとしている皆さんに経験して欲しくないので、私が旅を通して学び、必ず心がけていることをご紹介します。

 

路地裏の恐怖体験

年末も差し迫った12月28日、スペインのマドリードで私たち家族三人と叔母は、夕方、ガイドブックに載っているレストランを探して、地図を見ながら街中を歩き回りました。日もすっかり暮れた頃、ようやくそれらしき路地とお店を見つけて近づいて行きました。

ところがそのお店は目的のお店と異なり、私達家族はもう一度地図と道路標識を確認しようと、路地内の明るい場所へ移動しました。すると突然背後から複数の人影が横切り、そのうちの一人が母が持っていた肩掛けのショルダーバックを持ち去ろうと体当たりをしてきました。

 

犯行グループは2人から複数人。一人がバッグを奪い、パスを回しながら逃げていく作戦だったと後から分かりました。母は念の為に手首にバックの紐を一周回して持っていたので、走り去る途中に手首に巻いた紐が引っかかり、直ぐには盗られずに済みました。

目の前で母がバッグを盗られまいと必死に犯人に抵抗する姿を目の当たりにし、私は恐怖でその場で動くこともできず声も上げることができませんでした。それは一緒にいた父も叔母も同じで、大の大人ですら、「助けて!」「泥棒!」「HELP!」など一言も言えなかったのです。

幸いにして犯人たちも諦め、母の鞄に入っていた財布、家の鍵、家族全員のパスポートは無事でした。その日は私の9歳の誕生日でした。楽しみにしていた誕生日だったのに、恐怖でその日は喋ることもできず、その後の旅行の記憶は全て無くなってしまいました。本当に何も覚えていません。

この話の中で、私たち家族の決定的な失敗に皆さん気がつかれましたでしょうか?

私たちの決定的な失敗は、「道の真ん中で地図を広げてしまったこと」。

当時はスマートフォンはなかったので、ガイドブックに挟まっている大きな紙の地図を道の真ん中で広げてしまいターゲットにされてしまったのです。この一つの行動で、周りの人に「観光客(=お金を持っている)」であるということを自らアピールしてしまったのです。

 

それ以来私は今でも旅先で、外ではスマホでも地図を見ないようにしています。できる限り休憩中のカフェや、お店を見つけて店内で自分のいる場所と行き先を確認するようにしています。お店の方が落ち着けるし、店員さんに確実な情報を確認することができます。

教訓:外で地図をじっくり確認しない

 

お洒落はほどほどに

有名な観光地へ行くと、本当に世界中から色々な国の人が来ています。大勢の人がいる中で、同じ国民だから当然といえば当然ですが、日本人ってなぜかすぐにわかるんです。特に若い人達はよくわかります。

私は今ベトナムに住んでいますが、観光客をはじめ在住者も含め、日本人てお洒落だなぁとよく思います。お洒落だし、女性はちゃんと化粧をしているから街の中でよく目立つのです。

 

高校生の時、私が通っていた学校は当時不思議な修学旅行のシステムを取っており、幾つかのコースの中から行き先を選ぶことができました。その年だけ世界史の先生が提案したイタリア・フィレンツェでルネサンスの歴史を学ぶコースがあり、私を始め沢山の生徒が応募し参加しました。

旅行時期はクリスマスも終わり、新年も明けたやや半端な時期でしたが、1月のフィレンツェはとても寒かったです。

到着した次の日から早速学習旅行がスタートしましたが、女の子達の服装を見て、とても驚いたのをよく覚えています。みんなカラフルでおしゃれなコートを着て、帽子、ブーツ、バッグを身につけていてすごく可愛かったのです。

その横で私はスニーカーにジーンズ、ベンチコートのような丈の長いダウンジャケットを着ていて、バッグはスリや引ったくりが怖いから上着の中にしまっていました。寒がりだから厚着もしていて、もっこもこのべ◯マックスのようでした…化粧も一切していなくて、みんな可愛い格好をしている中で、ベ◯マックスみたいな自分が恥ずかしくて、みんなで集合写真を撮るのがすごく嫌でした。

 

しかし初日の旅程が終わる頃には、あちこちから隣のクラスの誰々がスリにあった、ぼったくられたと色々な観光地あるあるの被害を耳にしました。

こうした被害の対応をしていた、このツアーを企画した世界史の先生と街の中で話した時に、「あなたは満点の服装をしていますね」と褒められてしまいました…このベ◯マックススタイルが褒められるとは夢にも思っていませんでした。でも最終的に私はスリにもぼったくりにも遭わずに済んだのです。

寒かったし、引ったくりに遭った記憶が鮮明に残っていて単なるビビり&寒がりの格好が、意外にも街の中に溶け込んで、結果的に自分の身を守ることになったのです。

旅は非日常なのでお洒落をしたい気持ちはよくわかります。でもその気持ちをぐっと抑えて、その国の空気や文化、人に溶け込んでしまい、思いっきり動けるような格好をしましょう。素敵なレストランや、舞台を見に行く時などはTPOに合わせた格好をすれば良いのです。

教訓:その国に溶け込む服装をすること

ライター
さとみん 憧れの男性はロバート・ラングドン教授

歴女の旅好き。レオナルド・ダ・ヴィンチの追っかけ。 幼少時ドイツに住んでいた際に、両親の影響で旅×歴史に夢中に。古代オリエント史と美術史が好き。いつか古代オリエントの舞台を一気に回るのが夢。憧れの男性はダン・ブラウンが生み出した、ロバート・ラングドン教授。

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