ライター
桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

この記事では、四角大輔さんとTABIPPOが一緒に作り上げた話題の新書籍、「The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅」の中から、旅のエピソードを抜粋して紹介していきます。

今回ご紹介するのは、高校教師である石井誠啓さんのエピソードです。

人生を追求する14人の「時代の疾走者たち」による原体験

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自分らしい生き方をつくる「手段」として旅がある!「人生」を追求する14人の“時代の疾走者たち”による「原体験」としての「旅」のストーリーをまとめた一冊。「旅に出て人生は変わるのか?」をテーマに、高橋歩、山川咲、西野亮廣、村上萌×著者(四角大輔、TABIPPO)とのスペシャル対談も収録。

 

「The Journey 自分の生き方をつくる原体験の旅」は「自由であり続けるために20代で捨てるべき50のこと」の著者、四角大輔さんと長い時間をかけて一緒に作り上げた、話題の新刊であり「旅」と「生き方」をつなげる1冊となっています。

 

旅に出ると視野が広がり、自分がいかに狭い世界で生きていたかを思い知らされる時があると思います。

旅とは何か?自分はこれからの人生をどうやって生きて行きたいのか?この本を読んで今一度自分の心に問い掛ける時間を作ってみてはいかがでしょうか。

「まだ」知らない世界と自分に出会えた旅|石井誠啓/高校教師

武器はおもちゃで、飢餓は日常 人生とはそういうもの

26歳の冬、年末年始の休みを利用してカンボジアに行ったときのことだった。カンボジアは 1993年まで内戦していた国。僕が日本で何の不自由もなく毎日笑って暮らしていたときに、同じ国の人同士で殺し合っていた国だ。

この国では、ポル・ポト率いるクメール・ルージュによって、かつて国民の 3人に1人、約300万人が虐殺されたという。そして、平和を取り戻した今なお悲劇を生んでいるのは、地雷だ。

当時埋められた地雷は、そのまま残っており、その数はカンボジア全土でなんと推定600万個。すべてを撤去するには、100年以上かかると言われている。

 

小さな掘立小屋の地雷博物館を訪れ、創立者のアキ・ラさんの手記を見て、驚愕した。両親を殺され、兵士として育てられた彼の手記にはこう書いてあった。

「平和になったけれど、何をしていいのかわからない」。「生きるということは、殺すか殺されないか。自分が生き残るには人を殺していくしかない」。「武器はおもちゃで、飢餓は日常。人生とはそういうものだと思っていた」。

カンボジアで出会ったのは、戦争しか知らない人

僕は戦争を知らない。けれど、まったく同じ時代を生きてきた人たちの中に、逆に「戦争しか知らない人」がいた。衝撃だった。

僕は殺される恐怖もなく、殺す必要もなく育った。自分の命がどれだけありがたいものかをリアルに感じたと同時に、たまたま日本に生まれてきたことの意味を考えざるを得なかった。

日本人というただそれだけで「人生の選択ができる」。それは、ものすごく恵まれたことなのだと知った。

 

「人生は一度。だったら、後悔しない人生を送らないといけないんじゃないのか」。「今の自分には、やりたいことはわからないけれど、もっと世界を旅して、知らないことを知れば、人生をかけてやりたいことがわかるのではないか?」。

そんな根拠のない思いに駆られ、僕は世界一周の旅に出ることを決意した。

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桃(Momo) フリーライター

書く人・エッセイスト。アメリカ・イギリスでの短期語学留学、ヨーロッパ鉄道周遊ひとり旅など経て、新卒でベンチャーの旅行会社に就職。現在は複数メディアにてフリーのライター兼編集者。趣味は英語で、映画は洋画を中心に年間150本を鑑賞。渡航国数は23ヶ国。

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