しかし、アフガニスタンでイスラム系テロ組織・タリバンが勢力を伸ばすと、バーミヤンの遺跡は彼らの攻撃対象となってしまいました。
幾度かの遺跡破壊活動の後、2001年にはついに二体の大仏がタリバンによって爆破されてしまいました。
パルミラ遺跡(シリア)
シリア中部にあるパルミラ遺跡は、古代ローマ時代の建造物を多数抱える歴史的・文化的に大変価値の高い遺跡です。
古来よりこの遺跡は、シリアとメソポタミア、ペルシアの商人が交易を行う際の重要な中継地として機能していました。
シリア情勢の混迷、そしてイスラム国の台頭によって、このパルミラ遺跡も破壊活動の対象となり、現在進行形でパルミラ遺跡はイスラム国による攻撃を受けて破壊され続けています。
まとめ
こうしてみると、今回挙げたものは全てが人為的なものによる被害となっていますね。
また世界の危機遺産リストに登録されている遺産も、そのほとんどが人為的な要因による抹消の危機を抱えているものばかりとなっています。
世界遺産は、登録された段階で万々歳というわけではありません。状態をいかに良い状態で保全し、世界遺産に対する人間による脅威をいかに遠ざけるかということも、ますます議論が尽くされなければならないでしょう。