車や船などの乗り物に乗った際に、気分が悪くなる一過性の症状が、いわゆる「乗り物酔い」です。これは、「動揺病」や「加速度病」ともいわれる疾患の一つに数えられています。
「旅行は好きなんだけど、乗り物酔いするので移動が憂鬱」という方も結構多いようです。今回は、乗り物酔いの原因を知り、症状を軽減するポイント・アイテムをご紹介します。
*編集部追記
2015年10月公開の記事に加筆しました。
なぜ、車酔いは起きるのか?
乗り物酔いの原因は、急な動きや加速度が体や頭に加わることで、視覚からの情報とバランスを司る三半規管の平衡感覚との間にズレが生じ、これが脳内で混乱することで吐き気やめまいなどの症状が起こると考えられています。
一般的には、小さい子どもは乗り物酔いしやすく、大人になるにつれて少なくなっていきますが、睡眠不足などその日の体調や、過去の乗り物酔いに対するトラウマなども大きく影響します。
酔い止め薬を服用する
旅行前に薬は飲みたくないという人も多いと思いますが、最近はさまざまな医薬品メーカーが酔い止めの薬を販売しています。
これらは、大きく嘔吐を引き起こすヒスタミンを抑える「抗ヒスタミン薬」と自律神経の興奮を抑え症状が起こらないようにする「副交感神経遮断薬」に分けられます。
抗ヒスタミン薬は眠気が起こりますが、眠ることで酔いを予防する効果もあります。「薬を飲んだから大丈夫」というプラシーボ効果で大丈夫という人も多いといいます。
乗り物に乗る前の食事と飲み物に注意
一般的に、空腹時と満腹時は酔いやすいと言われていますが、乗り物酔いを予防する食べ物と飲み物があるのをご存じですか?
1つはチョコレートや飴。これは血糖値が上がり脳が覚醒するため、乗り物酔いが起こりにくくなります。また、梅干しも効果的です。すっぱいものを食べた時の唾液が三半規管のバランスを整え、酸味が胸のムカムカ感を抑えてくれます。
飲み物としては炭酸水も胃の調子や自律神経を整える効果があるので予防に効果的です。