今回は韓国経由の長距離便に着目します。日韓関係が複雑な時期だからこそ、日本~韓国間の航空券が安価で販売されることも考えられます。
旅人なら知っておいて損はありませんよ。
意外と多い?日本には乗り入れない韓国直行便
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約5,000万人の韓国と約1億2,000万人の日本。乗り入れ先の国はどちらが多いのでしょうか。日本には乗り入れず、韓国に向かう直行便はあるのでしょうか。さっそく韓国のハブ空港である仁川空港で調べてみました。
日本には乗り入れず仁川空港には乗り入れる主な直行便
アジア
仁川~牡丹江(中国)
仁川~黄山(中国)
ヨーロッパ
仁川~プラハ(チェコ)
仁川~ブダペスト(ハンガリー 2019年9月22日~)
仁川~ヤクーツク(ロシア)
仁川~ウラン・ウデ(ロシア)
上記の都市から日本への直行便は設定されていません(2019年8月時点)。このように見ると、いずれの都市も1990年以前は旧社会主義圏に属していたことがわかります。
なお韓国~ロシア間の航空便が多い理由としてビザ制度が挙げられます。日本人は原則としてロシアへ渡航する際はビザが必要です。一方、韓国人はビザなしでロシアに渡航できます。この差が就航都市の数にも反映されているのでしょう。
韓国経由は安い?高い?どっち?
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次に気になることは航空料金です。たとえば、日本の地方空港→主要な日本の国際空港→海外と日本の地方空港→仁川空港→海外であればどちらが安いのでしょうか。ここでは大分→北京、大阪~ハバロフスクを例に比べていきます。
大分→東京→北京:8時間35分 約61,000円
大分→仁川→北京:7時間10分 約26,000円
※9月現在、大分便は運休しています。
大阪→成田→ハバロフスク:10時間25分 約37,000円
大阪→仁川→ハバロフスク:8時間30分 約36,000円
航空運賃は時期により大きく変動するため、あくまでも参考程度にしてください。このように韓国経由のほうが安くて速い場合があります。特に仁川空港行きLCC(格安航空会社)が運航されていると、航空運賃を抑えられますよ。
問題は韓国行きの運航本数です。たとえば大分~仁川間は1日上下各1本(大分10:00→仁川11:35)しかありません。乗り換え時間などを勘案すると、14時30分より前に仁川空港を飛び立つ便への乗り換えは厳しいでしょう。仁川空港での乗り継ぎがスムーズにいかないときは国内での乗り継ぎを検討してください。
なお一般の航空価格比較サイトで調べる際は要注意。サイトによってはLCC(格安航空券)が表示されない場合があるようです。そのときはLCCのサイトと航空価格比較サイトを併用するといいでしょう。
地方都市から飛ぶ韓国行き
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日本~韓国便のポイントは日本の地方都市から運航されていることです。2019年9月現在、仁川空港に乗り入れている日本の空港は以下のとおりです。
※9月になり地方空港を中心に取りやめが相次いでいます。関係が正常化すると復活するでしょう。
このように全国各地から仁川空港行きが運航されています。釜山などの韓国の地方都市への便もあります。これらの便も状況により運休することがあるのでご注意ください。
日本→韓国→第三国の場合で日本~韓国間と韓国~第三国間で航空会社が異なる場合は注意が必要です。その際は韓国の空港において荷物のピックアップや出入国検査があります。そのため最低でも3時間~4時間はほしいところです。
仁川空港では乗り換え客を対象に多彩なサービスやプログラムが用意されています。仁川空港で時間を十分な時間を確保できそうなときは事前に同空港のホームページをチェックするといいでしょう。