沖縄本島を旅するときに、「離島にも行きたい!」と思う方は多いはず。そんな方におすすめなのが、那覇から日帰りで行っても楽しめる慶良間(けらま)諸島です。
本島周辺でもキレイな海はありますが、やはり離島の海は一味違います!特に慶良間諸島の海は「ケラマブルー」という異名がつくほど美しく、数多くの人を魅了しています。
今回は、そんな慶良間諸島の中でも人気のある、渡嘉敷島(とかしきじま)・座間味島(ざまみじま)・阿嘉島(あかじま)、3つの島それぞれの魅力をご紹介します。
那覇から日帰り可能な慶良間諸島とは?
慶良間諸島というのは、那覇の西方の海に浮かんでいる大小20余りの島々をまとめた呼び方。その中でも観光地として特に人気なのが、渡嘉敷島と座間味島。
さらに、阿嘉島は座間味島のすぐ近くにあるので、セットで訪れることができる場所として、多くの観光客が訪問する島となっています。
那覇からは40kmほどしか離れておらず、船も毎日数便出ているため、日帰りでの観光が可能なのも嬉しいポイント。
それぞれの島の魅力をまとめてご紹介するので、気になったところへ次回以降の沖縄旅で訪れてみてください。
日帰りで行く場合のスケジュール
泊港から船に乗ってのアクセス
那覇から日帰りで行ける手軽さが魅力の慶良間諸島ですが、実際にはどういったスケジュールになるのかをまずチェックしておきましょう。
出発地点は那覇の「泊港(とまりこう)」です。そこから船でのアクセスとなり、3つの中で最も手前に当たる渡嘉敷島までは、フェリーで70分、高速船だと40分で到着します。
座間味島へはもう少し長くなり、フェリーだと阿嘉島を経由して120分かかります。高速線の場合は、阿嘉島を経由する便だと70分、直接座間味島へ行く便だと50分の航路となります。
また、阿嘉島と座間味島の間は、村内航路「みつしま」という船が1日4往復しています。
セットで訪れる際には、その船を使うことでより効率的に2つの島を巡れます。予め時刻をチェックしておきましょう。
フェリーと高速船はどちらを選ぶべき?
フェリーの方が料金は安いのですが、その分時間はかかります。日帰りとなると、少しでも現地での時間が長い方が楽しめますし、旅程を最優先に考えて船を選ぶことをおすすめします。
筆者が3つの島を訪れた実際の旅程では、1日をかけて座間味島と阿嘉島をセットで巡り、渡嘉敷島は旅程の最終日、帰りのフライトに間に合うように時間を見て日程を組みました。
少し急ぎ足での訪問となったため、すべてを楽しむにはさすがに短かったと思いますが、行くスポットを予め決めていたため、十分楽しむことはできたと感じています。
ここからはそれぞれの島の見どころをまとめてみます。どの島もケラマブルーを存分に楽しめるビーチが人気のスポットとなっていますが、もちろんそれだけではありませんよ。
【渡嘉敷島】美しいグラデーションはまさに絶景!
まずは阿波連ビーチへ
渡嘉敷島はかなり縦長の島で、ケラマブルーを楽しめるビーチが島中に点在しています。その中でも最も人気があるのが、「阿波連(あはれん)ビーチ」です。
島の南西部、那覇からの船が到着する渡嘉敷港があるエリアとは逆側の位置となります。阿波連集落の奥にあるビーチで、まさに沖縄の離島らしい絶景を楽しめるスポットです。
・名称:阿波連ビーチ
・住所:沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
・地図:
また、ビーチに向かって右側には「クバンダキ展望台」があり、高台からの景色を堪能することができます。
波打ち際からでも十分な美しさを感じられますが、その青の広がりをより感じられる展望台もぜひセットで訪れてみてください。
・名称:クバンダキ展望台
・住所:沖縄県島尻郡渡嘉敷村阿波連
・地図:
渡嘉敷村の変わった石垣
最初に到着する村の中にも見どころがあるので、要チェックです。島の玄関口としての役割がある場所ですが、現地の住民も多く住んでいる地域で、町を散策していると学校なども見られます。
そんな中にあるのが、「根元家の石垣」。沖縄の民家における石垣は、石のようなサンゴ礁をただ積み上げたものがよく見られますが、ここのものはまるで城壁のように切り揃えられています。
琉球王朝時代に造られたとは思えない立派な造りで、渡嘉敷村の有形文化財に指定されています。
・名称:根元家の石垣
・住所:沖縄県島尻郡渡嘉敷村渡嘉敷45
・地図:
【座間味島】島中にある展望台を巡りたい
古座間味ビーチ周辺の深い青も要チェック
座間味島で最も人気のスポットは、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで2つ星に輝いた「古座間味(ふるざまみ)ビーチ」。高月山展望台や高台の道路から見るビーチ周辺の海は、特に濃い青色が印象的です。
海水浴を楽しむのに最適なビーチとして整備されていて、シュノーケルのレンタルなどもあり存分にケラマブルーを堪能できますよ。
・名称:古座間味ビーチ
・住所:沖縄県島尻郡座間味村座間味1743
・地図:
チシ展望台からは迫力抜群の大岩も
座間味島は、島全体にかなり高低差があり、海側には断崖絶壁のようなダイナミックな自然が多く残る島。「チシ展望台」では、そんな迫力抜群の巨岩と海のコラボレーションが楽しめます。
なお、島内には数多くの展望台があり、それぞれ見応えが違っています。島の東西南北、どちらを望む展望台かによって景色がかなり変わるので、見比べてみてくださいね。
・名称:チシ展望台
・住所:沖縄県島尻郡座間味村阿佐
・地図:
【阿嘉島】野生のシカにも会えるかも
テラスでじっくりと眺めたい北浜ビーチ
最後にご紹介するのが阿嘉島の見どころです。阿嘉島で最も人気のビーチは「北浜(にしばま)ビーチ」。こちらも、高台から見るとよりその美しさがわかります。
またビーチのそばにはテラスがあるので、海の向こうに見える無人島や座間味島をボーッと眺めながらのひとときを過ごすというのもおすすめです。
・名称:北浜ビーチ
・住所:沖縄県島尻郡座間味村阿嘉
・地図:
島で会いたい動物がこちら
もう一つ、阿嘉島の見逃せないポイント、それは島を歩き回っている鹿です。ケラマジカという種類で、阿嘉島や外地島(ふかじしま)など、4つの島でのみ生息しています。
暑いのが苦手なため、日中は森の中でいることが多いとされていますが、運が良ければ昼間に島内を歩く様子や、日陰で涼んでいる姿を見ることもできます。島を散策する際は探してみましょう。
島内での移動手段
今回ご紹介している3つの島はどこもそれなりに面積があり、徒歩での散策は正直難しいといえます。阿嘉島は比較的小さめなので、レンタサイクルで観光スポットを巡ることも可能。
座間味島と渡嘉敷島に関しては、見どころが点在しているため、レンタカーやバスを利用する方が、より島を楽しめるでしょう。
実際に筆者は、阿嘉島ではレンタサイクル、座間味島ではレンタカー、そして渡嘉敷島では路線バスを利用しました。
日帰りでも楽しめる慶良間諸島へ
「沖縄に行くなら、本島だけじゃなく離島にも行きたい!」という方におすすめの慶良間諸島。
スポット紹介をメインにしましたが、慶良間諸島では、時期によってダイビングやホエールウォッチングなどのマリンアクティビティも盛んに行われています。
那覇からも参加できるものがほとんどなので、好みの内容を予約してみてはいかがでしょうか。
島自体を楽しみたい場合には、今回ご紹介したようなルートで訪問するか、気になった場所があれば泊まって楽しむという方法ももちろんあります。
那覇からアクセスの良い慶良間諸島で、存分に沖縄の離島の魅力を感じてみてください。
All photos by Daiki Okamoto