日本一高い富士山、世界一美しい富士山。富士山は平安時代にはすでに信仰の対象になっていたってご存知ですか。竹取物語には白い煙をあげる不死の山として出てきますし、紫式部のご主人は貴族の身分で実際に登頂したそうです。
世界遺産には富士山とそれをめぐる富士信仰の歴史的文化遺産が登録されていますが、今もたくさんの人が頂上からのご来光を拝みに登山しています。
頂上に神社があります
富士信仰は噴火への恐れが中心になっています。古代の噴火は語り継がれて、少し鎮まっていた7世紀には登頂もされ頂上に浅間大神を祀る神社を建てました。
噴火は浅間大神の怒りだと考えた古代の人々は、神社を建て、ひたすら神を崇めることで富士山の噴火を鎮めようとしたのです。
夏の間は頂上まで登山ができるので、今でも頂上の奥宮に参り、日の出を迎え、ご来光を手を合わせて拝む人々の姿はたえません。
富士山本宮浅間神社をはじめ浅間神社が富士山を囲んでいます
奥宮まではなかなか登れませんから、麓から拝むことを考えた人々は神社を建ててそこに浅間大神を勧請しました。静岡県富士宮市にある富士山本宮浅間大社が本宮として頂上の奥宮を管理をしています。
大社の境内には伏流水の湧水池があり、昔はここで身をきよめて登頂したそうです。富士宮市には他に山宮浅間神社がありますが社殿はなく、縄文時代の遥拝所の跡だと伝えられています。
また同じ富士宮市の村山浅間神社は最古の登山口だと伝えられ、富士山と修験道の繋がりを示すものが残されています。