ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は43ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、カナダに住んでみたり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

フラッグポールという言葉を聞いたことありますか?

フラッグポールとは、カナダに学生ビザや観光ビザで入国した後、ワーキングホリデーのビザに切り替えたいときによく使われる手段です。

2022年1月よりカナダのワーキングホリデーの募集が再開し、ここ最近、カナダ国内でビザの切り替え申請をする人がとても増えている印象です。

学生ビザでバンクーバーに滞在中だった私も、先日無事にワーキングホリデーの申請が通り、フラッグポールをしてカナダビザの切り替えをしてきました。

今回は、バンクーバーのフラッグポール最新情報をお届けしたいと思います。

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「フラッグポール」っていったいなに?


photos by Keiko
フラッグポールとは、英語で書くと「flagpole」となり、本来は「旗ざお」「旗用ポール」という名詞の意味で使われます。

今回紹介するのは名詞ではなく、動詞の意味で使われる「flagpole」。

主にカナダで使われている言葉で、意味はビザを切り替えるために一時的に国を出て再入国すること。学生ビザからワーキングホリデーのビザに切り替える際によく使われている手段です。

基本的にビザの切り替えは国境でしか行えないのですが、フラッグポールをすれば、飛行機に乗って出国・再入国する必要がありません。

特にバンクーバーはアメリカとの国境がかなり近いので、金銭的にも時間的にもメリットの多い方法です。

どこへ行けばフラッグポールできる?

photo by shutterstock
カナダとアメリカは陸続きなので、この二国間を繋ぐ道路には必ず、カナダ側とアメリカ側に事務所があります。

ここでビザの切り替えができるわけなのですが、バンクーバー滞在であれば「バウンダリー・ベイ(Boundary Bay)」がおすすめ。

その理由は、電車とバスで行けて、お財布に優しすぎるから。土日であれば電車もバスも全範囲1ZONEの料金で乗れてしまうので、200円ちょっとです。

■詳細情報
・名称:Point Roberts – Boundary Bay Border Crossing
・住所:4 56 St, Delta, BC V4L 1Z2
・地図:
・アクセス:「SB 54 St @ 2nd Ave」バス停から徒歩10分
・営業時間:24時間
・定休日:なし
・電話番号:+18004619999
・公式サイトURL:http://www.cbsa-asfc.gc.ca/do-rb/offices-bureaux/401-eng.html

これで安心、バウンダリー・ベイへの行き方

まずはCanada Lineの電車に乗ります。私はダウンタウンの「Vancouver City Centre」から乗車しました。

17分ほど乗り「ブリッジポート(Bridgeport)駅」で下車します。


photos by Keiko
改札を抜けてそのまま階段を降りるとすぐにバスターミナルがあるので、そこから601番のバスに乗り換えましょう。


photos by Keiko
奥のほうに601番のバス停があるので、そこでバスが来るのを待ちます(日中であれば1時間に2〜4本)。

バスに揺られること約1時間、終点1つ手前の「54 St/2nd Ave Southbound」で下車しましょう。仮に終点まで行ってしまっても、歩いてすぐ戻って来られるのでご安心を。


photos by Keiko
降りた場所は住宅街。アメリカとの国境が近いなんて、まったく実感が湧きません。


photos by Keiko
目の前には大きな公園があります。公園に沿って南下し、さらに左折して大通りに出ると、遠くにアメリカとの国境がやっと見えてきます。


photos by Keiko
ここでやっと「国境まで来たんだなぁ」と実感が湧いてきました。

国境に近づくと手前にカナダ側の事務所があり、白線を挟んで奥にアメリカ側の事務所があります。


photos by Keiko
そう、この白線がカナダとアメリカの国境なのです。ここがカナダ(バウンダリー・ベイ)とアメリカ(ポイント・ロバーツ)との国境になります。

島国日本で生まれ育った私には、このような「線」で示された国境は何度見ても新鮮です。

地図で見るとわかるのですが、北緯49度線で分かれた、ポイントロバーツのわずかな範囲だけアメリカというのが何とも不思議……。

ポイントロバーツには小学3年生までの学校しかないので、4年生以上は国境を越え、BC州を経由してアメリカの学校に通うんだとか。

いざビザの切り替えへ!


photos by Keiko
フラッグポールについては事前に調べていたのですが、Covid-19などの影響でいろいろなルールが目まぐるしく変わる昨今、まずはカナダ側の事務所で聞いてみることに。

Flagpoleしに来たと伝えると、「あぁ」と言う感じで慣れた様子。

「ArriveCANの登録はした?この建物をぐるっと一周して窓口で手続きしに来てね」と。

ArriveCANは日本などの外国からカナダに入国する際に、現在は登録必須のアプリなのですが、ここでも再度登録が必要とのこと。

ここでひとつの疑問が。いったんアメリカ側に入国しなくてもいいの……!?

photo by shutterstock
事務所の人いわく「アメリカ側には行かなくていいから、とりあえずこの建物を一周して」とのこと。

念のため、PCR検査が必要か聞いてみたのですが「それは必要ないよ」と言われて一安心。と同時にアメリカに行かずにビザの切り替えができるとは予想外だったので、頭に「?」が浮かびながらもとりあえず建物を一周することに。

言われるがまま建物を反時計回りに歩くと、高速道路の料金所のようなところがあり、そこに係の人が待機していました。

photo by shutterstock
パスポートとワーホリの許可証を見せ、簡単な質問をされた後は、隣の事務所で待つように言われます。

朝一番で行ったためか、土日なのに私以外には待つ人もおらず、15分ほどで名前を呼ばれて無事に就労ビザが発給。ワーキングホリデーへの切り替えが完了しました。

名前や生年月日が違ったり、有効期限が違ったりすることもあるようなので、その場でしっかり確認しましょう。

photos by Keiko
ここまでの手続きが思っていたよりもライトだったので拍子抜けしてしまいましたが、アメリカ一時入国の際に必要になる料金も払わずに済み、あっさり終わったことに一安心。

後日、私のように最近フラッグポーリングでビザ切り替えをした友人たちに聞いてみたのですが、みんなアメリカ側に入国せず、ArriveCANの確認もされず、ビザの切り替えが完了したとのことでした。

では、もし「アメリカを通るように」と言われた場合はどうしたら良いのでしょうか?

ライター
川波 恵子 旅する臨床検査技師

旅する臨床検査技師けーちゃん。訪問国数は43ヶ国。臨床検査技師として働く傍ら、出張撮影サービスのカメラマンをしたり、世界一周をしたりアメリカ横断したり、カナダに住んでみたり、フォトコンテストで世界1位になったり(IPA 2023)。「やりたい事は全てやる、行きたい所は全て行く」をモットーに世界中を旅しています。好きなことはカメラと美味しいチョコレート探し。今の目標は宇宙旅行。

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