ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

ヨーロッパとアフリカの文化が交錯する、モロッコのなかでもエネルギッシュな街、マラケシュ。アフリカ内でもナンバーワン級に治安が良く、可愛すぎる雑貨の宝庫でもあり、カラフルな街並みは映えまくり。そんなことから、バックパッカーだけでなく、女子旅にもおすすめの街です。

今回はあえて定番の観光スポットではなく、2週間のんびり滞在したことで見えた、ディープなマラケシュを紹介していきます。マラケシュから40分で行ける、穴場の砂漠でのラグジュアリーなディナー体験も紹介しますので、ご覧くださいね。

カオス……!でも映える街マラケシュ


マラケシュは世界遺産でもある旧市街(メディナ)と新市街からなる、モロッコ第四の都市。旧市街は北アフリカ最大規模で、街のシンボルである高さ69メートルのミナレット、王宮やバイア宮殿、サアド朝の墳墓群などといった観光スポットがあり、すべて徒歩でまわれるのも旅行者に嬉しいところ。


旧市街は、まさにカオスの一言。マラケシュ以上にカオスな場所もなかなかないのではないでしょうか。狭い道をロバもバイクも悠々と通り、カエルや蛇を使い客寄せしてくる商売人、「ニーハオ、元気?アニョハセヨ」と、いつのまにか私の国籍当てもいたるところで始まります。


はじめてマラケシュに行くと驚くのが、一日に何回も街中のスピーカーからアラビア語の祈り声が、大音声で流れること。

イスラム教の国では、礼拝の時間になると、街中にあるモスク前で、その音声に合わせてお祈りの時間がはじまるのです。

喧騒の中、突如訪れるこの神聖な光景を見て、「あぁ、遠くの外国に来たんだなぁ私」となんだか夢の中にいるかのように感じたのを覚えています。


カオスだけでなく映えまくりな一面もあるマラケシュ。カラフルな色使い、繊細で可愛いデザインの雑貨の宝庫で、財布のひもはひたすらゆるみっぱなし。モロッコ人のセンス、脱帽です。

さて、ここからは2週間マラケシュに滞在した経験から、おすすめの楽しみ方を紹介していきますね。

リヤド選びは妥協せず


マラケシュに行ったらぜひ滞在したいのが「リヤド」。リヤドとは伝統的な邸宅をリノベーションしたモロッコ風ホテルで、美しい中庭があるのが特徴。滞在自体を楽しむために、リヤド選びはぜひ妥協せず!

また、ホテルと違いスタッフの方との距離も近く、ツアーの手配やおすすめスポットなど親身に相談に乗ってくれます。観光からリヤドに戻ると、毎日同じ顔触れのスタッフの方々が温かく迎えいれてくれて、まるで自宅に帰ってきたかのような安心感。


多くのリヤドは、「メディナ」と呼ばれるマラケシュの旧市街にあるので、リヤドを出たらすぐに観光スタートできるのも魅力的。それなのに、一歩リヤドに足を踏み入れると、外の喧騒が嘘のような静寂が待っています。観光に疲れたら、リヤドでホッと一息する時間もいい思い出となるはず。

そして、たいていのリヤドは便利な空港送迎付き!宿泊予約時に空港送迎希望を伝えると、ドライバーが空港でプラカードを掲げて出迎えてくれるのでとても安心です。

立地もサービスも設備も満点!「リアド・マサム」


メディナの中心地にある「リヤド・マサム」は、人気のスポットであるスパイスマーケットのすぐ近くにあります。

昔ながらの邸宅のデザインも存分に残しつつ、モダンにリノベーションされていて、まるで星付きホテルのようなラグジュアリー感。それでも一泊朝食付き80ユーロ~とお手頃価格。ここを拠点に、旧市街の観光名所はすべて徒歩で回れました。


こちらのリヤドの目玉は、なんといっても美しい中庭でいただく朝食。席に着いたら、焼き立てパンケーキやオムレツ、搾りたてオレンジジュースなどなどが次から次へと運ばれてきます。しかも毎日日替わり!最高の一言でした。

もちろんモロッコ定番のミントティーやコーヒーも。朝から贅沢な時間を過ごすことができちゃいますよ。


スタッフの皆さんも素晴らしかったです。こちらはオーナーのジュリエン。現地情報はもちろん、ツアーの申し込みも代行してくれます。

後述しますが、彼が手配してくれた砂漠ディナーツアーはこの旅のハイライトにもなりました。ランドリーサービスや、リヤドでのディナーもあり、屋上テラスからの夕焼けはため息もの。総合的におすすめのリヤドです。

■詳細情報
・名称:riad matham
・住所:2 derb sidi ahmed ben naceur, Marrakech 40000, Marokko
・地図:
・アクセス:フナ広場から徒歩10分
・電話番号:+212524378373
・公式サイトURL:https://www.riadmatham.com/

豪華なテラスと絶品料理が魅力「Riad Dar El Souk」


旧市街の中心「ジャマ・エル・フナ広場」から近い、「Riad Dar El Souk」。伝統的な邸宅の良さをそのままに、カラフルでモロッコらしいインテリアが素敵なリヤドです。到着するとまずは、中庭でモロッコのお菓子とミントティーでお出迎え。こちらのスタッフの方々は本当にフレンドリーで、家族のような温かいおもてなしを受けることができます。


目玉のひとつは、素敵すぎるテラス。モロッカンテイストでまとめられたインテリアの中、リラックスできるスペースです。私たちも滞在中何度ここに来たことか……!娘たちのお昼寝スポットでもありました。チェックアウト後も自由に使わせてくれ、フライト時間までミントティーを飲みながらゴロゴロできました。

■詳細情報
・名称:Riad Dar El Souk
・住所:56 Derb Jdid, Rue Riad Zitoun el Kdim, Marrakesh 40000, Marokko
・地図:
・アクセス:フナ広場から徒歩10分
・電話番号:+212661170470
・公式サイトURL:https://www.darelsouk.com/

アットホームすぎる料理教室でモロッコ料理をマスター!


Riad Dar El Souk」の目玉は、ファティマの作るモロッコ料理。ディナー(要予約)で食べたクスクスと、ラム肉のタジンは、マラケシュで断トツおいしいごはんでした。

そんな料理の天才・ファティマ直伝の料理教室は、なんとリヤドで申し込み可能。フレンドリーで明るすぎるファティマと一緒にリヤドのキッチンでごはんを作り、できたてごはんをディナーとして食べられるんです。


この日のメニューは、モロッカンサラダと鶏肉のタジン。スパイスや野菜も手軽に手に入るものばかり。タジン鍋を使っての料理も楽しいです。


明るくてチャーミングなファティマと、おしゃべりに花を咲かせながらのゆるーい空気も素敵。ミントティーの本格的な淹れ方も、お菓子をかじりつつ、家族や故郷の写真を見せあいつつ、教えてくれました。

出来上がった料理は、もちろん絶品!現地の方から料理を教えてもらう機会なんてなかなかありませんよね。料理好きな方、旅先で現地の人との交流が好きな方に、ぜひおすすめのアクティビティです。

とりあえずスークでは迷子になるべし


世界最大級ともいわれる「スーク」(市場)では、入り組んだ狭い道にところせましと可愛いものが溢れかえっています。

目的地は決めず、気になる小道を自分の思うままに進み、迷子になりながらの散策がスークの正しい楽しみ方。迷子になっても、メイン広場である「ジャマ・エル・フナ広場」を目指して軌道修正すればなんとかなります。


ヒトとモノで溢れかえった混沌としたエリアもあれば、突然静寂も訪れる、不思議な魅力に包まれたスーク。歩いても歩いても新しい小道が現れ、飽きることがありません。


「猫の街」という一面ももつマラケシュ。人懐っこい猫たちと、カラフルな街並みもかわいくて、猫好きさんにはたまらないでしょう。


定番土産の「バブーシュ」もかわいいデザインがたくさん。定価がなく、かなり高い値段を提示されることもあるので、リヤドの方に適正価格を聞いてからショッピングに行くことをおすすめします。

ちなみに、私たちが行った2022年では、女性用バブーシュは80MAD(モロッコディルハム)=約1000円が平均価格でした。まとめ買いをするとさらに値引きしてくれますよ。


スークには隠れ家的なレストランやカフェが多くあり、休憩場所にも困りません。入り口はとても小さいのですが、どこも広くておしゃれなテラスがあり、スークでの喧騒が嘘のよう。どこを見渡しても、空間と色彩の使い方が本当にお見事です。


こちらはスパイスマーケットにある「Café Des Épices 」。インテリアとサービスが最高に素敵で、料理もとてもおいしい、おすすめのレストランです。わかりやすい場所にあるので、ぜひ訪れてみてくださいね。

■詳細情報
・名称:Café Des Épices
・住所:75 Derb Rahba Lakdima, Marrakech 40000, Marokko
・地図:
・営業時間:9:00~23:00
・定休日:なし
・電話番号:+212524391770
・公式サイトURL:https://cafedesepices.ma/
ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

RELATED

関連記事