クールなスポット:木谷沢渓流
ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

秘境絶景ひとり旅好きな絶景ハンター。国内47都道府県、世界89カ国、訪れたスポットは2000以上。フットワークの軽さと胃腸の丈夫さが自慢。マニアックな絶景スポットを発掘するのが好き。"ちょっと出かけたくなる"、そんなきっかけを作れるような情報発信を心がけています。

山口県|秋芳洞

クールなスポット:秋芳洞Photo by 山口県観光連盟
東京ドームおよそ1,000個分に相当する、日本最大級の広さを誇るカルスト台地「秋吉台(あきよしだい)」。 その地下100~200mの地底空間に広がっているのが、こちらも日本三大鍾乳洞のひとつに数えられる国指定特別天然記念物の「秋芳洞(しゅうほうどう)」です。

総延長約11.2km(内、観光コースは1㎞)の洞内は年間を通じて17℃前後に保たれ、夏は涼しく、冬は暖かいスポット。

秋芳洞には棚田のような「百枚皿」や巨大鍾乳石の柱「黄金柱」など見どころも満載で、天然クーラーとともに地底探検も味わえます。

■詳細情報
・名称:秋芳洞
・住所:山口県美祢市秋芳町秋吉3449番地1
・地図:
・アクセス:車の場合、中国自動車道「美祢東JCT」を経て小郡萩道路「秋吉台IC」下車、約5分。バスの場合、JR新山口駅から「秋芳洞」バス停下車、約40分
・営業時間:(3月~11月)8:30~17:30(閉洞18:30)、(12月~2月)8:30~16:30(閉洞17:30)
・電話番号:0837-62-0115(秋吉台観光交流センター総合案内所)
・秋吉台国定公園公式サイトURL:https://www.akiyoshidai-park.com/

⑤氷穴・風穴スポット

5つ目は氷穴・風穴スポットです。火山活動で生まれた溶岩洞窟で見られる「氷穴」や「風穴」。外気の影響を受けず気温がほぼ一定の洞窟では、土や岩盤から染み出した雨水や雪解け水などが凍って氷柱が形成されることがあります。

冷やされた洞窟はまさに冷蔵庫並みの涼感スポットです。

山梨県|鳴沢氷穴

クールなスポット:鳴沢氷穴Photo by Mayumi
富士山麓に広がる青木ヶ原樹海の一角の地底に広がる溶岩洞窟のひとつが「鳴沢氷穴」です。

地下21mにおよぶ竪穴型洞窟で、年間を通じて気温3℃と真冬並みの寒さ。そのため、岩盤から染み出た雨水や雪解け水が大小の氷柱を形成し、暗闇の洞窟内に幻想的な氷の造形を生み出しています。

総延長153mの環状型の散策路は所要時間約15分と短めですが、侮っていくと凍えます。防寒着をお忘れなく。

■詳細情報
・名称:鳴沢氷穴
・住所:山梨県南都留郡鳴沢村8533
・地図:
・アクセス:車の場合、中央自動車道「河口湖IC」より約20分。バスの場合、富士急行線「河口湖駅」から富士急行路線バスにて「西湖民宿・本栖湖・新富士駅方面」乗車、「氷穴」バス停下車、所要時間約25分
・営業時間:(4/1~10/15)9:00~17:00、(10/16~11/15)9:00~16:30、(11/16~3/15)9:00~16:00、(3/16~3/31)9:00~16:30
・年中無休 ※営業時間は天候・洞内状況により変更になる場合あり
・電話番号:0555-85-2301
・鳴沢氷穴公式サイトURL:https://www.mtfuji-cave.com/contents/ice_cave/

風穴

クールなスポット:風穴Photo by Mayumi
氷穴と似た穴の洞窟「風穴(ふうけつ・かざあな)」は、溶岩が固まる過程で横穴式に空洞が生まれ、洞窟化したものです。洞内の温度と地表の温度差、気圧差などによって洞内の冷やされた空気が外に噴き出される仕組みとなっています。

「風穴」といえば、鳴沢氷穴に並ぶ人気の「富岳風穴」が有名ですが、それほどの規模でなくても、 小さいものなら意外とあちこち見かけます。溶岩台地や溶岩由来の山や岩の隙間など、意外な場所から涼しい空気が噴き出していることもあるので、ぜひ探してみてください。

⑥高地・高原スポット

6つ目の涼感スポットとして紹介したいのは高地・高原です。

一般に、標高100m上がるごとに気温が0.6℃下がると言われる山や高地。 避暑地や高原地帯は定番の涼感スポットですよね。

今回は、ロープウェイや車、公共交通機関を使ってかんたんにたどり着ける便利な山をご紹介します。

長野県|千畳敷カール

クールなスポット:千畳敷カールPhoto by 中央アルプス観光株式会社
南信州にまたがる中央アルプスの北嶺部、木曽駒ケ岳(2,956m)や宝剣岳(2,931m) の直下に広がるのが、氷河に削られて生まれた「千畳敷カール」 です。

千畳敷カールまでは駒ヶ岳ロープウェイが運行され、その山頂駅である「千畳敷駅」は日本最高所にあるロープウェイ駅といわれています。千畳敷カールの標高は2,612m、単純計算でいくと地上との気温差は16℃と、肌寒いくらいです。

千畳敷カール自体はアップダウン少なめで、1時間程度のハイキングコースです。夏は高山植物による「天空のお花畑」が広がります。ぜひ天空散歩をお楽しみください。

■詳細情報
・名称:千畳敷カール
・住所:長野県駒ヶ根市赤穂759-489
・地図:
・アクセス:駒ヶ岳ロープウェイ山麓駅「しらび平駅」まではマイカー規制のため直通路線バスを利用する必要があります。しらび平駅行き路線バス発着の「菅の台バスセンター」(駐車場)までは、中央自動車道「駒ケ根IC」から約3分。電車の場合、JR飯田線「駒ケ根駅」より路線バスで「しらび平駅」まで約45分。
・ロープウェイ運行スケジュール:(4~11月)30分間隔、(12~3月)60分間隔 ※開始・終了時間は、オン・オフ、通常期、ハイシーズンなどに応じて異なります。詳細は<中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ時刻表>をご確認ください。
・電話番号:0265-83-3107(中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ)
・中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイ公式サイトURL:https://www.chuo-alps.com/

岐阜県|乗鞍岳畳平

クールなスポット:乗鞍岳Photo by (一社)飛騨・高山観光コンベンション協会
北アルプスに属し、日本百名山のひとつである「乗鞍岳(のりくらだけ)」。剣ヶ峰(3,026m)を最高峰に23の峰と7つの湖、8つの平原からなる中部エリアを代表する名峰です。

そんな乗鞍岳は、登山口となる「畳平(たたみだいら)」(標高2,702m) へ路線バスでアプローチできる(マイカー規制で一般車両は通行禁止)ため、初心者でも手軽に3,000m級の山を制覇できるとして絶大な人気を誇っています。

畳平の展望レストランでただくつろぐのもいいですが、畳平から剣ヶ峰まで片道1時間半程度ですので、ぜひこの機会に3,000m級の山にチャレンジしてみてはいかがですか?ただし高山病には気をつけて。

■詳細情報
・名称:乗鞍岳
・住所:岐阜県高山市丹生川町岩井谷
・地図:
・アクセス:岐阜県側の乗鞍スカイラインは2023年現在も通行止め。現在、畳平へアプローチできるのは長野県側の乗鞍高原からのみとなっています。「乗鞍高原観光センター」発着のアルピコ交通・乗鞍岳線のスケジュールは【アルピコ交通・乗鞍高原~乗鞍畳平シャトルバス】をご確認ください。
・電話番号:0577-78-2345(飛騨乗鞍観光協会)
・飛騨乗鞍観光協会公式サイトURL:http://www.hida-norikura.com/

⑦地下施設

地下施設もまた、基本的に外気の影響を受けない涼感スポット。見学可能な地下施設をご紹介します。

埼玉県|首都圏外郭放水路

クールなスポット:首都圏外郭放水路Photo by Mayumi
埼玉県春日部市にある「首都圏外郭放水路」は、洪水を防ぐために地底50mほどの場所に建設された世界最大級の地下放水路。その地下の放水施設がまるで神殿のようだとして、「地下神殿」の名でも親しまれています。

地下神殿の気温は、夏は20℃前後、冬は10℃前後に保たれ、夏場は少し肌寒いほど 。

コロナ禍が落ち着いた現在は見学コースも充実しています。定番の地下神殿のシンボル「調圧水槽」を見学するコースのほか、深さ約70m、幅約30mの巨大な竪穴「立坑(たてこう)」を見学するコース、首都圏外郭放水路の心臓部であるポンプを中心とした見学コースも用意されています。

いずれも要事前予約のため、詳しくは「首都圏外郭放水路・防災地下神殿」のホームページをご確認ください。

■詳細情報
・名称:首都圏外郭放水路
・住所:埼玉県春日部市上金崎720
・地図:
・アクセス:圏央道「幸手IC」あるいは「五霞IC」から車で約30分。電車の場合、東武野田線(東武アーバンパークライン)「南桜井駅」北口より徒歩約30分
・営業時間:毎日10:00~16:00
・電話番号:048-747-0281
・首都圏外郭放水路「防災地下神殿」公式サイトURL:https://gaikaku.jp/

栃木県|大谷資料館

クールなスポット:大谷資料館Photo by 公益社団法人栃木県観光物産協会
耐火性、防湿性、蓄熱性、消臭効果などにすぐれ、軽くてやわらかく加工しやすいことから、江戸時代以降、外壁や蔵など住宅建材として広く使用された「大谷石(おおやいし)」。その一大産地が栃木県宇都宮市大谷町です。

「大谷資料館」は、日本遺産にも選定された大谷石の文化と歴史を語り継ぐべく建てられました。資料館には、大谷石の特徴から採掘方法、搬出方法の変遷などといった大谷石の歴史がわかる資料展示があるほか、大きな目玉は「地下採掘場跡」です。

その広さ約2万平方m、深さ約30m、最深部は60mにまで達するという巨大地下空間は「地下迷宮」とも呼ばれています。そして地下坑内の年平均気温は8℃とかなり肌寒く、防寒着が必要です(8月は12℃前後)。

この巨大な地下空間を使って、さまざまなイベントが開催されます。ぜひ公式ホームページで最新情報をチェックしてみてください。

■詳細情報
・名称:大谷資料館
・住所:栃木県宇都宮市大谷町909
・地図:
・アクセス:東北自動車道「鹿沼IC」から車で約20分あるいは「宇都宮IC」から約12分。バスの場合、JR宇都宮駅西口6番乗り場から「大谷経由立岩」行きに乗車、「資料館入口」バス停下車、所要時間約23分
・営業時間:(4月~11月)9:00~17:00(最終入館16:30)、(12月~3月)9:30~16:30(最終入館16:00)
・休館日:(4月~11月)無休、(12月~3月)毎週火曜日(火曜日が祝日の場合、翌日休館)、年末年始 12/26~1/1、1/2~1/3は10:00~16:00(最終入館15:30)の短縮営業
・電話番号:028-652-1232
・大谷資料館公式サイトURL:http://www.oya909.co.jp/

猛暑の夏は天然クーラースポットへ繰り出そう!

「地球温暖化の時代は終わり、地球沸騰化の時代が到来した」

そう警鐘を鳴らした国連事務総長の言葉通り、毎年更新する「異常気象」「記録的猛暑」「災害級の暑さ」、日本もまさに「沸騰ニッポン」です。

電気代の上昇に石油価格の高騰……とはいえ、健康維持のためにはエアコンが不可欠。そうした中で、少しでもエコで省エネ、電気代節約に貢献できて、心身ともにリフレッシュできる自然の恵みの天然クーラースポットへ繰り出してみませんか?

ライター
かわい まゆみ 絶景ハンター&トラベルライター

秘境絶景ひとり旅好きな絶景ハンター。国内47都道府県、世界89カ国、訪れたスポットは2000以上。フットワークの軽さと胃腸の丈夫さが自慢。マニアックな絶景スポットを発掘するのが好き。"ちょっと出かけたくなる"、そんなきっかけを作れるような情報発信を心がけています。

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