ライター

福島県出身で1990年生まれ。70カ国以上を旅するほどの旅好き。コロナ禍では国内を巡り、世界遺産検定マイスターに合格しNPO法人世界遺産アカデミー認定講師に就任。IT系広告代理店で広告運用コンサルタントとして働きながら、小笠原諸島のアンバサダーとしての活動も行う。

海外渡航は年に3~5回。それ以外は国内旅行

……と毎月のようにどこかしらを旅している私が好きな旅のスタイルは「観光旅行」。

ガイドブックにも載っているような王道な観光地に訪れ、現地の名産品を楽しむ「The観光」が私の旅スタイルとなっており、旅程は必ず出発前に確定させています。

そんな私がどのように行き先を決め、どのように旅程を決めているのか、旅のメソッドをご共有できればと思います。

旅のあり方が広がる今、自分だけの行き先を選ぶ

「旅」ときいて皆さんはなにを思い浮かべますか?

自然環境や地域の生態系を守りながら観光を楽しむ「エコツーリズム」
複数の観光地を効率よく回る「周遊型旅行」
ホテルに滞在し、その施設やサービスを楽しむ「ホカンス」

など、今や観光のあり方は多様となっています。

メキシコのマヤ遺跡のチチェン・イッツァ
その背景には、個々の価値観やライフスタイルがこれまで以上に多様化している社会の変化があると思います。仕事や学び方の自由度が高まり、時間の使い方や旅に求める目的も人それぞれに分かれてきました。

屋久島の白谷雲水峡
また、インターネットやSNSの普及によって、世界中の観光地や新しい旅のスタイルに関する情報が瞬時に手に入るようになったことも大きな要因です。これらの要素が重なり合うことで、旅の形は多様化し、体験や滞在の仕方そのものに価値を見出す方向へと広がり、多様で柔軟なスタイルへと発展しているのだと考えられるのです。

私流・旅の計画術

目的地選びが旅を決める

観光を目的とすることが多い私が最初に行うのは目的地を決めること。

春に訪れた姫路城。桜はやや早かった
ケニアのサファリでは歩くライオンの姿を見ることができた
ずっと訪れたかった山形県蔵王の樹氷は天候が良くベストな景色を見れた
いつも絶景本やSNSで情報を収集して気になった場所をいくつかリスト化しています。

そんな私は世界遺産や絶景が特に好きということもあり、それらがある場所を目的地とすることが多いですが、今回は、以前訪れた「タイ」での旅程を具体例としてあげていきます。

旅程の大枠を描く

目的地が決まったら大目的とそれに必要な大まかな日数を把握していきます。

以前タイに訪れた際は「バンコクに住んでいる友達に会いに行く」ということを大目的とし、人に会うことがメインになるため2泊3日くらいかな~とある程度目安の期間が決まってきました。

寺院に集まる人々もすごく絵になる
これがアクセス困難な場所への訪問が目的となると日数は多めに必要になるし、すぐに目的が達成できそうなのであれば、別の機会で他の旅の時にマージさせちゃおうかなと判断ができるのです。

まずは大目的とその目安の日数を把握することが非常に重要になってきます。

やりたいことをリストアップ

大目安の日数が把握できたら、その土地で他にも興味があることをリストアップします。

私がバンコクで興味があったことは下記のようなもの。それらは今まで集めていた情報やガイドブックを見てリストアップしています。その際にやりたい優先度も付けることを忘れないでください。

メークローン市場を通る電車は思っていたよりもスレスレでびっくりした

A : ピンクガネーシャに会いに行く
A : メークローン市場で電車スレスレを実感する
A : ワットパクナムで映え寺院を堪能
B : カオサン通りでハングオーバー
B : タラートノーイでアートを感じる
B : タイ古式マッサージで身体をほぐす
C : 王宮やワット・ポーなどのバンコク王道観光
C : ナイトマーケットでお土産探し
C : ルーフトップバーでバンコクの夜を感じる
※Aがもっとも優先度が高い

優先度で旅程を最終調整

リストアップして優先度が高いものと想定日数である程度のルートが確定します。航空券や休暇の兼ね合いで日数が前後する場合は、この優先度からTODOの追加を行い、逆に旅行日数が少なくなった場合は、優先度が低いものは諦めるという判断をしていきます。

ピンクガネーシャは通称で正しくは「ワット・サマーン・ラッタナーラーム」願いが叶うとしても有名なパワースポット
ちなみにリストアップしすぎて諦めるものが複数あっても全然いいと私は思っています。それが次回訪れる理由になるのですから。

<1日目>
日本→バンコク移動日

<2日目>
午前:メークローン市場で電車スレスレを実感する
午後:ワットパクナムで映え寺院を堪能
夕方:タラートノーイでアートを感じる

<3日目>
昼間:ピンクガネーシャに会いに行く
夜:カオサン通りでハングオーバー

<4日目>
バンコク→次の都市に移動

観光優先、食は柔軟に

そして最後に名物料理を調べて、ルートに組み込みます。私は、このお店のこれが食べたいという強い要望がなければ、現地で決めることが多いです。

現地民からの情報は確実ですし、あくまで観光やアクティビティをメインとしていることが多いので、私はいつも臨機応変に対応できるようにさせています。あくまで優先度次第かと思いますが!

タイではなかなかないナチュールワインが楽しめる穴場のレストラン

<1日目>
日本→バンコク移動日
夕飯:宿近くのローカルレストラン

<2日目>
朝食:ホテル
午前:メークローン市場で電車スレスレを実感する

昼食:メークローン市場内のおしゃれカフェ

午後:ワットパクナムで映え寺院を堪能
夕方:タラートノーイでアートを感じる
夕飯:モダンタイ料理

<3日目>
朝食:ホテル
昼間:ピンクガネーシャに会いに行く

昼食:立ち寄ったカフェ

夜:カオサン通りでハングオーバー
夕飯:カオサン通りの屋台をはしご

<4日目>
朝食:ホテル
バンコク→次の都市に移動

目的からルートまで、自分らしい旅の組み立てを

以上のように、私が旅プランを決める時は以下のような順番で確定していっています。

①「〇〇に訪れる」などの大目的を確定させる
②大目的の必要日数を調べる
③他にも行けそう(興味ある)場所をリストアップし優先度を決める
④日数が確定したら優先度順にルートを組んでいく
⑤名物を調べ、決めたルートに当て込む

ワットパクナムは写真映えするということで一躍有名に
その土地にしかない観光地で、その土地の名物を楽しむという模範的な観光が私のメインのスタイルになっています。

とはいえその延長線上で写真を撮ることも楽しむし、現地の人と仲良くなって現地の遊び方を教えてもらったり、自然でのアクティビティを満喫したりと様々なことを行っています。

そんな正解がなく自分とその土地にあったスタイルで満喫できるのが「旅」の魅力であり面白さなのかもしれません。

次はどこで何をしようか。そんなことを考えるのが幸せな悩みのひとつになっています。

All photos by Tamami Mizunoya

ライター

福島県出身で1990年生まれ。70カ国以上を旅するほどの旅好き。コロナ禍では国内を巡り、世界遺産検定マイスターに合格しNPO法人世界遺産アカデミー認定講師に就任。IT系広告代理店で広告運用コンサルタントとして働きながら、小笠原諸島のアンバサダーとしての活動も行う。

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