ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。 山岳雑誌『山と渓谷』へ寄稿、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「創業110周年記念 愛知銀行フォトコンテスト」最優秀賞など。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

春だけじゃない。時間とともに変化していく初夏を満喫する

photo by Yuhei Tonosho

今回滞在した中で、まず強く印象に残ったのは、「風景の変化」です。吉野山は、町の中でいち早く太陽の光が届く場所。日の光と共に目覚め、日没とともに静寂な一日の終わりへと向かいます。

霞舞う早朝の情景は、まさに神仙の世界を思わせる面持ち。信仰がねづく山岳風情を引き立てています。

photo by Yuhei Tonosho

一方で、夕方には真紅の空が迎えてくれました。奈良と大阪を隔てる大和葛城山の向こうには、まるでもう一つの金峯山寺の屋根のような雲が!一期一会の奇跡を目の前に、ゲストハウスのみんなで歓喜の瞬間を過ごしました。

photo by Yuhei Tonosho

また生憎の天気だった1日目ですが、雨と霧が漂って、神秘的な雰囲気に。太陽が沈むと、ふわっと優しいオレンジ色に包まれました!

同じポイントでも時間と天候条件によってさまざまな表情を見せてくれる。吉野山が神宿る場所と言われるゆえんを、感覚的にわかった気がします。

良い意味で何もない。落ち着きを大切にしたワーケーション

photo by Yuhei Tonosho
今回滞在した吉野山は、良い意味で何もありません。物や誘惑にあふれていない場所だからこそ、仕事に打ち込むことができます。

その一方で、PCから少し離れれば、どこか神妙な空気感と、心が洗われるような美しい風景に囲まれ、サクッとリフレッシュすることが可能。朝の勤行体験は、一日のはじめに心機一転するには有意義な時間でした。

photo by Yuhei Tonosho

また吉野山の一角にある「TSUJIMURA & cafe kiton」 ではワーケーション環境の整備のほか、今後e-Bikeのレンタルも行う予定とのこと。

道の勾配が厳しく、際限のない自然が広がっている吉野山。e-Bikeがこれほど活きるフィールドは中々ありません。仕事の合間に自転車でリフレッシュできたら楽しいだろうな!とつい妄想を膨らませてしまいます。

ふとした魅力に出会える。知らなかった吉野の表情を再発見!

photo by Ran Tonosho

一目千本と言われるように桜が有名な吉野ですが、今回はその先入観を取り除いてくれた滞在となりました。例えば新緑の美しさや花の風景。

4月下旬から5月上旬には、桜の木々が鮮やかな緑の山肌をなし、足元はツツジやシャガの花など、可愛らしい花々に彩られます。史跡と自然が織りなす風景には、ひたすらに心を奪われてしまいました。

photo by Yuhei Tonosho

また桜の最盛期に”原宿の竹下通り”を彷彿とさせるメインストリートは、初夏のシーズンには閑散としています。しかしながら、山と信仰からなる日本の原風景に浸るにはもってこい。

午前中に歩いているのはハイカーぐらい。マイペースに、歴史の軌跡を訪ねるお散歩の時間は、ささやかな充実感を得られます。

幸福感が何倍にも!アテンドによって地域と距離が縮まった

photo by Yuhei Tonosho

近年、移住する、多拠点生活の場として選ぶなど、吉野の輪に加わる人が増えています。その大きな理由として、よく吉野の”人の魅力”が挙げられるのですが、一度の旅行でそれを感じるのはなかなか難しいでしょう。

しかし、今回の「遊ぶ広報」プロジェクトでは、その魅力を思いっきり満喫することができました。吉野を大好きで、吉野の人たちと仲のいい株式会社Huber.の社員さんがアテンドしてくれたからです。

photo by Ran Tonosho

中でもそれを強く感じたのは、夕ごはんを吉野山で購入したひととき。「また来てくれたね」と笑顔で迎えてくれるお店の人々と、一気に壁がなくなり、お買い物の満足感が高まりました。

また実際食べているときには、お店の方の顔が頭に浮かび、おいしさが倍増!食事が、よりいっそう思い出深いものになりました。

一過性的な、消費的な旅行でなく、満足感や親近感を高め、自然と再訪を促すような旅のカタチ。こんな時代だからこそ求められる旅のスタイルではないでしょうか?

不思議と人を引き寄せる。「ゲストハウスKAM INN」が旅の立役者

photo by Yuhei Tonosho

もう一つ「ゲストハウスKAM INN」に宿泊できたのも大きかったように思います。宿をオープンした女将の片山さんは、吉野への移住者にして、なんと現役の山伏!ゲストハウス運営のかたわら、空き時間を見つけては、紀伊山地の山々で修行されています。

そんな片山さんは、吉野の楽しみ方に精通しているだけでなく、気さくで旅人を温かく迎えてくれるため、個性的な旅人が集まるのもポイントです。

photo by Yuhei Tonosho

初めての宿泊でしたが、早速片山さんや他のお客さんと仲良くなり、夕ごはんをご一緒させていただきました!旅の一期一会って本当に刺激的で、自分にとって大切なインプットの時間だと思います。

新たな価値観や考え方に触れ、吸収する中で、知らず知らずのうちに一歩成長させていただく。旅がやめられない一つの理由と言えるでしょう。

吉野のこれからに目が離せない!

photo by Yuhei Tonosho

今回は、最近ご縁をいただいている奈良県の吉野町について、おもしろいプロジェクトとともに、その魅力を書き綴ってみました。

どんな滞在になるか、正直まるで予想すらできなかった初夏の吉野旅でしたが、訪れた後となっては、充足感でいっぱい。

新緑が本当に美しく、花々が映え、清々しさが全開!そして時間や天気の経過に伴って、もたらされる一期一会の風景変化には、強く心惹かれました。

photo by Yuhei Tonosho

その一方で、地の魅力の中に、人の温もりや個性が溢れており、吉野に暮らす”人の魅力”を存分に感じることができました。まさに「再訪したい!」と思うきっかけとなる”幸福感”が、ものすごく得られた旅になったと思います。

「遊ぶ広報」プロジェクトの受付はすでに終了していますが、吉野と株式会社Huber.では今後も地域を盛り上げるおもしろい試みを継続していく予定だそう。ぜひ今後の吉野の動向に注目してみてくださいね。

ライター
土庄 雄平 山岳自転車旅ライター・フォトグラファー

1993年生まれ、愛知県豊田市出身、同志社大学文学部卒。第二新卒を経験後、メーカー営業職とトラベルライターを両立。現在は、IT企業に勤務しながら、自然や暮らしに一歩踏み込む、情報発信に精を出す。 山岳雑誌『山と渓谷』へ寄稿、「夏のYAMAPフォトコンテスト2020」入賞、「創業110周年記念 愛知銀行フォトコンテスト」最優秀賞など。山での活動をライフワークとし、学生来、日本全国への自転車旅を継続している。

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