修道院ビール醸造所「クロスター」
photo by Yu Villegas
ドイツならではの醸造所が、「クロスター(Kloster)」という修道院ビール醸造所。
その名の通り、修道院で修道士たちが作ったビールを飲める場所なのですが、なぜ修道士たちがビールを作っているのか疑問に思いませんか?
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その歴史は中世まで遡ります。当時の修道院は宿泊施設、畑、薬草園、家畜小屋、病院などがあり、ひとつの村のような機能をもっていたといいます。
そしてそこには、各界の要人から巡礼者、物乞いまで、たくさんの人々が一夜の宿と食事を求めて訪れたそう。
そんなときに「安全で栄養豊富な飲み物」として知られていたビールを「神の恵み」として人々に無償で分け与えたのが、修道院でのビール醸造のはじまりなんだとか。
当時、生水は不衛生だったが水を煮沸して作るビールは安全と考えられていました。
現在でも当時の面影・機能を残した修道院醸造所は、主に南ドイツに残っています。
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その代表がヴェルテンブルク修道院やアンデックス修道院。
とくに創業1050年のヴェルテンブルク修道院は、現存する世界最古の修道院ビール醸造所で、ビール好きの聖地としても知られている場所です。
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アンデックス修道院は、現在でも宿泊施設、家畜小屋、精肉所もあり、中世の面影を色濃く残した数少ない修道院。ここで作られる乳製品やハムは今でも昔ながらの手法で作られ、そのおいしさで人気を集めているんですよ。
上記のような本格的なものから、ドイツ全土に「クロスター」と名の付く醸造所(元修道院)はたくさんあります。
滞在都市の近くに「クロスター」があれば、ぜひ行って歴史ある味と雰囲気を体験してみてくださいね。
その数1,500!ビール醸造所やビアホールを巡る
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ドイツ国内には1,500軒以上ものビール醸造所(Brauerei)やビアホールがあり、ご当地ビールがどこでも楽しめます。
ビールだけでなく歴史ある建造物であったり、ユニークな立地の醸造所も。また、ビールに合うフードも見逃せません。
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ミュンヘンにあるのは「世界一有名なビアホール」として知られるホフブロイハウス。
創業1589年の宮廷醸造所として始まった、由緒ある醸造会社が運営するこちらのビアホールは、なんと収容人数3,000人!
店内には音楽隊をはじめ、民族衣装を着た店員さんが忙しく行き交い、ローカルから世界中の観光客で1日中大賑わいしています。
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ビールのサイズはマス(1リットル)か、0.5リットル。可愛いらしい民族衣装を着た売り子さんが、巨大プレッツェルを持って歩いているのでぜひお試しください♪
“The・ドイツ”な体験目白押しのホフブロイハウスは、ミュンヘン観光のハイライトとなること間違いなしですよ。
・名称:HOFBRÄUHAUS MUNICH
・住所:Platzl 9, 80331 München-Altstadt-Lehel
・地図:
・アクセス:マリエン広場から徒歩4分
・営業時間:11:00~0:00
・電話番号:089290136100
・公式サイトURL:Hofbräuhaus München – Das weltberühmte Wirtshaus (hofbraeuhaus.de)
オクトーバーフェストはドイツ各地にて開催!
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ドイツビールといって思い浮かべるのが、やはり「オクトーバーフェスト」!
毎年世界中から600万人もの観光客が集う、世界最大規模のお祭りという一面もあります。
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ちなみに「9~10月にドイツ旅行をするけど、ミュンヘンには行く予定がない」という方もご安心ください!
じつは、オクトーバーフェストはミュンヘンだけでなくドイツ各地で行われています。
街ごとに違った雰囲気が楽しめるので、ぜひ滞在都市のイベント日程を確認してみてくださいね。
「ビールをテーマに旅するドイツ」の締めくくりに、まさに最高の空間が待っていますよ。
ビール文化を通して楽しむドイツ
たった4種類の原材料だけで、驚くほどのバリエーションがあるドイツビール。
地域色も豊かで、ドイツの生活習慣やカルチャーの中でも重要な位置づけを占めているように感じます。
「ビール文化」を通して旅することで見えてくる、 “新しいドイツ”の姿もあるかもしれません。
次のドイツ旅行は、ビールをテーマに旅してみてはいかがでしょうか。