そう、あれは5年前の夏。仕事のために中国の大連市に引っ越しをして、新しい生活を始めました。以前に日本が統治していたこともあり、英語よりも日本語が通じる都市大連。
空気が悪く、街中に変な匂いが溢れている場所もありましたが、新しい仕事と環境を楽しみながら働いていました。
しかし、中国に引っ越しをしてから1ヶ月半がたったとある日の午後。突然の激しい頭痛に襲われ、仕事を早退。家で寝れば治るかなと思いましたが、症状はひどくなるばかり。
ということで体調を崩した翌日、中国で初めて病院に行くことになりました。
まずは保険会社に電話
実際に病院に行く前に会社で加入している保険会社に電話をして、色々手配してもらいました。診察にも立ち会ってくれるらしい。良かった。まずそう思いました。
なぜなら中国が全く話せないので、通訳をしてもらわなければ病院にいっても無意味。中国で働いているのに中国語が話せないのか?という疑問は、とりあえず無視でお願いします。
本当に病院まで行けるのか?
保険会社の方に電話した後、タクシーで病院に向かいます。タクシードライバーの方は中国語オンリーが基本です。ここまでは思ったより簡単で、病院の名前を漢字で書けばいいだけ。
発音は違うけれど漢字は読めるので伝わります。正確には中国で使われている漢字の字体は、日本とは違うようですが。
しかし問題が起きました。どうやら似たような名前の病院があるようで、最初は間違った病院に連れて行かれました。電話で保険会社の人に通訳してもらって、正しい病院を伝えてもらいます。
リーベンレン、リーベンレン、リーベンレン
これで安心かと思ったのですが、ドライバーの方に電話が掛かってきました。「すいません電話に出ます」なんて許可は取らずに、もちろん電話に出ます。
客がいるのに普通に窓からツバ吐いて運転するし。日本では考えらないことがよく起こります。
そして、ドライバーがこう連呼します。「リーベンレン、リーベンレン、リーベンレン」と。よく見ると顔が険しい。これは嫌な感じがしました。
なぜかというと、リーベンレンというのは中国語で日本人という意味。大連は比較的親日と言われていますが、数日前に会社の同僚の方が退社後に中国人3人組に拉致されるという事件が起こっていたからです。
タクシーで変なとこに連れて行かれて、ボコボコにされてお金を巻き上げられるということもあったらしい。
あー、こわい。そう思っていたら、病院に着きました。ドライバーのおじさん、疑ってごめん。でも、道間違った分もしっかりお金払ったんだから許して?
中国の病院初体験
やっと病院に着きました。そして、病院のロビーで保険会社の人に会います。大学病院ということで、まあまあ広いけどちょっと古い感じ。でも汚くないので一安心。
保険会社の人に別の棟に連れて行かれます。どうやら会社で入っている保険がちょっと良いらしく、VIPの棟に行きますとのこと。これで更に安心しました。