旅と仕事を両立するために心がけていること
――会社員なのに、どうしてそんなにたくさん旅できるの?休暇を取りやすい社風なのかな?
前職は経理で、決算期以外はほぼ定時退社が可能。月初や決算期を避ける必要はあるけれど、休暇は取りやすい雰囲気でした。全社員が1年に1回、10連休かそれと同等のまとまった休暇を取る社風だったことも大きいかも。ホノルルマラソン(月初)やタイのソンクラン(決算期)など、どうしても参加できないイベントがあったのはつらかったですけどね。
現職は、終電に間に合わず、タクシーにお世話になる日が続くことも……。外資ということもあってか、有給休暇は取りやすいし、成果さえ出していればある程度は自由。ただ、プロジェクトによって働き方が変わるため、数か月先の予定が立てられないんですよね。
――ある程度の制限はあるものの、たしかに旅しやすい会社みたいだね。とはいえ、大地くん個人としての努力も大きそう。旅と仕事を両立するために心がけていることは?
3つあります。旅の日程を決めたら、気持ちよく休むために全力で仕事をすること。日本でも海外でも、体調管理をしっかりすること。そして、スケジュール管理を入念に行うこと。
――私もそうなんだけど、仕事と旅を両立するとなると、どうしてもお金がかかるよね?連休はチケット代が高くなるし、バスじゃなくて飛行機を使って時間を節約するし。旅行費用を節約するコツはある?
年収の10%くらいを旅行費用として使ってるんですが、安くあげるために気をつけていることはいくつかあります。
まず、フライト時間5時間未満の近距離1人旅の場合は、LCCを使って飛行機代を節約します。フライト時間が5時間以上になると、現地でのホテル代を抑えることと、現地ツアーなどは使わずに公共交通手段を使って移動すること。ただ、1泊は必ず高級ホテルに泊まり、疲れを取るようにしています。
友達と行く場合は、あまりお金のことは気にしません。高級ホテルに連泊して豪遊し、翌月カードの請求で青ざめてます(笑)。
他にも、カードのキャンペーンなどでマイルをコツコツ貯めること、韓国、タイ、地元・福岡経由の航空券を調べること、目的地の近くの空港で再検索して探すこと、ツアーは日本で予約するのではなく現地で探すこと、怪しい話にはのらないこと、会社の福利厚生を最大限に活用することなどなど。
旅の経験は、仕事にも活きている
―― 大地くんにとっての、リーマントラベルのメリット・デメリットを教えてください。
メリットは、営業トークに使えるネタができたり、現地での友人・知人が増えたりすること。旅という楽しみがあるからこそ、仕事の士気が上がること。そして、仕事とプライベートのメリハリがつくことです。
学生のときの旅との違いでいうと、高級ホテルに泊まれることや、買い物がたくさんできるようになったこともメリットかな。
デメリットは、長期の旅に出かけられなかったり、スケジュールがタイトだから秘境に行けなかったり、帰国のことが頭から離れなかったりすること。絶対に体調を崩せないので、屋台のごはんを食べられないのもつらいですね。
また、バックパッカースタイルの旅と比べると、生きる術を忘れるというか……当日に宿を探したり、資金繰りを工夫したりといった、旅の醍醐味を楽しめないのは残念でもあります。
――わかる。贅沢な旅ができる一方、バックパッカー的な旅が恋しくなることもあるよね。ちなみに、就活のとき、旅しやすい企業・職種かどうかは重視した?
重視しました。新卒のときは、10連休が取れて、海外出張(駐在)があって、福利厚生が充実している会社を探しました。
現職では、1か月の以上の休みが取れて、どこの国でも通用するスキルがついて、属人化しない会社であることを重視。仕事が属人化していると、長期休暇が取りにくいので。
――旅の経験が仕事に生きていると思うことはある?
あります。まず、初対面の人と気軽に話せるようになりました。旅行中は毎日知らない人と話しますから、すっかり慣れましたね。
次に、人脈が広がったこと。旅をするといろいろな国・業界の人と仲良くなれるので、助けてくれる人が増えました。
最後に、人から頼られるようになったこと。旅している人に共通していると思うのですが、一人で何でもできてしまうため、頼られることが増えますね(笑)。
――最後に、リーマントラベルをやってみたい人にメッセージをお願いします。
好奇心を大切に、いろいろなことにチャレンジしてみましょう!きっと新しい発見がたくさんあるはずです!
――大地くん、ありがとうございました!大地くんが「旅に出やすい会社かどうか」を企業探しの軸にしたように、旅人採用を使うなどして、企業選びに力を入れるのも一つの手ですね。