その意味でヨーロッパでの生活には常に一定の緊張感が伴いますし、ある程度の緊張感を維持することが必要でもあります。
ヨーロッパでの生活は意外に不便
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暮らす国や都市にもよるので一概には言えませんが、日本ほど便利な国はそうそうないのが現実です。
私が暮らすドイツでは、日曜日と祝日にはスーパーも含めほとんどのお店が閉まります。土曜日の夜遅くにトイレットペーパーがないことに気付いても、月曜日になるまで買うのは困難です。
公的な手続きやあらゆるサービスも日本ほどスムーズかつ快適にはいかず、何かと待たされたり気を揉まされることも少なくありません。
また、地方都市なので尚更だと思いますが、日本のように娯楽が多くないので自然と地味な生活になります。
大都市に暮らせば違うかもしれませんが、ヨーロッパでの生活は一般的に日本人が想像しているよりもずっと質素です。
アウェイの環境だからこそ得られるものがある
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ここまでの内容を見ると、私がヨーロッパで暮らすことをネガティブにとらえているような印象を与えてしまったかもしれません。でも、決してそんなことはありません。
ヨーロッパでの生活というとメリットや華やかなイメージばかりが先行しがちなので、なかなか見えにくいヨーロッパ生活の現実をお伝えしたかったのです。
海外で暮らす以上、日本では得られないメリットもあれば、日本での生活にはない困難があるのは当たり前。
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アウェイの環境に身を置くからこそ、居心地のいいホームでは絶対に得られない成長があります。
例えば「一人でカフェに入って現地の言葉語で注文ができた」。そんな些細なことでも海外生活を始めたばかり、現地語を学び始めたばかりの人にとってはちょっとした成功体験です。
そんな成功体験を積み重ねることで、「自分はどんな場所でもやっていける」という自信につながります。
何事にも手厚いケアやサービスがある日本とは違う自己責任の国で暮らすと、本当の意味での自立を促されるものだと実感しています。
おわりに
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快適な日本を離れてあえてアウェイでのチャレンジに直面してみる。それはこの先の人生においてかけがえのない財産になると思いますし、その機会に恵まれて良かったと思っています。
憧れだけでヨーロッパ移住を考えるのはおすすめしませんが、ヨーロッパ生活の大変な部分を知ったうえで、「それでもヨーロッパで暮らしてみたい!」という心意気のある方ならきっとチャレンジだって楽しむことができるはずです。
コンフォートゾーンから抜け出したからこそ、これまでとは違う新しい自分に出会えるかもしれません。