大学卒業後、何の強みもなし、就職歴もなし。そんな半人前がアフリカ・ガーナへと飛びました。私はもともと西アフリカが好きで、在学時代からここを何度も訪れていました。「ここの人たちとビジネスをつくりあげたい」という気持ちはあったのですが、日本にいる限りでは、ただの妄想で終わってしまいます。
そのような理由から、現地に行って自分を焦らせることにしたのです。現地で無謀にも起業しようとして、ガーナ人、また周辺国の人々から、頂いたのは「学び」と「お叱り」の数々!(言ってしまえば、叱られっぱなしです!)
オブラートに一切包まれていない言葉は、今でも心にイイ感じに突き刺さっています(このトゲは一生抜けない気が…)それでは、ストレート過ぎて、決して忘れることのできない言葉の数々をご紹介しましょう。
「騙されるのは、信頼されていない証拠」
photo by Shunya Ohira
ビジネスにがんがん打ち込むガーナ人との話でした。「なぜ、日本人は西アフリカで騙されて終わるのか?」と質問をしてみました。というのも、私が知る限り、西アフリカでは現地の人とうまくビジネスをつくることなく、ただ騙されて挫折する日本人や企業が多いからです。
帰ってきた答えは、「騙されるのは、信頼されていない証拠」。その通り…。たしかに、信頼を獲得できていない自分の責任…。アフリカ全域で言えることだと思いますが、信頼はもの凄く重要です。
ただ、うわべだけの関わりをしようとしていると、すべて見透かされてしまうのです。人間味の溢れる世界が広がっているのですね。
「どうせ帰ったら、連絡もなくなるだろう」
photo by Shunya Ohira
ビジネスの情報収集として、ガーナを離れ西アフリカの国々を旅している時に出会った、シエラレオネ人からの一言。「どうせ帰ったら、連絡もなくなるだろう」私が「これからもFacebookで連絡を取りましょう!」と言った後に放たれた言葉でした。正直、“グサリ”と心臓に突き刺さりました。思い当たる節が、いくらかあったのでしょう。
日本とアフリカ。遠いその距離を埋めるのは、日常的なコミュニケーションです。もし日本に帰ったら、そのまま「まあ、いいか」という怠けで返信をしなくなってしまう自分を想像しました。そんな意識では、ここでは仕事ができませんね。
「よそ者でいる限り、中には入れないぞ」
photo by Shunya Ohira
ガーナで初となる、ゴミリサイクルビジネスを考えていたときのことです。地元で手芸品をつくることができる人に、片っ端から話を聞いていました。ある男性の工房を訪れてビジネスの説明をして、時間をもらえないか聞いてみました。