ホウラマンバレーのさらに奥地へ
photo by Tomoya Yamauchi
ウラマンタフトを訪れ、さらに奥地へと行ってみたくなり、ヒッチハイクで進んでいきます。車の数はかなり少なくなり1時間に1台ぐらいしか来ません。それでも車が来ると必ず乗せてくれます。
アップダウンの激しい、グネグネと曲がった山岳地帯の中を、進んでいくと山にへばりつくようにできた小さな村々が点在しています。ここぞまさに秘境。しーんとしていて、風の音や鳥の声、川の流れる音しか聞こえてきません。
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ここでの暮らしは主に農業、家畜の放牧、小麦や大麦、レンティル豆の栽培で成り立っているいるそう。ナシの木やくるみの木もたくさんみかけました。貴重な薬草も山の奥でたくさん採れるそうです。
ホウラマンバレーを旅していて、カッコいいなーと思ったのが、クルド人独特の民族衣装。黒い上着にゆるやかなズボンを着用し腰には帯をまきます。
またコラバールと呼ばれる、分厚いフェルトで作られた肩に出っ張りのあるユニークな上着を着用している人も多くいました。後から調べると、これはホウラマン地方に伝わる民族衣装なのだとか。
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どの村でも声をかけてもらい、「今夜泊まる場所はあるのかい?よければ家に泊まっていきなさい」と、各村に一泊ずつしながら旅させてもらいました。
訪れたのはボルバルやジワル、ノビンといった村々です。どの村もとても小さな集落のようで、山間にひっそりと存在しています。
ボルバルは山を少し下った場所にあり、川が流れる美しい村。この村では若い男の子に家に招待され、彼のお姉さんにどのように伝統的なパンを焼くか教えてもらったり、靴づくりの仕事を拝見させてもらったり。
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モスクで休憩していると、家に招待されたのがジワル村。親戚一同も集まり、食事をご馳走してもらい、そのまま宿泊。この村は石畳の通りや、言葉通り斜面に建てられた建物が美しかったです。
ノビンでは英語の先生のお宅にお邪魔させてもらい、学校に来て一緒に授業をしようと誘ってもらうという体験も。
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今回は短期間での滞在でしたが、次回は腰をすえて長期間滞在し、じっくりと彼らの文化を知りたいなーと思っています。
おわりに
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ホウラマンバレーには、ホテルやレストランなど、旅行者用の施設はありませんが、本当に優しい地元の方々に泊めていただき、食べさせてもらい、車に乗せてもらって、何とか旅をする事ができました。
まだまだ一般的には知られていない場所ですが、もっともっとたくさんの人に訪れていただいて、イランやクルド人の優しさを感じてもらいたいです。