皆さん、リヒテンシュタインって何だかわかりますか?何となくアインシュタインに似ていますが人の名前ではありません。ヨーロッパの中央部に位置する、世界で6番目に小さな国の名前なのです。
その大きさは小豆島と同じくらいで、首都ファドーツの中心部だけならば余裕で歩いて回れるほど。この小さな国を治めているのがリヒテンシュタイン大公。街の中心部から見上げる山の上にお城に住んでいます。
そんなリヒテンシュタインですが、知名度が日本ではあまり高くないですよね。でも観光案内所に行けば、なんと日本語の無料パンフレットまであるんです!そんな謎に包まれたリヒテンシュタインの国を紹介します。
リヒテンシュタインの中で訪れた都市とルート、移動方法
スイス東部とオーストリア西部のチロル地方に囲まれた、山あいに位置するリヒテンシュタイン。どちらからでも入国できますが、今回自分はスイスから入国したのでそちらのルートを紹介します。
まずはスイスのチューリッヒから列車を乗り継いで国境の街ザルカンス、もしくはブフスへ。そこからリヒテンシュタイン行きの、黄色い車体が鮮やかな国際バス(といっても見た目は普通の路線バス)に乗れば、あっという間に国境を越えて、首都ファドーツの中心部に到着します。
リヒテンシュタインでのエピソード(人とのエピソード)
短い時間で言葉を交わせた人はわずかですが、一番印象に残っているのは、観光案内場所で働いているお兄さんでしょうか。窓口でお金を払うことでもらえる「入国スタンプ」目当てで行ったのですが、スタンプを押してくれた後に、リヒテンシュタインの大きさや、中心部のオススメの場所などを丁寧に教えてくれました。
20代前半くらいのその青年は、雰囲気もどことなく素朴で、喋り方も一語一語ゆっくり。その穏やかな様子から、都会の競争にさらされることなく、ゆったりとした時間が流れる国なんだろうなあと感じました。
リヒテンシュタインのエピソード(場所のエピソード)
ファドーツ中心部は驚くぐらいに小さく、歩くだけなら30分ほど、しっかり見ても3時間ほどで一周できます。観光客に人気の場所といえば、切手博物館(自分が行ったときは改装中で残念ながら入れませんでした…)。実はこの国、産業の一角を切手の販売で成り立てているのです。
そのため展示されている切手も、ここでしかお目にかかれないものが山のようにあるとのこと。物によっては購入できるようなので、訪れた記念に購入してみるのも楽しいかもしれませんね。
知っておくべきキーワードは「ルパン三世」
ずばり「ルパン三世」です。同世代であれば一度はみんな見たことがあるでしょう。映画『カリオストロの城』に出てくる「カリオストロ公国」のモデルになったのが、ここリヒテンシュタイン公国と言われています。公爵や伯爵が治める小さな国という点で似ていますよね。
そんなリヒテンシュタインにある、山の上のどこからでも見える場所にそびえ立つのがファドーツ城。
内部は、公爵家の暮らす思わずため息が出るくらい豪華な部屋なのか?それともルパン達が落とされたような、世にも恐ろしい落とし穴のような仕掛けがあるのか?と想像が膨らみますが、残念ながら現在も公爵家が住んでいるので、立ち入ることはできません。
どこか首都でルパンの雰囲気を感じられるところはないかと訪れたのは、中心部に位置するザンクト•フロリンス教会。
外観からしてヨーロッパの重厚な雰囲気を漂わす教会ですが、内部に入ると、ステンドグラスに囲まれた静かな空間は、自分の息づかいも聞こえてくるほど。そんな中で、映画の結婚式のシーンで、ヒロインのクラリスをルパンがさらった場面が脳内リピートして、気持ちも高まります。
教会が実際にモデルになったのかどうかはわかりませんが、映画の場面を思わせるような装飾が随所にあるので、ルパンになったつもりで歩いてみては?
リヒテンシュタイン旅行を楽しむためのアドバイス
ファドーツ中心部はサクッと見て回れる大きさで、3時間ほどで見終わりました。自分は残りの時間をスイスの他の街の観光に当てましたが、もしよりディープにリヒテンシュタインを楽しむならば、ぶらり路線バス途中下車の旅はいかがでしょう?
リヒテンシュタインには、首都ファドーツ以外にも街はたくさんあるので、路線バスで気に入った場所を見つけたら、ぶらり途中下車して、散策するのも楽しいと思いますよ。あなただけのリヒテンシュタインが見つかるかも⁉︎