こんばんは、TABIPPOのみっちーです。

 
他社の全社合宿ってどんなことをしてるのか気になったことって無いですか?たぶん、会社の色がすごく出るのが全社合宿だと思うんですよね。クライアントもいないし、自分たちでなんもで企画できるし。
 
旅好きなTABIPPOのメンバーが企画する全社合宿の全貌を今回できるだけお伝えできればと思います。自分の会社の合宿って楽しいって思ってる人も、最近の会社の合宿ってなんかつまらないなて思ってる人にも読んで貰えると嬉しいです。
 
大体こんな内容について書こうと思ってますよ。
 
◉ドレスコードありの写真撮影
◉ホラクラシー、ティール組織から学べることって?
◉給料が少ない?え、一律にする?
◉過去のメンバーが合宿の企画を
◉合宿を終えての会社の行動について

 

合宿が大好きなTABIPPOメンバー

気づいたんですけど、僕らTABIPPOメンバー、合宿好きなんです。ちなみに、前回の全社合宿はタイ・バンコクでした。合宿と聞くだけでワクワクしてきます。合宿をするために会社をやってるようなもんです(違うか)少し会社愛が強い部分もあるかと思いますが、よろしくです。
 

 
さて。9月8日(金)。合宿は1泊2日@千葉金谷。
 
朝8時に集合して、移動開始。電車組と車組に分かれて、合宿所へと向かう。みんなで一緒にいこうよみたいな空気感はとくになくて、現地に10時集合で!じゃ、みたいな。ちなみに、一人旅もこんな感じですよね。天気は晴れよりの曇り。
 
10時を迎え、ぞろぞろとみんな集まる。
 
「さあ、みんな始めますよ〜。今回の合宿のスケジュールは…」
合宿担当のちゅうやんの丁寧な説明から始まった。
 
さて。
 
全社合宿で最初にすることと言えば?
 
そう、撮影会です。
 
ええ。
 
僕らの。
 

 
当然ですよね。だって、化粧崩れるし翌日はもしかしたら顔が腫れてるかもしれないですし。
 
まずここに1時間近く使います。
 
美女と野獣。

北海道から来たロイ〜。

踏まれる男性陣。

いじめられる社員。

エンジニアが寂しそうにしてます。


 
まじかよ、理解出来ないよ、という会社も多いと思いますが、僕らは自社ブランディングを全員でやっていこうという組織なんです。みんなだいすき会社。どれだけいい写真を撮れるのかに集中します。取り乱すやつがいると、普通に怒られます(僕はよく怒られてます)今回は、おそろいのTシャツを作ってドレスコードに。
 
いい会社を自分たちで作って、自分たちでちゃんと発信すること。これって大切だと思いますし、よくないですか?
 
ランチしながらInstagramに各々上げて全社ブランディングをいい感じに終えた所でやっと議論に入ります。
 

 

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TABIPPOの合宿で千葉の金谷に来てます。 . #旅する合宿 #tabippo #海 #全社合宿

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実は真面目なTABIPPO。真面目な話を始めますね

これから、怒涛の議論。議論。議論。数学で言えば、微分、積分、回転みたいな感じです。輪廻転生、コペルニクス的回転。来いフェルマー!来いサイモン・シン!
 
実はまじめなTABIPPOです。ここからは少し頭を使うような内容になりますよ。
 
今回合宿に参加したメンバー(30人程度)を、
・社員メンバー
・インターンメンバー
・TABIPPOの学生支部の代表たち
と大きく3つのグループにわけました。人数多いですし、各チームで課題感が違うので。
 
そして、各チームで議題を決める所から始まります。合宿チームから議題が与えられるのではなく、事前に各チーム毎に現状どんなことを問題として認識していているんだっけ?みたいな議論をして合宿には臨んでます。
 
この記事では社員メンバーで議論したことを。

 

経営方針について、各々違和感がある部分をすり合わせる

僕らは大きくはこれ。経営方針もなんだかんだ4年近く会社をやっているので、これって今必要なんだっけ?これ追加した方がいいよね、みたいなことがたくさんあります。それをちゃんと決めていこうと。経営方針って、やはり会社の方向や文化を作っていく上ですごく大切だと思っています。そして、ビジョンを大切にしているTABIPPOなので、このすり合わせの議論はしっかりやろうと、ということに。ここさえぶれていなければ、組織ってあまり崩壊しないと思ってます。
 
ここまで読んでくださっている方は、よかったら一緒に考えてくださいね。下に、僕らTABIPPOが考えている経営方針のメモの一部を張ってます。
 
***
 
参考:経営方針
 
▼経営理念(ビジョン/ミッション)
旅で世界を、もっと素敵に
若者が旅する文化を創る
旅で人生が豊かになる仕組みを創る

 
▼経営戦略(事業/組織)
旅人の中心でボトムアップなコミュニティ創りをする
事業連携シナジーを生むことで不可能を可能にする
旅からブレないが、事業領域は絞らず、変化に対応する
ユニークさとストーリー性をもって価値を生み出す
社員の生き甲斐を大切にして事業の推進力にする
「自分たち」と「社会」にとっての両方の理想となる組織や働き方を追い求める

 
▼ビジョン経営
ビジョンの力でビジネスを加速させ、ビジネスの力でビジョンを実現する
PL計画を最重要視をせずにファイナンス思考で経営を考える
PL計画はあくまで計画でありそれにこだわらずに柔軟に考える
最重要なのは旅を広めること、そして自分たちが理想の働き方をすることの2点である

 
▼経営指標
高い粗利率(80%)と高い営業利益率(30%)を目指す
自己資本比率が高い状態

 
▼想い
権限を1つに集中させたくないし、トップダウンの経営をやりたくない
1人1人が自律をして、主体的に、楽しみながら働いている組織にしたい
社会からも憧れられて、理想だと思われる組織をつくりたい

 
▼文化
「旅するように働き、生きる」文化(自分たちも旅しないと旅なんか広まらない)
「手段より目的」の文化(目的意識を大切にする。手段やルールの制限は最小限に)
 
etc…
 
***
 
この考えを参考にしながら個人で思うことをいろいろと書き出します。抜粋したものを少しだけのせてます。
 

 
“どうやったら利益が出るのか、給料があがるのか、新規事業や採用、既存サービスのグロースなどの投資に回せるのか、などの金額的な成長戦略がほしい。日々の目先の行動や手段ばかりが重視されている気がしている。株式会社としてやってる以上、稼いでいくことにもっと向き合いたい。”
 

 
“TABIPPOの会社としてのメディア露出を増やしたい。

働き方や考え方など含めて。
以前の会社では広報チームでも成果が可視化されていたので、それくらい本格的にミッションをもってやってもいいのではないかと思いました。
 
会社として、インスタライブ配信とか、メディア露出とかなんでも本気でやったら認知につながるのかなと。会社のビジョンが旅を「広める」である以上、さらなる認知拡大は重要だと思ってます。”
 

 
“TABIPPOの組織スタイルの明文化。
今は「旅するように働き旅するように生きる」という言葉の元、リモートワークが良いとかフルフレックスだったりするけど、そういう組織のあり方を前社的に理解した上で働くと良いと思う。
「ティール組織」「ホラクラシー経営」などが近しい組織体かなと思うけど、それの理解促進をしたい。”
 

 
なんて真面目なことをみんな書き出します。オンとオフの振れ幅がいい感じですね。
 
そして、チーム毎に話し合って少し抽象化します。ざっとこんな感じでまとまりました。
 

 

1:リソース配分について

これは、どのメンバーがどんな所にリソースを割くんだっけ?ということですね。課題感としては、直近でプロフィットをうまない事業にリソースを割きすぎなんじゃない?ということ。判断基準は、短期的なリソース配分と長期的なリソース配分どうしよ、みたいな所ですね。
 

2:承認、許可、ボードメンバー

こちらは、承認というのは誰に必要なんだっけ?どんなフローで進んでいくのが進めやすいのか。議題としては、ホラクラシー経営にするのか、ヒエラルキーの組織体にするのかということ。
 

3:お金の使い方給料について

単純に、給料低くない?ということの他に、給料一緒でもいいんじゃない?全員公開しようと等々。どの会社も給料のことについては真剣に考えますよね。根本は、給料という働くことへの安心感の担保について。
 

4:経営指標について

僕らの会社のKGIは利益以外にどんな指標を追っていくんだけっけ?旅を広げる会社として、日本人のパスポート所持率をあげようなんて僕らは言うんだけども、他にもどんなものがあるっけ?ここもよく話すけれども、なかなか定まらないやつ。
 
こんな項目についてもっと議論を深めようということに。ここまででだいたい3時間くらい時間を費やして、今日の議論タイムは終わり。
 
くだけた言い方でまとめると、
 
・会社のお金を今どこに使うのがいいんだっけ?
・働いている社員の安心感を保つための給料水準って
・ものごとを進めやすい組織体のあり方
・僕らが追っていく指標って?
 
こんな感じ。うん。どこの会社も通っている道っぽいな。
 
夜は楽しいお酒の時間だったのですが、僕がお酒を飲みすぎて記憶を飛ばしてしまったので、2日目にスキップします。

この交流会は社員もインターンもなんの垣根もなくご飯を食べてお酒を飲みます。ほとんど上下関係がないので、タメ語で社員に話すインターンもいますが、とくに気にしません。盛り上がるのはだいたい恋の話。余談ですが、僕はしばらく恋をお休みしてます。
 
閑話休題。さて、具体的なギロンに進んでいきますね。
 

まず給料について。

そもそも、会社の利益を給料に割くこととのトレードオフはなんでしょうか?考えたら当たり前なんですけど、採用への投資、事業への投資、設備への投資、福利厚生等々。そして、給料って一度あげてしまうと、もとに戻すことが大変なわけです。慣れって怖い。社長が後悔する判断の上位に出てくることが、安易にメンバーの給料を上げてしまうことなんですね。会社の成長自体が一度鈍化しててでも、自分たちへの還元にリソースをさくという判断は経営としてはかなり難しい。
 
そして、僕らが出した結論は一時的に給料を上げてみる。ただ、1年後に利益が生まれてなかったら、全員元に戻そうということに。ただ、判断として給料をあげるからモチベーションをあげようというものではなくて、単純に働く上での安心感をあげようというもの。
 
給料はこの働く安心感を担保する大切な1つの要素だと思います。そして、どの基準・水準を目指すんだっけ?という認識のすり合わせはほんとに大切。ここがずれていると大変。現状の給料の納得感。今後の伸びについての透明性。まあ、労働分配率をいじっただけなのでちゃんと来年いこう利益だせって話なんですけどね。
 

次は、承認のフローについて。

新しい何かをする際に、誰に何を確認したらいいのか分からないから、作ったほうがいいのでは?という所から生まれた議題ですね。ただ、この大前提にどんな組織体であることを目指すのかというものがのしかかってきます。
 
ヒエラルキーのある組織体で、例えば部長がいて部長がいいよって言って進める組織体にするのか、ホラクラシー的な組織で長がだれもいない状態で、周りに確認をとりながら誰でも決定ができるようにするのか。
 
ただ、このホラクラシー組織いいじゃん言うのは簡単なんですが、全社でこの意識(自分たちホラクラシーだよね、ティール組織だよねということ)を持ってないと成り立たない。もちろん、人数規模にもよると思う。
 
◉全員が同じ情報を持っている/共有する文化が浸透していること
◉説明責任/質問責任から逃れない
 
この上で、みんなが自分たちで判断して進んでいくといくようになる。自分たちで、どの人たちに相談をすべきなのかを判断をして、発起者が進めていく。ただ、ヒエラルキーが悪いわけではなく、圧倒的なリーダーがいる場合はヒエラルキー型でもいいかもしれない。でも僕らはその形はとらないで全員、誰しもが進めれるようにしようという考え。このどちらの形をとるのかは、会社の思想や文化によると思う。
 
具体例で出たもの。超細かいものですが。
例えば、イラストレーターをPCに入れたい。会社の予算として申請をしたいけれど、これっていいの?現状、誰も答えを持ってるわけでも、ルールもないんですね。
 
この場合、自分でルールを作ることになると思います。自分がほしいから入れたいみたいな説明だともちろん誰もgoを出しません。なので、なぜ必要でどんなケースなら申請をできるのかみたいな決定背景を作って社内で共有する。異論なければ、入れられるみたいな感じですね。だれも答えを持っているわけではないから、進める側は少し不安。でも、だいたいそんなものです。そして、ここで大切なのが、説明責任と質問責任という考え方。
 
説明を適切な場所にしないといけないし、周りの人は質問をしないといけない。これが自由の裏側の責任だと思います。
 
こんな感じで議論をすること5時間くらい。あっという間に夕方になってしまったので、結論と次のアクションを決めて終わりにしました。リソース配分とかは内々の話でたぶん面白くないと思ったので、割愛してます。

 

余談:ちょっと違った視点からTABIPPOを眺める

今回、合宿の場所を金谷のまるもというコワーキングスペースに来たのですが、ここはTABIPPOの設立メンバーの1人が作ってるんですね。通称:いけちゃん。TABIPPOを学生団体として作ったのは2010年なので8年来の関係。
 
ここで田舎フリーランス講座をしながら、金谷に移住者を50人近く出しているツワモノ。1年に1回ここで僕らは合宿をするのですが、こうやって過去のつながりでできるのっていいですよね。毎年、どんどん進化していくから刺激をもらってます。
 

 
あとは、合宿の企画を過去のインターンメンバーがしてくれたんですね。現在は、違う会社で働いているメンバーなのですが、その会社で学んだフレームワークを使ってTABIPPOの合宿を企画してくれたので、過去一番まとまった時間になりました。議論中に、僕らの意見をまとめてくれたり、論点の整理をしてくれたので、とても効率的な時間に。こうして、過去のメンバーともつながりながら仕事をしたり、合宿できるっていいですよね。

 

最後に

この文章の最後は合宿の振り返りとともに、今後のTABIPPOの展望について書いて終わろうかなと思います。
 
今回の合宿では、経営方針について色々と議論をしたんだけど、大切なのは働いているメンバーが、安心をしてそしてやりがいを持って働けることってどうやって実現するんだっけ?どうやったらみんなの理想に近づいていけるんだろうということ。もちろん僕だけでなく、社員メンバー全員考えている。そして、日々トライして、改善しての繰り返し。その観点で、今回の合宿で色んな価値観をギロンできたことは良かったのではないかなあ。
 
今年の3月から旅人採用というサービスを始めてます。旅人のための就職・転職支援サービス、これが直近の僕らの新しい挑戦です。TABIPPOの周りに旅好きな人たちがたくさんいて、コミュニティがあるのにその人たちにどんな価値を提供できるだっけ?というときに、もっとみんなにあった会社とマッチングできたらいいよねという想いから生まれました。もっと旅人が活躍する社会に。そして、もっと自由に旅をできる世界に。僕ららしいサービスだと思ってます。ぜひサイトみてみてくださいね。
 
TABIPPO.netのメディアでも、旅大学でも、この旅人採用と相乗効果の高いものを作っていこうという方針に。ただ、この方向性だけを決めただけであとは僕ら個人の判断で動いていきます。進化する組織へ。
 

 
うん、ほんとうに会社って楽しいですよね。自分たちでこんな世の中にしていきたいよね、ということを話しながらそれを事業としてやっていくのだから。出来ない理由はだいたい自分たちに問題があるのです。自分原因論を大切に日々成長。そして、日々楽しんでいきましょ。
 
この文章を読んでくださっている方と一緒に、いい世の中を一緒に作っていきたいと思ってます。長い文章をさいごまで読んでくれてありがとうございました。
 
それでは。
 
旅で世界をもっと素敵に。TABIPPO
 
text by 恩田 倫孝
 
参考図書まとめ

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