ライター
岡本 大樹 撮って書くひと

2015年、小笠原諸島で連続ブリーチングを繰り広げるザトウクジラの雄大さに感動。その勢いで旅を仕事にすることを決める。それまでは原付で47都道府県を旅したり、ドイツ留学中にドイツほぼ一周電車旅をしてみたり。仕事では、サイパンの海に潜ってみたり、ベルギーでチョコレート作り体験をしてみたり。現在は人の旅立ちを後押しできるような写真を撮って記事にするべく、奮闘の日々。

沖縄の離島と聞くと、どこを思い浮かべますか。石垣島や西表島、宮古島などをイメージする方が多いかもしれません。

でも実は、沖縄本島の東に、車でアイランドホッピングできる素敵なエリアがあるのです。

photo by pixta
うるま市の海上に伸びる「海中道路」を通り抜けると、まず着くのが平安座島(へんざじま)。そこからさらに宮城島(みやぎじま)と伊計島(いけいじま)、(はまひがじま)へと車でアクセス可能です。

また海中道路の南には藪地島(やぶちじま)という無人島もあります。さらに、船でしか行けない津堅島(つけんじま)もあり、同じエリア内でもさまざまな離島を楽しむことができますよ。

今回は、そんな特徴的な沖縄本島東部の島々についてご紹介します。

宮城島からは高台の絶景を

photo by Daiki Okamoto
今回ご紹介する島々は、沖縄本島とつながっていて車でのアクセスが可能なところが大きな魅力ですが、まだ観光名所としてさほど知られていないエリアでもあります。

そんな中でも、近年人気を上げてきているのが宮城島(みやぎじま)です。特に島内での人気スポットとなっているのが、「果報(かふう)バンタ」。

「果報バンタ」は、断崖絶壁の上から、広く東側の海を眺められるスポット。周辺の海は透明度が抜群で、崖下は浅瀬になっていることもあって、南国ならではのエメラルドグリーンの絶景を楽しめますよ。

■詳細情報
・名称:果報バンタ
・住所:沖縄県うるま市与那城宮城2768
・地図:

photo by pixta

宮城島は高低差がある島で、高台からの景色が自慢。果報バンタと同じく、「シヌグ堂バンタ」も広い展望が魅力的なスポットです。

東から北にかけての展望が美しく、宮城島の向こうには伊計島も見えています。

なお、「バンタ」というのは、崖や絶壁を表す沖縄の言葉。景色は最高ですが、危険な場所でもあるので、柵を越えたりしないようご注意くださいね。

■詳細情報
・名称:シヌグ堂バンタ
・住所:沖縄県うるま市与那城上原
・地図:

海水浴をするなら伊計島へ

photo by pixta
伊計島(いけいじま)は、宮城島のさらに奥の海に浮かんでいる島です。伊計島の自慢は整備された美しいビーチがあること。

島に入ってすぐ左手にある「伊計ビーチ」と、少し奥に進んだところにある「大泊ビーチ」。どちらも人気の海水浴場となっています。

泳げるエリアは限られていますが、サンゴ礁がありシュノーケリングにも適しています。特に大泊ビーチは、魚と泳げるビーチとして有名です。

■詳細情報
・名称:伊計ビーチ
・住所:沖縄県うるま市与那城伊計405
・地図:

photo by Daiki Okamoto

他にも、伊計島の見所として挙げられるのは、島に入るときに通る「伊計大橋」。橋からの景色自体が美しいことも魅力ですが、赤い橋と青い海のコントラストも楽しめます。

橋の途中での停車は危ないので、安全なところへ停めてから、ゆっくり楽しんでください。

■詳細情報
・名称:伊計大橋
・住所:うるま市与那城伊計
・地図:

浜比嘉島の魅力はビーチ+パワースポット

photo by Daiki Okamoto
海中道路を通っているときに右手に見えているのが浜比嘉島(はまひがじま)です。

伊計島と同じく、美しい砂浜のある「浜比嘉ビーチ」や「ムルク浜」が人気のスポット。ですが、浜比嘉島ではパワースポットにもご注目ください。

■詳細情報
・名称:浜比嘉ビーチ
・住所:沖縄県うるま市勝連浜
・地図:

photo by pixta
島の南部に位置する「シルミチュー」は、緑に囲まれた参道が特徴的なパワースポット。

参道の奥には洞窟があり、かつては琉球神話に登場する神々「アマミキヨ(アマミク、アマミチュー)」と「シネリキヨ(シルミチュー)」が住んでいたとされています。

また、そこで子供を授かり育てたという伝説が残っていることから、子宝に恵まれるパワースポットとして人気があります。

■詳細情報
・名称:シルミチュー
・住所:沖縄県うるま市勝連比嘉1606-9
・地図:

神聖な鍾乳洞が残る藪地島

photo by Daiki Okamoto
ここまでご紹介してきた3つの島からは少し南にずれますが、藪地島(やぶちじま)も同じエリアにあり、同時に立ち寄りたい離島の一つです。

島の最大の見所は、島内東部にある鍾乳洞のような場所。「藪地洞穴遺跡(ジャネーガマとも呼ばれる)」という名前で、1959年に発見されたスポットです。

photo by Daiki Okamoto
洞窟周辺には、岩壁と一体化しているような大きな木々も見られ、神々しさに満ち溢れています。

また、この場所は神聖な拝所であると同時に、縄文時代(6000〜7000年前)のものと思われる土器の欠片が発掘された、歴史的にも重要な価値ある遺跡です。

そのため、外から見る分には問題ありませんが、あまり中には入らないようにしましょう。

藪地島訪問の際の注意点としては、島内には農道が一本通っているだけなので、運転が大変なところ。また、ハブが多い島とされているので、十分に注意する必要があります。

■詳細情報
・名称:藪地洞穴遺跡(ジャネーガマ)
・住所:沖縄県うるま市与那城屋慶名 東藪地3458-2
・地図:

同じエリアで船旅もできます

photo by Daiki Okamoto
今回メインにご紹介してきたのは、車でアイランドホッピングできる島々。ということで、ここまでは橋でつながった4つの島をご紹介してきました。

とはいっても、「離島といえば船旅!」という方もいるかもしれません。そんな方には、津堅島(つけんじま)への訪問もおすすめです。

津堅島は船でしか行けない島。それほど観光地化されていませんが、その分沖縄本来の自然を楽しめる離島です。

photo by Daiki Okamoto
津堅島は農業が盛んな島で、散策していると畑があちこちで見られます。特にニンジンが名産品で、キャロットアイランドという別名があるほど。

島へのアクセスには、平敷屋(へしきや)港から30分ほどの高速船か、60分ほどのフェリーを利用します。一日に数便出ているため、日帰りでの観光も可能です。

photo by Daiki Okamoto
離島だけあって、その海はやはり格別の美しさを誇っています。

一周歩いても2時間ほどで回れる規模の島ですが、海はどこもきれいなので、海沿いを歩いているとそれだけで景色を存分に楽しめるはず。

photo by Daiki Okamoto
中でも、島の西側から北側にかけては、ビーチがつながっていて、歩いて巡れるような形になっています。西側ではトゥマイ浜、北側ではヤジリ浜が広がっています。ヤジリ浜の沖合にはアフ岩という小さな島が浮かんでいて、その周辺の海のグラデーションと共に美しい景観を作り出しています。

基本的にそれほど賑わう場所ではないので、絶景を満喫しましょう。

ドライブ旅も船旅も!沖縄本島東部の島々を堪能しよう

photo by Daiki Okamoto
今回ご紹介したエリアは、今のところは観光地として注目されることが少ないのですが、特徴的な離島が並んでいて、沖縄本島に何度も訪れている方にもおすすめできる場所です。

しかも、その離島のほとんどは橋でつながっているので、手軽に車でドライブがてら楽しむことができるというのも大きな魅力。ぜひ、次回以降の沖縄旅行の旅程に組み込んでみてください。

ライター
岡本 大樹 撮って書くひと

2015年、小笠原諸島で連続ブリーチングを繰り広げるザトウクジラの雄大さに感動。その勢いで旅を仕事にすることを決める。それまでは原付で47都道府県を旅したり、ドイツ留学中にドイツほぼ一周電車旅をしてみたり。仕事では、サイパンの海に潜ってみたり、ベルギーでチョコレート作り体験をしてみたり。現在は人の旅立ちを後押しできるような写真を撮って記事にするべく、奮闘の日々。

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