海外旅行
ライター

旅・グルメ・カメラが大好きなフリーランス。学生時代に訪れたシンガポールで海外旅行の楽しさを知り、それ以来稼いだお金の大半を旅行に注ぎ込む日々。旅をしすぎた結果「今日本にいる?」と聞かれるほどに。ライター、SNSマーケター、フードフォトグラファーとして活動中。

「旅は人生を豊かにする」

旅行が好きな方なら、きっと一度は耳にしたことがあるフレーズではないでしょうか?私はその言葉を信じ、学生時代から10年近く、稼いだお金の使い道はいつも“旅”でした。

友達が美容やブランド品にお金をかける中、私は航空券を検索しては次の行き先を決める日々。航空券の20万円は気軽にポチれても、同じ金額のカメラを購入するのには手が震えます。

なぜこんなにも旅に惹かれるのか。

それは、行くたびに“新しい自分”に出会えるから。見たことのない景色や文化、人との出会いを通して、自分の価値観が少しずつ広がっていく……。そんな体験が、何よりの財産だと感じています。

多民族国家の興味深さを知ったシンガポール旅行

シンガポール_ガーデンバイザベイ
「多民族国家ってこんなにも面白いのか!」

建物の上に船がのったマリーナベイサンズに泊まってみたいという憧れから、約9年前に訪れたシンガポール。人生2回目の海外旅行であり、これが旅行にハマるきっかけとなりました。

電車に乗ると、隣の席から聞こえる言葉は英語だったり、中国語だったり、時には知らない言語だったり。言語も文化も異なる人々が自然に共存している姿を見て、「こんな世界があるんだ」と衝撃を受けました。

日本は島国で、比較的単一民族の社会だからこそ、シンガポールの“多様性”はとても新鮮だったのです。

マーライオンやガーデンバイザベイ、リトルインディアなど観光名所を巡るのも楽しかったですが、何より印象に残っているのは、多民族が共存する姿。様々な民族の街が小さなシンガポールという国の各地に広がり、数日でたくさんの国を周遊したような気分でした。

この体験がきっかけで、私は“人や文化の違い”に興味を持つようになり、もっと世界を見てみたいという好奇心が生まれました。

人との出会いを大切にする旅を知ったイタリア旅行

2018年の冬、カナダ留学中に出会ったイタリア人の友達を訪ねに、イタリア・ローマへ。彼女の実家に招かれ、数日間泊めていただきました。

食卓には手作りのパスタやスープが並び、みんなでワイワイと食べながら笑い合いながら食べる時間。私はイタリア語が話せないので、友達のご両親とはジェスチャーや友達に通訳してもらっての会話でした。

しかし、言葉は完全に通じなくても、相手の思いやりが感じられ、異国の地で心がホッと温まる時間を過ごせました。

イタリア_トレビの泉
その後、彼女の家族が日本を訪れたときは一緒に食事をし、留学から10年以上経った今も交流が続いています。

旅行というと観光地巡りをイメージしがちですが、実は「人との出会い」こそが旅のハイライト。あの夜、彼女の家族と囲んだテーブルの光景は今でも鮮明に覚えています。

それ以来、旅先での人と出会う時間やそういった機会を逃さないように、旅には余裕を持つことを意識しています。

体を動かすのもいいかも!と思えたクロアチア旅行

クロアチア_プリトヴィツェ湖群国立公園
旅行で訪れる場所は頻繁にいけない場所がほとんど。だからこそ、苦手なことでもせっかくだからやってみようと思えることもあります。

もともと私は運動が大苦手で、学生時代の体力測定では下から数える方が早いほど。球技に水泳、陸上と何をやってもうまくいかず、スポーツをできる限り避けてきました。

しかし、大人になると“できる・できない”で評価されることもなくなり、少しだけ挑戦するハードルが下がりました。さらに旅という非日常的な環境が後押ししてくれ、SNSで見た景色をこの目で見るためにクロアチア・プリトヴィツェ湖群国立公園で、初めて本格的なトレッキングに挑戦しました。

クロアチア_プリトヴィツェ湖群国立公園
透き通った湖と滝を眺めながら歩いていると、体を動かす気持ち良さから思わず夢中に。カメラを片手に、歩かなければ出会えない絶景を撮る時間がとても楽しかったです。

それ以来、「運動=つらい」ではなく、「運動=まだ見ぬ景色に出会う手段」となり、体を動かすことへの苦手意識が薄れました。何かができるようになると「今度はこれをやってみたい!あんなこともできるかも!」と自分の世界が広がっていく感覚も。

今はまだ本格的な登山やダイビングに挑戦する勇気は出ませんが、そんな日がいつかあってもいいのかなと思っています。

都会で暮らすことが苦手と知ったタイ旅行

タイ_ワットアルン
1ヶ月間、バンコクでワーケーションをしてみたときのこと。便利で刺激的な都市生活にワクワクしていたのも束の間、2週間ほど過ぎると少しずつ息苦しさを感じるようになりました。

タイ_バンコクの夜景
部屋の窓から見えるのは、どこまでも続くビル群。ふと気づけば、深呼吸をしてもなんだかすっきりしない感覚がありました。数日間なんだか心がもやもやと。なぜかと考えると「緑が見たい」「忙しない感じがうっとおしい」と思っている自分がいることに気づきました。

このとき「あ、私って都会より自然の中にいる方が落ち着くタイプなんだ」と実感。

都会が嫌いなわけではありませんが、それから東京などの大都会に住む憧れはなくなりました。

きっとこのワーケーションをしていなかったら、都会に引っ越すまで気づくことはなかったでしょう。今では、自分にとって心地いい環境を知ることも、旅の大切な学びのひとつだと感じています。

旅での経験が今に活きる

クロアチア_プリトヴィツェ湖群国立公園
振り返ると、どの旅にも学びがありました。シンガポールでは多様性を、イタリアでは人とのつながりを、クロアチアでは体を動かす喜びを、そしてタイでは自分の心地よい生き方を。
行く先々で感じた小さな気づきが積み重なって、今の自分を形づくっている気がします。

そして、毎回のように好奇心を刺激され、どんどんやりたいことや行きたい場所は増えるばかり。

パッと思いつくだけでも、ニュージーランドでドライブ旅をしたい、ヨーロッパにワーホリに行ってみたい、スリランカで紅茶列車に乗りたいなど、実に様々なやりたいことが出てきます。

「旅は人生を豊かにする」

ときには旅にお金を使い過ぎているのではないかと思うこともありますが、これからも私は、この言葉を信じて、自分らしいペースで世界を飛び回りたいと思います。

All photos by Kanako Kurihara

ライター

旅・グルメ・カメラが大好きなフリーランス。学生時代に訪れたシンガポールで海外旅行の楽しさを知り、それ以来稼いだお金の大半を旅行に注ぎ込む日々。旅をしすぎた結果「今日本にいる?」と聞かれるほどに。ライター、SNSマーケター、フードフォトグラファーとして活動中。

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