ロサンゼルスのダンススクール「EDGE Performing Arts Center」
ライター

踊れるWebディレクター|フリーランスのデジタルノマド。EC運用のサポート・コンサル業、ジャズダンス講師、音声配信のパーソナリティーなどマルチに活動中。趣味は、ひとり旅と車の運転。ハワイとワーケーション、メリハリ旅が好きです。

何年経っても色褪せない、旅の話。

特別休暇を使って、5泊7日のロサンゼルス一人旅に行きました。

英語も話せなければ、知り合いもいない。一人旅さえ初めての経験。

何一つ安心材料のない中、勢いにまかせて旅してみたら、退職・独立のきっかけや、今の行動指針へとつながる、忘れられない旅ができました。

勢いと入念なリサーチでつくる、一人旅計画

一人旅のプランニング旅の計画はスカイスキャナー・Googleマップ・Instagramを使ってExcel表に落とし込むスタイル。
連続5日間の特別休暇が付与されたのは、2018年のこと。海外旅行以外の使い道は、考えもしませんでした。

古風な企業に勤めるパートナーが、5日間も休みを合わせられるはずもなく。友人と旅行に行く習慣もなかったので、一人旅の行き先を探し出すのは自然な流れ。

会社員をしながら、年に2回ほどステージで踊る「社会人ダンサー」をしていた私。

ふと「ダンスを習いに行きたい!」と思い、行き先はダンスの本場アメリカ、ニューヨークかロサンゼルスの2都市に絞られました。

勢いや思いつき、感情のままに決まっていきましたが、ここからはエクセルを開きながら緻密なプランニングのはじまりです。

ニューヨークとロサンゼルスのダンススタジオを調べあげ、ジャンルや先生の経歴・Instagramを見て、受けたいレッスンをリストアップ。

1日ずつ変えた飛行機の料金比較表を作ったりと、細かなリサーチと総合評価を元に、行き先をロサンゼルスに決めました。

ここまで約2週間。片道2時間の通勤時間や、休日をフルに使い、これでもかと情報収集を続けて、渾身の一人旅計画を作り上げました……!

リサーチや準備にかける時間の濃さと熱量は、旅の濃さに比例するような気がします。

会社員でもできた、「海外でダンスを習いたい!」

ロサンゼルスのダンススクール「EDGE Performing Arts Center」思い出のダンススタジオ。日本ではあまり見かけない、明るく広いスタジオが4つも。
目的を実現するために選んだのは、ハリウッドにある「EDGE Performing Arts Center」というスタジオ。コロナの期間にクローズしてしまいましたが、ジャズダンスが中心の、歴史あるダンススタジオです。

誰でも単発で受けられるオープンクラスのため、会社員の短期旅行者でも参加できそうだと思い選択しました。

このスタジオでの時間は、全て記憶に残っていると言ってもいいほど、今でも鮮明に思い出すことができます。

・中学英語と筆談を駆使して、なんとか購入できたレッスンチケット。まさに「はじめてのおつかい」状態。

・レッスン前には、生徒ひとりずつに笑顔であいさつをしに来てくれる先生たち。(人見知りが多いのか、先生の威厳を保つためなのか……日本ではあまり見ない光景です。)

・最初の先生が、「日本からよく来てくれたね!今日は楽しんでね!」と言ってくれて、涙が出るほどの安心感に包まれたことを覚えています。

・先生に感想を伝えたいと思い、あらかじめ短文を翻訳してiPhoneにメモ。何十回も練習しておきました。
(I came from Japan to take your lessons. I had so much fun! Thank you!)

・カタコトの英語を一生懸命聞き取り、笑顔で手を握ってくれる。「いつ帰るの?また必ず踊りに来てね!」という先生の言葉に、この旅をすると決めてよかった…と心から思いました。

このスタジオの先生のようになりたい、そう思える人に出会えたことは、間違いなく人生の財産です。

これもほんの一部。このスタジオで心が震えた経験の数々は、今自分自身が開いているダンスレッスンの運営や、生徒のみなさんとの向き合い方に生かしています。

はじめて見る光景で気づく、新しい生き方・働き方

ロサンゼルスのダンススクール「EDGE Performing Arts Center」スタジオ用の大きなパーキング。車社会だから、学生もマイカーで習いに来る。
レッスンを受ける中で、ロサンゼルスのレッスンでは、生徒の年齢層が広いことに気がつきました。

小学生から5,60代の方まで、幅広い年代が同じ時間に同じダンスをしています。男女差もなく、他にもあらゆる属性の方が一緒にダンスに向き合う時間は、日本では見られない光景でした。

これは、ダンススタジオの中に限ったことではありません。「なぜこの時間にカフェにいるの?」と聞きたくなるような人が、ロサンゼルスの街なかのあちこちにいるのです。

平日9時から18時は会社にいるものとして働いてきたので、「自由の国アメリカって……こういうこと?」と、自分の中の常識や価値観が、ぐらぐらっと崩れた感覚を覚えました。

ここでの経験は、今自分自身が叶えている「ノマドワーク」や、フリーランスとして、時間や場所の自由を得る働き方につながっています。

価値観の変化を体験した、忘れられない旅

「価値観が書きかわる瞬間」があるとしたら、このロサンゼルスの一人旅は、その瞬間の連続でした。

日本を飛び出したから気づけたことがあったし、一人旅だったから見えたこともたくさんありました。

一人旅の大変なところは、全ての手配を自分でしなければならないこと。その反面、一人旅の良いところは、全ての経験を一人で感じて噛み締められることだと思っています。

自分のことは自分でなんとかする。だから五感がフル活用されて、いろいろなことを覚えている。

どの旅も特別だけど、一人旅の記憶は何年経っても色褪せないし、忘れられません。

こんなことを書いていたらまた、一人旅に出たくなりました。

All photos by Miyamoto Hazuki

ライター

踊れるWebディレクター|フリーランスのデジタルノマド。EC運用のサポート・コンサル業、ジャズダンス講師、音声配信のパーソナリティーなどマルチに活動中。趣味は、ひとり旅と車の運転。ハワイとワーケーション、メリハリ旅が好きです。

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