ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

イスラム神学校で、建築美に圧倒される


前述した「リヤド・マサム」の近くにある「マドラサ ベン ユーセフ学院」は、マラケシュで唯一ムスリム以外でも入れる神学校。スークを散策がてら、気軽にイスラム建築美を楽しめるのでおすすめですよ。

ここは16世紀に建てられ、1956年まで実際に学校として使われていました。北アフリカ最大の神学校でもあり、最盛期にはなんと900人もの学生がここで暮らしながら学んでいたんだとか。


タイルや天井の装飾など繊細な建築美には、圧倒されること間違いなし。30分もあれば全体をまわることができるほどコンパクトではあるものの、見応えは抜群。通常のイスラムの宗教施設同様、短パン、タンクトップなど露出の多い服は避けてくださいね。


中には、入口からは想像できない光景が広がっています。アラブ・アンダルシア建築の最高傑作をぜひご自身の目で確かめてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:Medersa Ben Youssef
・住所:Rue Assouel, Marrakech 40000, Marokko
・地図:
・アクセス:フナ広場から徒歩10分
・営業時間:9:00~18:00
・料金:40DH
・公式サイトURL:https://madrasabenyoussef.com/

カオスのなか楽しむモロッコB級グルメ


マラケシュではずせないのが、おいしいB級グルメの数々。日が暮れ始めたら、旧市街の中心にある巨大な広場「ジャマ・エル・フナ広場」へ向かいましょう。

フード屋台が出始めるのは夕暮れ時から。壮絶(?)な客引きが待っていますが、それもマラケシュ。カオスの街はカオスで締めくくるのが一番。


屋台で試すべきは、ずばり羊の頭。どこもかしこも羊の頭がズラリと陳列されていて、「これが名物だよ!」と客引きのお兄さんたちもアピールしてきます。

実際食べてみると、羊ほほ肉煮込みという感じでとても美味しかったです。羊の頭の前でいただくのも、まさにカオスな体験でした。


マラケシュの郷土料理「タンジーヤ」も屋台でぜひ試してみましょう。大きな壺に羊肉とスパイスを入れ、ハマム(公衆浴場)の炉の近くでじっくり煮込んだ料理で、屋台ならではの料理。モロッコ版もつ煮といったところですが、臭みもなくとても食べやすかったです。


じつはカタツムリも定番屋台フード。たっぷりの香辛料で煮込まれていて、少しピリ辛味です。カタツムリを食べながら眺めるフナ広場の夜景、最高に異国情緒を感じられておすすめです。


スークにも屋台は出現します。こちらは、スパイスマーケット近くにあったサンドイッチ屋さん。好きなお肉を選んだら、その場で豪快に調理がスタート。スパイスの香りがたまりません。狭い道にある即席の椅子に座り、バイクとロバが行き交う横で食べる時間も最高にいい思い出です。

マラケシュから40分!砂漠リゾートでラクダツアー&ラグジュアリーディナー


モロッコといえば、砂漠とラクダ。広大な砂漠が延々と続く中、ラクダに乗って移動するサハラ砂漠ツアーも人気です。しかし、サハラ砂漠はマラケシュから数時間と遠いので、滞在日数が短い方はあきらめる方も多いんだとか。

一方で、今回紹介する「Agafay砂漠」は、なんとマラケシュから車で40分。「砂漠体験はしたいが、日数にあまり余裕がない……」そんな方におすすめの穴場なんです。


市内には各種ツアー会社がたくさんあり、当日申込も可能。また、たいていのリヤドではツアーの申込代行もしてくれます。ラクダ乗車体験とラグジュアリーなディナー体験のセットが一般的なツアー内容。私たちもリヤドの方におすすめのツアーを聞き、代行申込をしてもらいました。


Agafay砂漠には多数のラグジュアリーテントがあり、宿泊もツアーで訪れることも可能。砂漠の中を走ってしばらくすると、施設が見えてきます。着いたらしばらくは施設内を散策したり、ミントティーやお菓子をいただいたりしてのリラックスタイム。


その後はラクダの乗車体験です。ラクダに揺られながら、1時間ほどゆっくりと砂漠内をお散歩。モロッコは猫もラクダも穏やかで、夕暮れの景色とセットで癒やしの時間となりました。


「サハラ砂漠のようなサラサラの砂ではなく、小石の混じった砂漠なのでイメージと違った」といったレビューもあるものの、雄大な景色に変わりはなく、とても感動しました。しかもマラケシュからわずか40分で気軽に行けるのがありがたい。


夜は砂漠の景色と夕暮れを眺めながらのディナータイム。スープや自家製パン、メインのタジン料理もおいしく、子ども向けのメニューも用意してくれるので至れり尽くせり。モロッコ産の白ワインも絶品でした。


施設内には、砂漠に繋がるかのように設計されたインフィニティプールもあります。Agafay砂漠に宿泊もして、ラグジュアリーなテントでのんびり滞在し、星空を眺めたり、砂漠でのキャンプファイヤーを楽しんだりするのも良いですね。

日本からのアクセス方法


日本からマラケシュへの直行便はないので、中東やヨーロッパ各都市で乗り継ぎます。

例えば、羽田→フランクフルト空港へは約12時間。フランクフルト→マラケシュへ約3時間半。乗り継ぎ時間も含めて、所要時間は約20時間です。

中東経由だともう少し時間がかかりますが、ヨーロッパ経由より比較的料金を抑えることができます。

魅力あふれるマラケシュで唯一無二の体験を

カラフルで、エネルギッシュで、映えまくるカオスな街、マラケシュ。他では体験できないことの目白押しで、パワーに圧倒されながらも、旅行後は「また行きたい」と強く感じさせてくれる不思議な魅力あふれる街です。

今度の長期休暇には、マラケシュで唯一無二の体験をしてみてはいかがでしょうか。

All photos by Yu furuya

ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

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