TABIPPO社員
金邉 茄菜 社員 / デザイナー

田舎暮らしのデザイナー。桑沢デザイン研究所在学中の19歳のときにTABIPPOと出会い、ジョイン。その後、人生はじめての海外ひとり旅へ。知らない世界や人々に出会える旅に魅了され、フィルムカメラを片手に旅する人生を送る。22歳の頃から移住を繰り返し、タイ/バンコク、小笠原諸島/父島、湘南暮らしを経て、長野の山奥へ。数年に1度拠点を変えたいタイプ。タイとモロッコが好き。

こんにちは、TABIPPOデザイナーのnana(なな)です。

すっかり朝と夜は涼しくなって秋の気配を感じる季節――そんなことを感じながらわたしは今年の春過ぎから二拠点生活をしていて主に現在は長野県の最南端の村、根羽村(ねばむら)で暮らしています。いわゆるとっても森の中です。

photo by Tatsuya Kanabe

長野県の最南端と聞いて村の名前が思い浮かぶ人はほとんどいないはず。日本一の星空が見られることで知られている「阿智村」の隣の隣、さらに南の村になります。

この機会に覚えてください、長野県の最南端は「ね・ば・む・ら」です。車で20分も走れば愛知県や岐阜県にも行ける大自然に囲まれた山の県境に位置します。新宿からはバスで約4時間半、来る人しか来ないいわば秘境です(笑)。

photo by Tatsuya Kanabe
愛知県に流れる矢作川の源流がある場所でもあり、森の中へいけば、まさに今土の中をつたってろ過された透き通る水が勢いよく大きな岩の間を流れていきます。今年の夏は泳げないのか〜なんて思っていたわたしは良い意味でこの大自然に裏切らた夏になりました。

photo by Nana Ogura
この村で平日は大体朝6時頃から昼すぎまでTABIPPOの仕事をリモートワークで行い、午後や夜は田舎暮らしならではの生活を満喫しています。森の中での生活は長期の旅に来ているような発見の連続の日々でありながら、日常も穏やかに楽しめています。

photo by Tatsuya Kanabe
根羽村でのとある1日をまとめた動画があるので詳しくはこちら。

いつか思い描いた憧れの田舎暮らし

田舎暮らしに憧れを抱く人々も多いのではないでしょうか、わたしもまさにそのひとりでした。

photo by Tatsuya Kanabe
住みたい場所を探す旅と題し、3年前からタイのバンコクや小笠原諸島父島をはじめ色々な場所へプチ移住をしているのですが、自然が大好きで海と山のどちらに将来住むかまだ決めきれていない部分があったので、今回の2拠点生活では山暮らしをお試しできるとてもいい機会。

photo by Tatsuya Kanabe
わたしのいる根羽村は人口約900人と小さな村なため、少しずつ村の人とも顔見知りに。仲の良いおばあちゃんに梅干しの漬け方を教わって実践してみたり、夜は家のデッキで焚き火をして村のみんなとのんびり語り合ったり。

photo by Nana Ogura
またすごく些細なお手伝いをしただけでも、たくさんのお野菜のお裾分けを村のみなさんからいただいたり。都会とはまた違った楽しみ方があります。

そうそうこれこれ、わたしの憧れていた田舎暮らしってまさにこれ。一見不便に思えても、温もりや本質的な豊かさがある。田舎暮らしの醍醐味です。

自然と一体化できる遊びが盛りだくさん

どこへ行っても密になれないほど、広大な自然と程よい人口のこの村では自然の中での遊び方は無限大。移住してまだ数ヶ月でしたが、今年の夏は自然に囲まれた環境のおかげで夏を満喫することができました。

photo by Nana Ogura
photo by Nana Ogura

①透き通る川で自然と溶け合う日常

根羽村には愛知県へ流れる矢作川の源流の水源があり、底にある岩もしっかり目に見えて、深さが想像つかないくらい川の水が透き通っています。見てるだけで癒やされる〜と思いきや、夏は毎日のように水着をきて川へ泳ぎに行く生活。

あれ?こういう生活って南国でしかできないと勝手に思ってたけど違ったんだ!わたしの勝手な概念が崩れた瞬間でもありました。

photo by Haruka Ouchi
photo by Haruka Ouchi
家の裏にも川があるので仕事合間に暑いなと思ったら川に飛び込みに行ったり、森の中の大きな岩が積み上がるエリアでは飛び込みができたり大きな滝壺にプカプカ浮かんで空をぼ〜っと眺めてみたり。

自然の一部の溶け込むような感覚、「はぁ〜わたしたち人間って自然に生かされているんだな」と都会生活で凝り固まっていた思考や感覚を解きほどいてもらう素敵な時間を過ごすことができます。

photo by Tatsuya Kanabe

②木を見上げて空気を感じて、今日も発見がある

突然ですが最後に鳥の鳴き声を聴いたのはいつですか?

photo by Nana Ogura
この村では毎朝、目を覚ますと鳥の鳴き声が聞こえます。それも聴いたことのない鳴き声ばかり。鳥がわたしたちの人里の近くに生息している、というよりは動物たちの住む自然の中にわたしたちがお邪魔して住ませてもらってる感覚。そして早朝山へ行けばその鳥の鳴き声が10倍くらいになって自分の世界を取り巻きます。

photo by Nana Ogura
森の中ってこんなに多くの鳥がいたんだ、と普段の生活では気づかなかったことに改めて気づけます。耳を傾けて自然の声を聴いて、空を見上げたら友人に「あの木は杉か檜かわかる?」と聞かれたりして。少しずつ葉っぱを見分けて木の種類がわかってきたり。

なんてことのないことでも、少しずつ毎日発見がある、自然の中は知らないことでいっぱいで、どんなにInstagramでいいねが多くつく投稿ができても、ここで学べる知恵にはかなわない。ちょっと山を登ればそんな学びが溢れています。

photo by Nana Ogura
photo by Tatsuya Kanabe

③アウトドア好きにはたまらない、毎晩火を眺める夜

田舎ならでは、家にはデッキがあって外にはお庭もある。なんて素敵な条件。

photo by Tatsuya Kanabe
夜には薪に火をつけて、揺れる炎を眺めながらのんびりパートナーと語ってみたり。友人を呼んでみんな食事をしたり。時には手作りのシロップを炭酸で割って、真っ暗闇の中、星空を眺めるのもよし。昼間は気分転換で、デッキでPCを開いてzoomミーティングだってできちゃう。

家の外の空間があるだけでこんなにも沢山の有効活用ができるんだなあと改めて実感。いつか定住する家ではデッキ付き、お庭付きはマスト条件になりそうです。

photo by Nana Ogura
有名な観光スポットがなくてもこんなにも毎日豊かに、そして日々を楽しんで暮らすことができるのが田舎生活の魅力だとわたしは思います。

二拠点生活こそが旅の最先端?新しい旅のかたち

日々様々な場所で暮らすことで少しずつ自分の理想のライフスタイルが見えてくる。一生住む場所をいつか決めるなら、それまでは色々な場所で色々な経験をして、とびっきり気に入った場所に住みたい。そして全国に世界中に知り合いをたくさん作りたい!そんな思いで、「旅するように暮らす」生活を実践しています。

photo by Tatsuya Kanabe
今までの旅は期間が限られていたので「もっとこの場所に長く滞在したいな」と思うことが多かったですが、長期滞在ではその場をじっくりのんびり楽しめるのも利点です。発見の連続で土地や自然のことを知っていく日々、これからの時代は、「二拠点生活」で長期滞在という旅をするのもおすすめです!

今回はわたしの住む長野県根羽村での生活を紹介しましたが、今後はいたるところでこういう旅(生活)の仕方が増えてくると思います。今の時代だからこそ、自分のスタイルにあった新しい旅のかたちを見つけて日本の魅力を満喫したり、発見やわくわくで溢れる毎日だったりしたら、きっとそれもひとつの旅のかたちなのかなとわたしは思います。

photo by Nana Ogura

【特集】NEXT JAPAN TRAVEL – あたらしい旅、だいすきな場所。-


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田舎暮らしのデザイナー。桑沢デザイン研究所在学中の19歳のときにTABIPPOと出会い、ジョイン。その後、人生はじめての海外ひとり旅へ。知らない世界や人々に出会える旅に魅了され、フィルムカメラを片手に旅する人生を送る。22歳の頃から移住を繰り返し、タイ/バンコク、小笠原諸島/父島、湘南暮らしを経て、長野の山奥へ。数年に1度拠点を変えたいタイプ。タイとモロッコが好き。

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