旅は、慌ただしい日常からふっと抜け出して、自分のペースに戻るための時間。
誰にも気を遣わず街を歩いていると、不思議と心もやわらかくほぐれていく。
そんな一人旅だからこそ、私は毎回「ゆるく、小さなルール」を決めて出かけます。予定を詰め込まず、自分の感覚にまかせて過ごす旅が好き。
今日はそんな旅を、より心地よくしてくれる3つの決めごとを紹介します。
「こんにちは」と「ありがとう」だけは、現地の言葉で伝える
言葉が話せなくても、「Hello」「Bonjour」「Gracias」など、挨拶と感謝のひとことだけは、その国の言葉で伝えるようにしています。
笑顔と一緒にその言葉をかけると、それだけでぐっと心の距離が近づく気がするんです。ときには道を教えてくれたり、ちょっとした会話が始まったりすることも。
「言葉が通じる」ことより、「気持ちが伝わる」ことが大切なんだなと、旅を重ねるたびに感じています。
おみやげは、マグネットをひとつだけ
ハリボーミュージアムでの1枚
お土産はひとつだけ、マグネットを買うのがわたしのルール。観光地の売店やローカルマーケットで、お気に入りを探すのが密かな楽しみです。
おしゃれなものも、ちょっとダサくて愛嬌のあるものも、ぜんぶ愛おしい。持ち帰って冷蔵庫にぺたっと貼れば、その都市の記憶が、目に見えるかたちで日常に残ります。
たくさんはいらない。ひとつだけ、その場所を思い出せるものがあれば、それで充分なんです。
とはいえ、可愛いものがたくさんの場所ではルールを破ってしまうことも(笑)ケルンのハリボーミュージアムでは可愛いものがたっくさん。ルールはゆる〜く、守れる時だけで良いんです(笑)
その日の気持ちは、その日のうちに書いておく
旅の中では、気持ちの変化や出来事がとても豊かに動いていきます。
どんな景色を見たか、どんな些細なことが心に残ったか。その瞬間をなるべく早くメモに残しています。あとから読み返すと、そのときの空気や気持ちまで、文字の中からふっとよみがえってくるから不思議です。
とくに一人旅では、自分との会話がいちばんの旅の思い出。小さなノートやスマホのメモに、少しずつ心の記録を残すようにしています。
一人旅がくれる、やさしい気づき
旅は、どこか遠くへ行くことだけじゃなく、ほんの少し「自分に戻る時間」をつくること。
誰とも比べず、何も急がず、自分のペースでいられるのが一人旅の魅力です。
だからこそ私は、この3つの小さな決めごとを、これからもそっと持ち歩いていきたいと思っています。
All photos by Reina