ライター
梅津 薫 TABIPPO CARAVAN

趣味は旅行、カメラ、飲酒。XとInstagramでは、あなたに見せたい旅と食の写真を発信中。2年のハワイ留学を経験し、ハワイは第二の故郷。複業フリーランスとして活動中。

飛行機を降りた瞬間、ふわっと香るハワイの風。青い空と揺れるヤシの木に心が解き放たれ、何度訪れてもここは特別な場所だと、そう感じてしまう。

ハワイだからこそ感じた「生きやすさ」と「自分らしさ」━━そのおかげで、私は自分の心に正直に生きることの大切さを知り、これから先も、この気持ちを大切にしていきたい。そんな大好きで特別な場所に、私は何を返せるだろうか。

旅先の魅力をさらに引き出すために、ちょっとした心配りが大切だと感じている。自分の心がけひとつで、訪れる場所の魅力がさらに増すことを知っているから。

ハワイをもっと素敵な場所に保つために、意外と知られていないのではないかと思うミニ知識やルール、マナーについてご紹介。

Reef Safeな日焼け止め

ラニアケアビーチ2021年にハワイ州では「サンスクリーン法」という日焼け止めに関する新しい法律ができたことをご存じだろうか。この法律ができた背景には、サンゴの白化現象━サンゴが死んでしまう要因の1つである、有害物質が日焼け止めに含まれていたことが関係している。

ハワイ大学の研究者によると、コロナ渦に閉鎖されていたハナウマ湾(人気シュノーケリングスポット)では、パンデミック前に比べ42%も水質が改善された、とのデータが出ているそう。それだけ日焼け止めが海に与えるダメージが大きかったということ。

「サンスクリーン法」とはオキシベンゾンとオクチノキサートいう、2つの成分が含まれている日焼け止めの販売が禁止される法律のこと。販売を禁止する法律であって、使用を禁止する法律ではないため、日本から持ってきた日焼け止めを使用することは可能。持ち込みの規制もなし。

しかし、海へ入るときだけは、サンゴや海に優しい日焼け止めを使ってほしい。美しい海を永続させるための、お手伝いのお願いをしたい。

ゼロ・ウェイスト━ごみをゼロにする取り組み

ハワイでは2020年からプラスチック製レジ袋の配布・販売が禁止され、さらにはプラスチック製の使い捨て容器やカトラリーの配布・販売も完全廃止されている。

行ったことがある人は見かけたことがあると思うが、ハワイではマイボトルを持ち歩いている人がとても多い。「環境のために、節約のためにマイボトルを持っていこう!」とか意識せずとも、持ち歩いているのがみんな普通のこと。しかも、アメリカサイズのバカでかいボトルを。

そして、買い物には必ずエコバックを持っていく。これは日本でもずいぶん浸透しているので、改めて説明することは無いだろう。ただ、日本でエコバックを忘れてしまったときはビニール袋の購入ができるが、ハワイでは紙袋しか用意していないお店も多い。しかも、日本の紙袋に比べると、「重いものを入れても壊れない。」とは言えないものが多いため、エコバック持参がオススメ。

マイボトル・エコバックを持って、ロコ気分を楽しんでほしい。

Farm to table━地産地消

ノースショア方面でたまに見かける路上販売日本でも広がりつつある「Farm to table」いわゆる「地産地消」。ハワイでは「Grown not Flown」なんてお洒落な言い方があり、他所から空輸されてきたものではなく、ハワイで育てられたもの、という意味。

ハワイでは食材を含めた、ほとんどのものが他の土地から輸入したもの。そのため、輸送費がかかり物価高に。地元産業の需要を守り、消費者には安くて新鮮な食べ物を届ける「地産地消」が大切になってくる。

買い物をするときや、レストランを選ぶとき、ぜひ「Made in Hawaii」を探してみてほしい。

チップ文化

Rainbow drive Inn日本人には馴染みのないチップを払う文化だが、私も最初はなんとなくで払っていた。

基本的に何かサービスを受けたらチップを払うのがマナーで、チップを支払う場面が多々ある。

私はいつもチップの支払いが必要な場面では、アプリで計算をしたあと、小数点以下を切り上げた金額を払う。例えば、$24.25だったら$25にする。これができるとちょっとだけスマートで、現金で支払う際には、小銭のお釣りが出ないのも、この方法の良いところ。

日本とは違うハワイの法律

罰金払わなきゃいけないの!?なんてことにならないように、ルールをいくつかまとめてご紹介。

▼海洋生物との推奨距離が定められている

甲羅干しをしているウミガメ – ラニアケアビーチ Photo by meビーチへ行くとウミガメやハワイアンモンクシール、イルカなどの野生海洋生物と出会うことも。しかし、それぞれに近づいても良い距離が決められているため、かわいいからとむやみに近づいてはいけない。ビーチによって定められている距離が違うこともあるので、要注意。

▼公共の場での飲酒は禁止

ワイキキビーチビーチに寝そべって、ビールを飲んで、昼寝。これがハワイでは禁止。ビーチを含む公共の場での飲酒(喫煙も)禁止。

ちなみに、お酒が飲めるのは21歳になってから。レストランでのIDチェックも厳しい所が多いので、お酒を飲む方はパスポートのコピーを持ち歩こう。

▼歩行者も油断できない

ワイキキの街並み日本でも混雑している場所ではマナー違反とされる、スマートフォンを見ながらの歩行。オアフ島では、2017年から道路横断中にスマートフォンを見ていると罰金になるので要注意。

また、歩行者用信号の点滅(カウントダウンタイマー)が始まってからの横断も禁止されているので、焦って渡ろうとしないこと。ワイキキは特に警察官が多いので注意したほうが良い。

焦らず騒がず、ハワイのゆったりとした時間に身をまかせよう。

▼日本と違う交通ルール

Road Sign滞在中レンタカーをする方も多いと思うが、右側通行からはじまり、日本とは少し違う交通ルールが存在する。説明しようとすると膨大な量になってしまうので、参考サイトを参考にしてほしい。

慣れない英語で書かれている標識に瞬時に反応するのは至難の技。レンタカーをする際は事前の準備・確認を忘れずにしよう。

「譲り合い」精神が日本よりも強いので、ガツガツした運転をしなくても、みんな快く譲ってくれる。なので、安心して落ち着いて運転をして欲しい。

大切な場所を、大切にするということ

観光業は、ハワイにとってなくてはならないもの。訪れることがハワイへの1番の恩返しになるのだろうが、もう少し歩み寄って、私なりの小さな思いやりを届けられたら━━そんな気持ちを綴る。

旅人には心地よい時間を。そして旅先には、観光客を温かく迎えられる余裕を。そのためにできる、小さなギフトを届けたい。

私の大好きな場所が、あなたにとっても大切な場所になるように、素敵な思い出をつくるお手伝いができれば、快適に過ごすためのちょっとしたヒントとして、受け取ってもらえたら嬉しい。

Mahalo,
Kaoru Umezu

All photos by Kenta Shindo

ライター
梅津 薫 TABIPPO CARAVAN

趣味は旅行、カメラ、飲酒。XとInstagramでは、あなたに見せたい旅と食の写真を発信中。2年のハワイ留学を経験し、ハワイは第二の故郷。複業フリーランスとして活動中。

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