アメリカの新聞・ニューヨークタイムズは毎年1月に「今年行くべき場所」を発表している。2026年の「今年行くべき52カ所」では、日本から長崎と沖縄が選ばれた。
グラバー園内の景色
長崎の選定理由としては以下の通りに説明されている。
「街の中心が原爆の被害を免れている点で広島と異なっているとし、核拡散の脅威が世界に広がる中、訪れる理由がある」
確かに、長崎市で原爆が落とされたのは市内北部の浦上地区。出島やグラバー園などがある地域はほとんど被害を受けておらず、昔の建物が多く残った観光地になっている。さらには長崎駅周辺の再開発についても、以下の通り説明されている。
「長崎はかつてないほど訪問者を迎え入れる準備が整っている」
長崎駅の近くにあるサッカースタジアム「PEACE STADIUM Connected by SoftBank」
江戸幕府の鎖国中、唯一外国への門戸を開いていた長崎。色々な国の文化が流入してきたこの街は進化を続け、現在も世界中の人々を呼び込んでいる。今回はTABIPPOの記事を読む若者に向け、1泊2日で楽しめる長崎のおすすめスポットと楽しみ方を紹介する。
これを見れば2026年の旅先選びは長崎で決まり!
「和華蘭文化」の街、長崎
長い歴史の中で、長崎はあらゆる国の文化を受容してきた。
出島はオランダ人との交易の場に定められたり、唐人屋敷も中国との交易の場になったりした。このエリアがニューヨークタイムズで指摘された、原爆の被害を受けなかった市内中心部のことだ。
日本の「和」、中国の「華」、オランダの「蘭」。3カ国の文化を組み合わせた「和華蘭(わからん)文化」は長崎の街を彩り続け、今も有名な観光地になっている。伝統的な建物や食文化を体感できる場所を紹介しよう。
グラバー園
1858年に日本が5カ国と結んだ修好通商条約により、開港した港のひとつが長崎。長崎市の南山手町には外国人居留地が生まれ、いわゆる「お雇い外国人」が多数移り住んだ。外国人の中で最も有名なのがトーマス・ブレーク・グラバー。
彼が住んでいた邸宅の周りに江戸時代終盤~明治期の建物を集め、グラバー園ができた。
旧グラバー邸の外観
園内は花や木などの植物に噴水があり、どこを切り取っても綺麗な景色になっている。ただ、坂道が多い長崎の特性上、園内は高低差は非常に大きい。だが、エスカレーターや動く歩道が整備されているので心配ご無用。足腰に自信がない方でもスムーズに高所まで移動可能だ。
旧三菱第2ドックハウス
エスカレーターを登ってすぐ右手に見える建物は旧三菱第2ドックハウス。園内で最も高所にあるこの建物は記事の冒頭で紹介した写真だ。
この池で撮った写真がニューヨークタイムズの記事のサムネイルに使用された。
美しい長崎の街を眺める
高台から望む長崎の景色を外国人達も見ていたのだろう。夜には長崎の美しい夜景も見られるので必見だ。
・名称:グラバー園
・住所:〒850-0931 長崎県長崎市南山手町8-1
・地図:
・アクセス:長崎駅前から路面電車(崇福寺行)で約7分、新地中華街で乗換(石橋行)で約4分、大浦天主堂下車徒歩約7分/長崎駅前南口バス停からバス(30番・35番)で約12分、グラバー園バス停下車、徒歩5分
・営業時間:8:00~18:00(通常期間)、夜間開園期間は8:00~20:00もしくは21:30
・定休日:年中無休
・電話番号:095-822-8223
・料金:大人620円、高校生310円、小中学生180円
・所要時間:1~2時間程度
・オススメの時期:2月(ランタンフェスティバル)、6月(あじさい)
・公式サイトURL:グラバー園(公式サイト)
長崎新地中華街
続いて紹介するのは、長崎新地中華街。横浜中華街、神戸南京町と並ぶ日本三大中華街のひとつだ。東西南北合わせて約250mの十字路に40店舗の中華料理店や中国雑貨屋が軒を連ねる。
中華街の南側の入口、朱雀門
おすすめの時期は2月。中国の春節に合わせて開催される「ランタンフェスティバル」では、約1万5000個に及ぶ中国ランタンが街を明るく照らす。
長崎燈會と書かれた多くのランタン
綺麗なランタンが連なる景色に心を奪われた。この時期、長崎の夜は幻想的な雰囲気に包まれる。特別な夜の街をご堪能いただきたい。
ライトアップされた眼鏡橋
高さ10mに及ぶ巨大なランタンオブジェ
また、おすすめの食べ歩きグルメは角煮まんじゅう。特に岩崎本舗の角煮まんじゅうはフワフワの生地の中に名物の角煮が包まれている。一番スタンダードな「ながさき角煮まんじゅう」は590円。長崎新地中華街の食べ歩きには欠かせない。
岩崎本舗の角煮まんじゅう
世界中のどんな中華街にも負けない個性が光る長崎新地中華街。心ゆくまで食べ歩きをして、この街の景色を楽しんでみよう。
・名称:長崎新地中華街
・住所:〒850-0842 長崎県長崎市新地町10−13
・地図:
・アクセス:長崎駅前から路面電車(崇福寺行)で約7分、新地中華街で下車、徒歩1分
・営業時間:各店舗による
・定休日:各店舗による
・電話番号:095-822-6540
・料金:各店舗による
・オススメの時期:2月(ランタンフェスティバル)、
・公式サイトURL:長崎新地中華街(公式サイト)
大徳寺のクスノキと梅ヶ枝餅
中華街から東へ進んで坂を登ると、県の天然記念物でもある樹齢800年のクスノキが鎮座する大徳寺。クスノキの隣には、ニューヨークタイムズでも取り上げられた名店「きく水」がある。
梅ヶ枝焼餅のお店「きく水」
明治初期から約150年続くこのお店の名物「梅ヶ枝焼餅」は4個で800円。できたてほやほやの味を楽しめる。
焼きたての梅ヶ枝餅
ボリュームたっぷりのあんこに焼きたての生地から私は元気をもらった。ただし、営業時間はかなり短い。お時間に余裕があれば、早めにお店を訪れてみよう。
・名称:梅ヶ枝焼餅 きく水
・住所:〒850-0837 長崎県長崎市西小島1丁目1−7
・地図:
・アクセス:長崎駅前南口バス停からバス(17番・30番・35番)で約7分、新地中華街バス停下車、徒歩約10分
・営業時間:10:30~15:00
・定休日:不定期
・電話番号:0958-26-9566
・料金:梅ヶ枝焼餅 4個入りで800円
新しい長崎の象徴 長崎スタジアムシティ
最後に長崎駅周辺の再開発が盛んになっているので、駅周辺の情報を紹介しよう。ご紹介するのは2024年10月にオープンした長崎スタジアムシティ。
スタジアムの外観
ここには、サッカースタジアムだけでなく、ショッピングモールやホテル、アリーナ、オフィスなどが併設されている。スタジアムシティという名の通り、スポーツ観戦にとどまらないひとつの街だ。
客席最前列から撮影、ゴールラインは目と鼻の先
スタジアムは客席とピッチの距離が約5mと非常に近く、試合がない日でも客席に足を踏み入れることが可能。
誰でも1度は泊まってみたいスタジアム併設のホテル
さらには、併設されたホテルの部屋からサッカーのピッチを臨むことも可能。人々に広く開放されたスタジアムといえる。
そんなスタジアムシティの中から、おすすめの店を1つ上げるとすれば、THE STADIUM BREWS NAGASAKIである。
入口。サッカーボールとバスケットボールと麦を合わせたロゴが印象的
ここは日本のサッカースタジアムで初めてブルワリー(醸造設備)併設型の店舗。つまり、サッカー観戦をしながら作りたてのビールを味わえる。さらには、地元長崎のクラフトビールが日替わりで提供される。スポーツ観戦時にも仕事終わりにも休日にも打ってつけのお店だ。おすすめの1杯は、オリジナルクラフトビールの「ヴィビール」。
黄色のボディ(液)がきれいなヴィビール
ヴィビールには、長崎の伝統の柑橘「ゆうこう」が入っている。非常にフルーティーで酸味が非常に効いた味だ。ここでしか飲めない限定ビールを楽しんでみよう!
・名称:長崎スタジアムシティ
・住所:〒850-0046 長崎県長崎市幸町7−1
・地図:
・アクセス:長崎駅から徒歩約10分/長崎電気軌道スタジアムシティサウス(旧 宝町)停留場下車徒歩約6分/長崎電気軌道スタジアムシティノース(旧 銭座町)停留場下車徒歩約3分
・営業時間:7:00~23:00(スタジアムシティ内、店舗毎の営業時間は下記リンクを参照)
・定休日:店舗による
・電話番号:0120-1014-77
・公式サイトURL:https://www.nagasakistadiumcity.com/
・名称:THE STADIUM BREWS NAGASAKI
・住所:〒850-0046 長崎県長崎市幸町7−1 スタジアムシティ -STADIUM 2F&3F
・地図:
・アクセス:長崎駅から徒歩約10分/長崎電気軌道スタジアムシティサウス(旧 宝町)停留場下車徒歩約6分/長崎電気軌道スタジアムシティノース(旧 銭座町)停留場下車徒歩約3分
・営業時間:3F 11:30-23:00(L.O.22:30)、2F 【平日ランチ】11:30-15:00(L.O.14:30) 【土日祝ランチ】11:30-16:00(L.O.15:30) 【ディナー】17:00-23:00(LO FOOD 22:00,drink22:30)
・定休日:不定休
・電話番号:050-3317-1035(2F&3F共通)
・料金:クラフトビール「ヴィビール」800円
・公式サイトURL:https://www.nagasakistadiumcity.com/tenant_search/the-stadium-brews-nagasaki/
今年行くなら長崎!
日本にいながらにして、伝統と異文化を体感できる街「長崎」。江戸時代から異文化を受容してきた街は今も変わることなく、人々を歓迎している。他にも魅力溢れる場所はたくさんあるので、ぜひお気に入りの場所を探してみていただきたい。
晴れていれば絶景を拝める長崎市
因みに長崎は雨が多いので、傘を忘れずに持って行こう。せっかくの旅の思い出が雨で濡れないようにね。
All photos by Takeshi Iwata