中国は麺の楽園だった
続いての国は中国ですが、麺好きにとっては本当に楽園でした。
載せきれないほどに麺料理が豊富ですし、何より早い・うまい・安いの3拍子そろっています。今回紹介する麺は、どれも500円以内で食べることができました。中国を旅して驚いたことは山のようにありますが、物価の安さにも驚かされました。
中国で僕が旅した都市は、北京・上海・広州なので、北から順に麺料理を紹介していきます。
まず、北京といえば炸醤麺(ジャージャー麺)です。
麺はやや太めで、塩味の効いた肉味噌が特徴的でした。そして、見た目に反してまったく辛くありません。僕は中国の料理といえば辛いという先入観があったので、いきなり覆されました。
何店舗かでジャージャー麺を食べたのですが、おいしい店の傾向として写真のように薬味と麺とソースが別皿で出てくるという特徴がありました。
続いて、上海では葱油拌面(ツォンヨウバンミェン)をいただきました。
日本のまぜそばに近いですが、葱油の香りが特徴的で、少しあっさりとした味わいです。店員さんにおすすめを聞いたところ、たまごトッピングが人気ということだったので追加しました。
たまごは半熟ではないので、黄身がとろけ出る日本の感じとは違いますが、味がまろやかになって最後までおいしくいただけました。何より200円で食べることができるので、上海では外すことのできない一杯になっています。
北京から3,600km移動した広州では、広東料理の干炒牛河(ガンチャオ・ニウホー)がとてもおいしくて印象的でした。
中国には八大料理(山東・四川・広東・江蘇・浙江・福建・湖南・安徽)と複数の種類があり、広州では広東料理が主流になっていて、先述した北京や上海とは料理の区分が大きく異なります。
日本ではあまり見かけることがない平麺ですが、中国では使った麺料理も多く、これまたおいしいんです。ゴムのような感じでかなり噛む必要があるのかなと思いきや、意外とツルツルと喉ごしよく食べることができるので、すぐになくなってしまいました。
日本では食べたことのない味わいだったので、広東料理といえば飲茶のイメージが強いですが、ガンチャオ・ニウホーも食べてみてください。
中国で訪れた3都市で共通して食べたのは、中国を代表する麺料理の牛肉麺です。
5店舗以上の牛肉麺を食べました。薄味もあれば、塩ラーメンのような味もあって、本当にお店それぞれの味がありました。店によってここまで味の振れ幅がある料理は牛肉麵だけかもしれません。
ちなみに僕は牛肉麺を食べすぎて、苦手だったパクチーを食べれるようになりました。人が環境に適応する能力が高いのは本当のようです。
ここまで中国で食べた麺料理を紹介してきましたが、中国で実感したことが2つあります。
まず、中国は国土が広く歴史が深いからこそ、麺料理が地域の方言みたいに多様に発展してきたのだなと実感します。ここまで種類豊富な麺料理を目の当たりにすると、麺の成り立ちに興味がわいてきたので時間があるときに調べます。
2つ目は、麺料理屋さんの多さです。体感では日本のコンビニ以上に見かけました。
交差点の向こうに3店舗あるかと思えば、後ろを振り向けば4店舗、四方を見渡せば12店舗?!なんて光景もざらでした。
中国人にとってどれだけ麺料理が必要不可欠な存在か実感しました。
本当に最高の国でした。中国、たくさんのおいしい麺料理をありがとう。
好きを追い求めると個性になる
この旅でわかったのは、自分の心に素直になるほど旅の満足度は上がるということです。
たとえば北京では、天安門や紫禁城といった有名観光地に行かなくても、最高においしい麺の数々を食べることができたので、旅の満足度が高かったです。
少し飛躍するようですが、人生も同じなのかななんて思ったりします。
自分の好きを追い求めると、人とは違った旅になり、それが個性になり、唯一無二の存在になっていくと考えています。
旅は自分の本心を知ることができる自己分析ツールだと記事冒頭にご紹介しました。この記事を読むと他の人とは違うと思ってもらえたと思います。
自分の心に従うことで楽しく旅ができるし、生きることができます。あなただけの個性が見つかることを願っています。
All photos by Takanori Muneishi