皆さんはパキスタンと聞くと、どんなことを思い浮かべますか?紛争やテロといったネガティブな印象をもっている人が多いのではないでしょうか?自分も行くまではそうでした。
しかし2018年6月に訪れた際に、自分がもっていたイメージとはまったく違うことに驚き、嬉しくなりました。今回は自分が感じた今のパキスタンの姿を伝えられたらと思います。
パキスタンの中で訪れた都市とルート、移動方法
photo by Rui Hanada
インドのアムリトサルから陸路で国境を越えて、ラホールに着きました。その後はバスで首都近くのラワルピンディを経由し、北部ギルギットへ。そこからはカラコルムハイウェイと呼ばれる世界で一番高い場所にある国境をまたいだ舗装道路をシェアタクシーでフンザ地方のカリマバードへ向かいました。
宿で仲良くなったパキスタン人に国境の町スストまで乗せてもらい、国際バスで中国のタシクルガンへと抜けました。
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道中は、古代文明発祥の地として知られるインダス川がすぐそばを流れていたり、ヒマラヤ山脈西部の7000メートル級の山が連なっていたりして壮観でした。
パキスタンでのエピソード(人とのエピソード)
photo by Rui Hanada
パキスタンは何と言っても人の良さにつきます! もちろん中には騙そうとする人もいますが、ほとんどの人は無邪気で人懐っこく、外国人の姿を見るなり駆け寄ってきて会話が始まります。
「どこから来た?」「ジャパンか。トヨタ、グッドだ」「一緒に写真を撮ろう」など、自分の話したいことを矢継ぎ早に伝えると、「シーユー」といって去っていきます。これが場所によっては5分おきに繰り返されるから大変!
最初はスーパースターになったようで悪い気もしないのですが、ちょっと買い物に行きたいという時に捕まるとアウトです。いつまでたっても進めず、結局お店が閉まってしまったことがありました(笑)
パキスタンのエピソード(場所のエピソード)
photo by Rui Hanada
ラホールの遺跡めぐりをしていた時のこと。6月のラホールはこれでもかというくらいに暑く、毎日40度越えは当たり前で、外を歩くのも10分経ったら日陰で休まないと動けなくなるほどでした。
そんな折、中庭で大人たちの楽しそうな声が聞こえ、見てみると消火栓のバルブを勝手に開けて、水を噴水のように出して遊んでいるではありませんか。
photo by Rui Hanada
最初は呆気にとられていたものの、照りつける暑さにいてもたってもいられず、「入れてー!」と輪の中に入っていきました。来るものは拒まずのパキスタン人。「ジャパニ、カムカム」と放水の一番激しいところに押し込み冷たい水を思いっきり浴びました。その気持ちよかったこと!
そんな様子を携帯カメラで撮ってキャッキャしているパキスタン人がとても愛おしく思えました。30分くらい楽しんだ後、びしょ濡れの民族衣装を絞りながら、「また遊ぼうなー」と颯爽と去っていきました。
知っておくべきキーワードは「季節」
photo by Rui Hanada
旅行する上で大事なのは「季節」です。自分の旅した6月は暑期に当たり、ラホールでは毎日40度を越え、日中は15分も外を歩くと干からびそうになり、観光どころではありませんでした。
またイスラム教の断食の期間にも重なり、日中は食べるところが見つからず、本当に苦労しました。逆に北部のフンザや中国との国境フンジュラブ峠は、冬の間は雪で閉ざされて通行止めになるので、夏を中心とした期間しか通過することができません。
自分がどういったルートを組むかで旅行の季節を考えた方がいいと思います。
パキスタン旅行を楽しむためのアドバイス
photo by Rui Hanada
人と関わることを、いかに楽しむかではないでしょうか。日本に比べて距離感が近いので、戸惑ったり、しつこさにゲンナリしてしまうかもしれません。
でもそれは彼らが外国人に、特に日本人に興味を示しているということなのです。急ぐ足を止めて彼らとのお喋りをぜひ楽しんでください。きっと旅行を終える頃には、パキスタンの友だちとの写真でいっぱいになっていると思いますよ。
ただし女性旅行者の場合はドサクサに紛れてナンパやセクハラを受けることもあるようなので、ある程度の距離感を保ち、嫌なことはハッキリ断った方が結果的に楽しめるでしょう。