ライター
Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

こんにちは!ドイツ在住トラベルライターのYuです。

「ヨーロッパの穴場でおすすめの国ってある?」と聞かれたときに、私がまず答えるのがポーランド。

私の定義上「穴場」とは「あまり有名でないが、ここでしか見られない街並みがあり、物価が安い、混んでいない」が必須条件なのですが、ポーランドはそれらがすべて揃っているんです。

そんなポーランドで、新たなおすすめの街を見つけてしまいました。

それが「ポズナン」。面積は広くはないものの、ポーランドらしさがギュッと詰まったかわいらしい街並みと、のんびりとした空気が素敵でしたので、その魅力をぜひ紹介させてくださいね。

ポーランド最古の街、ポズナン


photo by Yu Villegas
ポーランド西部にあるポズナンは、中世ポーランド王国最初の首都が置かれた、いわば「ポーランド建国の地」。ポーランド第5の都市でもあります。

パステルカラーのかわいい建物に、のんびりとした雰囲気。西欧とは一味違った雰囲気を味わうことができます。

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旧市街のメイン広場は、カラフルで細かい装飾の建物が並び、まるで絵本の世界のよう。まさにポーランドらしさ全開の街並み!

ポーランド料理は、素朴でホッとする味わい。日本人の口にもとても合います。地ビールだっておいしい!じつはポーランドは「美食の国」としての一面もあるんですよ。

他ヨーロッパ諸国に比べて物価が格段に安いのも、旅行者には嬉しいポイント。

photo by Yu Villegas
ポズナンは「のんびりとしたポーランド」をいたるところで体感できるのも魅力のひとつ。

またポーランド人はとても親切でフレンドリーなのですが、ここポズナンの人々も例にもれず。英語もほとんどの場所で通じ、全体的にとても旅行しやすい街だなぁ~と感じました。

photo by Yu Villegas
主要な観光スポットはすべて徒歩でまわれるので、滞在時間が少なくても大丈夫。

たくさん観光スポットのある都市だと「ここも行きたいし、あそこも行きたい」と忙しくなってしまいがちですが、ポズナンなら、のんびり街歩きしながら古き良きポーランドの魅力を感じることができます。

これぞポーランド!なカラフルでかわいい中央広場

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ポズナン旧市街の中心にあるのが「旧市場広場」。パステルカラーでレトロな装飾の建物がズラリと広場を囲んでいる光景は、ポズナン一の写真映えスポットなので絶対に行ってみてくださいね。ヨーロッパのどの国とも違うかわいさがたまりませんよ。


photo by Yu Villegas
広場にはたくさんのレストランやカフェが並びますが、おすすめは「Brovaria」というブルワリーレストランです。

郷土料理とのフュージョン料理はどれも絶品。ビールの飲み比べセットもマストです♪


photo by Yu Villegas
じつはポズナンには、第二次世界大戦でほぼ壊滅し、旧市街に至っては90%以上も破壊されたという悲しい歴史があるんです。

しかし、ポズナン市民たちによって美しい街並みが復活。街並みを新しくデザインすることなく、「復元」したというところに、ポズナン市民の誇りと気概が感じられます。

ポズナンのシンボル「ケンカする二頭のヤギ」

photo by Yu Villegas
旧市場広場の中心に佇む、ポズナン旧市庁舎。正午が近づくにつれ、観光客が集まりだします(ちなみにポズナン滞在中に人混みを見たのはこのときだけ!)。

みんなの目的は「2頭のヤギ」。正午になると上部にある時計台にトランペット奏者があらわれ、ヤギのケンカの仕掛け時計がはじまるのです。


photo by Yu Villegas
これはポズナンの「ヤギ伝説」の一場面を再現したもの。

ヤギ伝説とは、1551年、市庁舎のオープンセレモニーでゲストに提供される料理の材料だった2頭のヤギが、料理される直前に塔の中に逃げ込み、ケンカをはじめたというものです。その姿がポズナンのシンボルになっています。

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今でもこのモチーフはポズナン市民に愛されていて、街のいたるところで見かけます。

ところでこの仕掛け時計、小さすぎるサイズ感+超シンプル具合に、集まった聴衆から「えっこれだけ?」という笑いが起きたのも、なんだかほのぼのしていい思い出でした。

楽しすぎるクロワッサンミュージアム

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ポズナンの名物フードといえば「聖マルティンクロワッサン」!ポーランド語では「ロガル シフェントマルチンスキ(Rogal świętomarciński)」と絶対に噛むであろう発音です。

まず手に持ったときの感想は「重いっ!」。ナッツやドライフルーツの甘いフィリングがギッシリ詰まっていて、さらに表面にはアイシングと砕いたナッツが。

材料・重量・形・作り方などのルールをきちんと守って認定証を手に入れたパン屋だけが販売できるんだそうです。

photo by Yu Villegas
そんなポズナン名物クロワッサンのミュージアムがあったので行ってきました。

旧市庁舎のすぐ裏手にあるこちらは、体験型のミュージアムです。


photo by Yu Villegas
クロワッサンを目の前でつくるデモンストレーションが、とにかくおもしろい!

写真ではまじめな表情のお兄さんたちですが、デモンストレーション中はずっとジョークやお客さんいじりが止まらず、参加者全員爆笑でした。

photo by Yu Villegas
そんななかでも、街の歴史やクロワッサンについての解説もきちんと盛り込まれているのがお見事。

最後には試食も。かわいい受講証明書がもらえ、窓からはヤギの仕掛け時計を間近で見ることができますよ。

ここで食べたクロワッサンがポズナンで一番おいしかったことも追記させてくださいね。

■詳細情報
・名称:Rogalowe Muzeum
・住所:wejście od, Klasztorna 23, 61-779 Poznań, Poland
・地図:
・営業時間:11:00~15:30、(土曜のみ~17:00)※英語のデモンストレーションは14:00~の回のみ
・料金:37 PLN
・公式サイトURL:https://rogalowemuzeum.pl/en/

ポーランド最古のポズナン大聖堂


photo by Yu Villegas
ポズナン大聖堂は、ポーランド最古の大聖堂として知られています。

ポーランドがキリスト教を受け入れてはじめてつくられた大聖堂ということから、歴史上とても重要な場所でもあります。


photo by Yu Villegas
大きな見どころがあるような大聖堂ではないのですが、細かなディティールや色づかいがポーランドらしく、繊細で素敵でした。

旧市街からは少し離れているため、新市街~ヴァルタ川と歩いて行くのですが、その道中ではのどかなポーランドの空気感を感じられます。ぜひ街歩きの行程に入れてみてはいかがでしょうか。

■詳細情報
・名称:Bazylika Archikatedralna św. Apostołów Piotra i Pawła
・住所:Ostrów Tumski 17, 61-109 Poznań, Poland
・地図:
・アクセス:旧市場広場から徒歩15分
・営業時間:7:00~19:00
・料金: 6.00 PLN
・公式サイトURL:https://www.katedra.archpoznan.pl/turysci-w-katedrze/
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Yu Villegas 元パティシエ&日本語教師

娘二人が産まれてからも、旅は引き続き人生の生きがい。格安航空券を見つけては、週末旅に出かける日々。元パティシエ&日本語教師。旅で何よりも楽しみなのは、そこでしか食べられないローカルフードや地元の人々との交流。渡航国数34ヵ国。現在はワーホリ以来12年ぶりにドイツ滞在中。 インスタやブログでも旅情報を発信中。

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