ライター
泉田和佳奈 DXコンサルタント & 旅するお絵かきライター

Think Civilityをモットーとし、誠実さが売りのライター。人の想いや魅力をユーモラスに言語化するインタビュー・取材を強みとする。自然と動物と古着が好き。将来の夢は、自然豊かな町で古着屋を開業して、海外を旅しながら古着を買い付け、アパレルと文章と絵で生計を立てること。

旅をテーマに学ぶ「あたらしい旅の学校・POOLO」は、旅と人生をつなぐ大人の学びをコンセプトとしたオンラインスクールです。

POOLO JOB 公式サイト全4コースある中で、旅を仕事の1つにする「POOLO JOB」では、3ヵ月間、毎週講義を受けながら、旅先の経験をコンテンツ化する力と発信力を磨きます。プロの編集者の添削サポートを受けながら、ライティング課題・SNS課題をこなし、仲間とともに「トラベルクリエイター」を目指すコースです。
POOLO JOB 公式LINE

今回は、POOLO JOB3期卒業生であり、「地方における、公共交通機関を使った旅行の楽しさ」を発信する乗車率さんにインタビューをしました。

乗車率さんというユニークな名前の由来は、高校時代、通学中にバスの乗客を数え手帳に記録していたことだそう。このエピソードだけで、POOLO JOBにて「ナイスキャラ!で賞」を受賞されたことに頷けます。

コース終了後に表彰式があり、MVPやそのほかの賞が用意されている
大学は地元の広島を離れ、北海道へ。卒業までに何かを制覇しようと思い立ち、大学4年生の7月に北海道内の全鉄道駅(約500)を訪問、4ヶ月後には道内のコープさっぽろ全店(約110)の訪問を達成するなど、旅人レベルも最強です。

のちにコープさっぽろ【公式】に発掘され取り上げられる
また、2024年10月現在、創作活動向けネットショップサービスを通じて出品している同人誌の数は12冊。その中には、POOLO JOBで出会った仲間と創作した、『POOLOJOB3期生 合同誌-旅の恥をかき集め-』というキャッチーなタイトルの旅本もあります。

今回は、そんな経験値の高い乗車率さんが、改めてPOOLO JOBで「文章を書く」訓練を受けようと思った理由を紐解いていきます。

趣味で文章を書くことから、さらなるスキルアップの道へ。POOLO JOBが乗り換え駅

——あらためて、POOLO JOBに入った経緯を教えていただけますか?

趣味で文章を書き続けることに対して、限界を感じたからです。

同人誌の販売やSNSでの発信活動を通じ、ファンや同人作家仲間ができて、その方たちから温かい感想をいただくことはしばしばありました。また、ありがたいことに、高校生の頃から「乗車率」の名前で運用しているX(旧Twitter)でも、POOLO JOB参画前の時点ですでに3,000人超のフォロワーがいました。

日本最大級の同人誌即売会・コミケ(コミックマーケット)での乗車率さんのブース
ただそれは、「文章を書いて生計を立てているひと」からの批評ではなく、純粋な温かい応援のメッセージなんですよね。今後スキルアップするためには、どこか物足りなさを感じていたのも事実です。

そこで、「プロの編集者からフィードバックをもらい、スキルアップをしたい」「もっと多くのひとに自分の文章を読んでほしい」という想いから、POOLO JOBへ参加しました。

紙とデジタル記事の違いを痛感。「種まきが大事」という、次世代に語り継ぎたい大切なマインドを得た

——POOLO JOBでは、ライティング課題・SNS課題など多くの課題が出されます。文章を書くことに慣れている乗車率さんにとっては、どのような感覚でしたか?

「800~5000字の文字数に収まるように、課題テーマに沿ってnote記事を書く」という課題が、週2本・月8本出されますが、その課題自体は苦ではなかったです。なぜなら、僕たち同人作家は、2万字の原稿を平気で書くような文化で育ったため、比較的負荷は少ないなと。

また、プロの編集者に添削していただく最初のメンター課題の赤入れが返ってきたときも、「純粋に『文章が上手だ』と思いました」と言ってもらえて、自分の文章にかなり自信がつきました。

「旅のススメ」というテーマで執筆した記事に対してメンターの小松崎拓郎さんからいただいた
実際のフィードバック(一部抜粋)

——最初のメンター課題でそんなフィードバックがあったなんて、さすがですね!他には、新たな気付きや学びはありましたか?

一番大きな気付きは、同人誌のような紙媒体の作品とnote記事のようなデジタル媒体では、読者が求めるものが違うということでした。

デジタル媒体では、長くても5000字程度までが好まれる傾向にあります。なぜなら、ネットには大量の情報が散在しているため、読者にとっては「いかに少ないスクロール回数で、凝縮された有益な情報を得られるか」が重要だと気付きました。こういった特徴があるからこそ、POOLO JOBでの執筆課題では最大でも5000字の設定なんだなと。2万字のデジタル媒体の記事は、よほど魅力的な内容でなければ最後まで読まれないと思います。

——紙とデジタルの違いは、同人誌を創作された乗車率さんだからこそ気付かれた視点ですね!他にもギャップはありましたか?

色々なひとの旅の体験や知識が、短時間かつ無料で読めてしまうことに、最初は違和感を覚えました。これまで自分の作品を製本し有料で販売してきたため、著者にとっても読者にとっても、「文章は有料である」という認識があります。

ところがPOOLO JOBでの課題は、noteなどのオンラインメディアへ基本的に無料で公開します。当初、「文章を無料で公開すること」に対する理解は難しかったものの、あくまでトレーニング期間中の活動、と考えると腹落ちしました。

広く色々なひとに記事を読んでもらい、自分の生い立ちや得意分野を知ってもらうための「種まき」なのだと考えるようになりました。


これは、同人誌の経験があった自分だからこその視点だと思います。そしてぜひ、次期POOLO JOB受講生にも伝えたい価値観ですね。

POOLO JOBが僕を「足で稼ぐライター」へ育ててくれた

——POOLO JOBを卒業して、同人誌の制作やライターの活動という観点で、何か変化がありましたか?

以前よりも、周りのひとに自分の作品を読んでもらうようになりました。

今までは、同人誌即売会やXなど、同じ趣味を持つひとが集まるコミュニティで、自分の作品を「ほしい」と言ってくれる方へ頒布していただけで、それ以上の売り込みはしていませんでした。同人誌は「同じ趣味嗜好を持つ人に向けた本」であり、広く一般に公開する文化がないからです。特定のコミュニティを越えて売り込むことに抵抗があったんですよね。

けれども、POOLO JOBにて、講師の中村洋太さんの講義を受け、考えががらりと変わりました。

プロのライターである中村さんが、文学作品展示即売会で紙媒体の本を販売したり、企業の問い合わせフォームから「自分は〇〇ができますが、何かお仕事はありませんか」と声をかけて案件に繋げていたりしているというのです。「なりふり構わず積極的に営業してよいのだ」と衝撃を受けました。

おかげで最近は、自分で制作した同人誌を、現在住んでいる高松周辺の古本屋さんに売り込みに行くまでになりました。

POOLO JOB生と作成した同人誌
ただ、売り込みといっても、話術を武器に、時間をかけて相手と会話し信頼関係を構築するような営業スタイルとは少し異なります。自分のコミュニケーション特性を考えると、相手とかわす言葉は最小限にしつつ、実際に本を読んでもらい、自分が何者であるのかを理解してもらうことを重視したほうが円滑に営業ができるんですよね。

また、大型書店よりも個人書店の方が営業しやすいんです。個人書店を開業される方は、人とたくさん話すよりも本を読む方が好きな方が多い気がするからですね。先日、本を置いていただけることになった「本屋ルヌガンガ」さんもまさに個人書店でした。

自分の足で色々な本屋さんに直接出向き、「この本を置いてくれませんか」と頭を下げる日々を楽しんでいます。

実際に売り込みに行き、同人誌を置いてもらうことになった「本屋ルヌガンガ」(香川県高松市)
Webライターは、執筆も営業もオンラインで完結する場合が多いのかと思いますが、僕のように「足で稼ぐ」営業スタイルもあることを忘れずにいてほしいです。

ーー本というと、POOLO JOBの仲間とも、卒業後に旅本を出版されていますよね!

そうなんです。卒業後も繋がりは続いていて、一緒に本を作るだけでなく、同期20人で伊豆半島のコテージに旅行に行ったりもしています。POOLO JOB期間だけの繋がりなのかと思っていましたが、想像以上に濃い関係が続き、自分でも驚いています。

卒業旅行での同期たちとの記念写真

今までの活動の軌跡が繋がるとき、「旅行業を担う会社を立ち上げる」新しい車両が走り出す

——すでに営業までご自身でされていて大活躍中の乗車率さんですが、今後の目標を教えてください。

数年以内を目途に、旅行業を担う会社を立ち上げることです。

現在はそれに向けて、旅行業務取扱管理者や建設関連の技術士の資格試験を受けるなどして、「種まき」の時期を過ごしています。現在の本業である、貸切バス編成の仕事もその一環ですね。

資格を取ろうと思ったきっかけは、POOLO JOBの同期と会話する中で、旅行業に関する法律が一般的にはあまり知られていないことに気付いたからです。例えば、一般の方が複数名からお金を集めて「〇〇ヘグルメツアーに行こう!」などと企画するのは、厳密に言うと旅行業法違反になってしまいます。

周りのひとが安全に旅行できるよう、自分が何かサポートできればという想いで、まずは旅行業務取扱管理者の資格を取得しようと思い立ちました。

乗車率さんが勉強中の参考書たち
——ご自身の足で全国各地を巡ってきた乗車率さんだからこそできるサポートも多くありそうですね。どのような会社を立ち上げる予定ですか?

イベントアクセスを提供する旅行会社です。

観光名所を巡るツアー会社は世の中にすでにたくさんあると思います。一方で、交通が不便な場所でのイベントに際し、各地方から会場への直通バスなどを運行する仕組みを提供する会社はそれほど多くはないのが現状です。

各地方のローカル路線バスや鉄道を実際に利用した自分だからこそ、よりよいアクセス方法を提案できるかなと考えています。

今までの地方での公共交通機関を利用した旅の経験、その経験を多くのひとに広めるライティング・SNSスキル、今の貸切バス編成の仕事、旅行業にまつわる資格、これら全てが活かせる仕事だと確信しています。

ライティングスキルの向上や「種まき」の感覚、旅行業への資格挑戦や自身の本の売り込みをするマインドの変化など、POOLO JOBでは本当に多くのものを得ることができました。今までの活動の軌跡が繋がり、まさに新しい車両で走り出しています!

編集後記

インタビュー中に何度か出てきた「種まき」という言葉。目標に向かって、コツコツと努力されている姿が印象的でした。

もともと乗車率さんは、同人誌の制作経験があり、Xでは3,000人超のフォロワーを持つ実力者。それでも、POOLO JOBで学ぶ価値を見出したのです。なぜなら、ここには理想の未来へ向かう仲間と、夢を後押しするプロの存在があるから。

自分の強みを活かして、旅を仕事にする一歩を、あなたも踏み出してみませんか?

次のPOOLO JOBで、新たな仲間としてお会いできることを楽しみにしています。

お申し込みや資料請求、詳細情報等は公式サイトまたはLINEへ!

POOLO JOB 公式サイト大好きな旅が複業となり、旅先や社会にも還元できる。POOLO JOBは、コンテンツ制作力を高め、SNS発信力を強化することで、「旅を仕事の1つにする」が叶う場所です。

みなさんもぜひ、50人の旅好きな仲間と出会い、切磋琢磨して「トラベルクリエイター」になりませんか。

より詳しい情報が知りたい方は、公式LINEのご登録をお願いします!

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All photos by Yoshiki Takayama

ライター
泉田和佳奈 DXコンサルタント & 旅するお絵かきライター

Think Civilityをモットーとし、誠実さが売りのライター。人の想いや魅力をユーモラスに言語化するインタビュー・取材を強みとする。自然と動物と古着が好き。将来の夢は、自然豊かな町で古着屋を開業して、海外を旅しながら古着を買い付け、アパレルと文章と絵で生計を立てること。

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