ユニークで旅心を揺さぶるカードたち
ポストカードはその土地のオリジナルがぎっしり詰め込まれており、個性豊かで、私の中にある旅心を全力で揺さぶってきます。
ギリシャのアテネで出会ったポストカードは、パルテノン神殿を目指す道中のお土産やさんで販売されていました。ギリシャの日常を切り取った温かみのあるユニークなデザイン。街中を歩いてるとふと見かけそうな床屋さんでの日常の1枚。他のお土産やさんでも販売されてなくてつい心が奪われました。
マレーシアに行くための乗り継ぎで降りたウズベキスタンの空港。次の飛行機を待っている時間に空港内のお土産やさんで見つけたカード。時間が足りずに行くことのできなかったウズベキスタン市内が切り取られた美しいポストカード。次訪れた時に行こうと心に決めて購入。
上海では、中国の作家・巴金さんの作品が展示されれている巴金博物館でポストカードを手作りしました。色ごとに分けられたスタンプを重ねて行くと博物館の外観のデザインが浮かび上がってきます。
作り方がよくわらずに戸惑っていると、通りすがりの女性が中国語で手順を教えてくれてました。何を言っているのかはよくわからなかったけど、出来上がったポストカードと見て上海旅行の印象深いひとときになりました。
旅の記憶が日常に溶け込む
旅が終わり、持ち帰ったポストカードの使い方は自由自在。お部屋の壁に飾ったり、本の栞代わりとして持ち歩いたり、自分のトラベルノートに貼り付けて世界マップを作ってみたり、友人の誕生日カードとしてメッセージを添えてプレゼントしたり。
日常に戻り、持ち帰ったポストカードを再び目にするたびに旅の記憶を鮮明に呼び起こしてくれます。旅先で見た景色、食べたもの、感じたもの。
時間が経つにつれ、どれだけ鮮烈だった旅の思い出も少しづつ記憶から色褪せて行くもの。だからこそ、旅のカケラとして日常に落とし込むこと。何度も旅の中にタイムスリップし、思い返す分だけ訪れた場所が愛おしくなります。
そして、ポストカードは今までの旅の思い出だけではなく、次の旅にも出たいという気持ちにさせてくれます。
「次の旅はどこに行こう?」
私は次の1枚を探しに、また旅にでます。
All photos by Yuko Kawahara