サハリンの鉄道から「日本」が消えた
発展するものもあれば、消えゆくものもあります。サハリンの鉄道の路線幅は日本の在来線と同じ1067mmでした。サハリン以外のロシア鉄道の線路幅は1520mmなので、サハリンでは本土と異なる車両も使われてきました。
2019年11月、サハリンの鉄道路線はすべて1067mmから1520mmに変更しました。線路幅が広がったことにより、旅客列車はスピードアップが期待されています。
一方、日本製のディーゼルカーは引退しました。今回の1520mmへの変更は本土ロシアとの直通運転を見越してのプロジェクト。もしかすると、サハリンからモスクワ行きの列車が生まれるかもしれません。
サハリン~本土ロシア間の交通は飛行機の他にホルムスク~ヴァニノ間の鉄道連絡船があり、ヴァニノでバム鉄道に連絡します。ただし、鉄道連絡船は毎日運航ではないのでご注意ください。
ロシア鉄道の切符購入、利用時の注意点
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最後にロシア鉄道の切符購入、利用時の注意点を確認します。ウラジオストクからシベリア鉄道でハバロフスク、モスクワ方面へ行く場合は電子ビザは使えません。大使館や領事館を通じて紙ビザを入手する必要があります。
ロシア鉄道のホームページで切符を購入するとEチケットが発行されます。乗車前に車掌がパスポートとEチケットを念入りにチェックするので、Eチケットを印刷することをお忘れなく。
現在、駅での露天販売は禁じられています。長距離列車には食堂車が連結されていますが、価格は街の2倍くらい。駅近くのスーパーで買い込むことをおすすめします。個人的にはパンや果物、ハム類がおすすめ。麺類はかさばるのであまりおすすめしません。
シベリア鉄道の長距離列車の車内では毎朝、ピロシキの販売があります。
ロシア鉄道では年2回(6月・12月)にダイヤ改正が行われます。ダイヤ改正は大規模に行われ、シベリア鉄道の長距離列車も新設・廃止が行われます。5月~6月、11月~12月にまたがって時刻表を検索すると「調べた列車がない!」という状況になるのでご注意を。
ロシア鉄道はとても正確。私は何回もロシア鉄道を利用していますが、30分以上の遅れは経験したことがありません。わからないことがあれば車掌や近くにいる乗客に尋ねてみましょう。