キリスト教の3大聖地のひとつ、スペインにある街サンティアゴ・デ・コンポステーラ。
聖ヤコブが眠るこの地には、ヨーロッパ各地から巡礼路が続いています。
私は2024年の夏、このキリスト教の巡礼路「カミーノ・デ・サンティアゴ」を歩きました。
スタート地点に選んだ、フランスのサン・ジャン・ピエ・ド・ポーからサンティアゴ・デ・コンポステーラまでは約780㎞。
約40日間の徒歩の旅でボロボロになった身体で辿り着いたサンティアゴ・デ・コンポステーラは、私にとって思い入れのある街です。
今回は、私の体験談をもとに、無事サンティアゴ・デ・コンポステーラに辿り着いた巡礼者におすすめのこの地での過ごし方をご紹介します。
オブラドイロ広場に寝転がる
オブラドイロ広場に寝転がる巡礼者の姿
オブラドイロ広場は、サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂を真正面から眺めることができる広場です。
私がカミーノ・デ・サンティアゴを無事に歩き切ったのだと実感したのは、オブラドイロ広場に到着し、真正面から大聖堂を眺めたときでした。
辿り着いた喜びで、まずは周囲の巡礼者と記念撮影。一通りの撮影を終えた後、重いバックパックを地面に下ろし、他の巡礼者がすでに寝転がっているように、私もオブラドイロ広場に寝転がりました。
この瞬間は、今でも忘れることができないほど、幸せなひとときでした。
堂々とそびえ立つ大聖堂を眺めながら味わう達成感と感動。歩いた日々の思いや出来事が、胸に浮かんでは消えていく大切な時間になることと思います。
私は、歩き終えてから数日後、もう一度オブラドイロ広場に寝転がりに行きました。そのときも、オブラドイロ広場に辿り着いた巡礼者の喜びの声を聴きながら、巡礼の日々の思い出に浸ることができました。
ミサに参加する
サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂では、毎日巡礼者のためのミサが開かれています。
ミサはスペイン語。そのため、私には何を言っているのか全く理解できませんでした。
それでも、歩き終えて清々しい顔をしている他の巡礼者を見ていると、巡礼の日々に終止符を打ち、新しい日々が始まることを実感する時間となりました。
私は、あまりにも疲れていたため、ミサ終了後すぐに帰ってしまったのですが、大聖堂では、美しい内装を眺めたり、聖ヤコブの棺が安置されている地下聖堂を見学することができます。
今となっては、見学せずに帰ってしまったことを後悔しているため、みなさんは、ぜひ大聖堂の見学まで楽しんでください!
・名称:サンティアゴ・デ・コンポステーラ大聖堂
・公式サイトURL:https://catedraldesantiago.es/en/liturgy/#masses
※ミサの時間は公式サイトにてご確認ください(英語)
・地図
ショッピングを楽しむ
サンティアゴ・デ・コンポステーラには、お土産店がたくさんあります。
これらの店では、カミーノ・デ・サンティアゴをモチーフとしたグッズを数多く販売。
サンティアゴ・デ・コンポステーラに到達したときには、巡礼に対する熱い思いがあふれている状態であるため、購買意欲をそそられること間違いなし!
ポストカードにキーホルダー、Tシャツにオーナメント。目につくもの、ありとあらゆるものが欲しくなるはずです。
もう重い荷物を持って長距離歩く必要はないため、思う存分ショッピングを楽しんでください!
タルタ・デ・サンティアゴを食べる
ガリシア州名物であるタルタ・デ・サンティアゴ
タルタ・デ・サンティアゴは、サンティアゴ・デ・コンポステーラがあるガリシア州のアーモンドケーキです。
サンティアゴ・デ・コンポステーラでは、街のあらゆる場所でこのケーキが売られています。
巡礼の途中でも、ガリシア州に入ると食べる機会はありますが、ゴール地点で食べるタルタ・デ・サンティアゴは、記念日に食べるケーキのように特別。
巡礼を頑張ったご褒美のような気持ちで、より一層おいしく食べることができます。
ケーキの甘さが疲れ切った身体に染みわたり、ほっとひと息つくことができます。
みなさんもぜひタルタ・デ・サンティアゴを食べてみてください!
胸いっぱいの想いを糧に
巡礼者がサンティアゴ・デ・コンポステーラに辿り着くときは、ゴールした喜びと感動で胸がいっぱいになっていることと思います。
今回ご紹介したおすすめの過ごし方によって、サンティアゴ・デ・コンポステーラで過ごすひとときがより良きものとなれば幸いです。
それでは、Buen Camino!
All photos by ゆいかな