クリスマスと言えば、イエス・キリストの誕生日で12月25日…なんていうのは最早常識。でも、世界にはクリスマスが2回来る国があるって、知ってましたか?
その国とは…「オランダ王国」現在では、皇室同士でも縁が深いことでも知られるオランダの独自のクリスマスについて、ご紹介します。
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クリスマス・サンタクロースの元祖?シンタクラース祭
シンタクラース祭は12月6日、その前夜祭が12月5日に行われます。アメリカ式クリスマスでいうところの24日のイヴと25日のクリスマス当日、といったところです。
シンタクラース祭は17世紀にアメリカへ移住したオランダ人が伝説を伝え、各地に広まって現在のサンタクロースになったとも言われています。
で、そのシンタクラースって誰やねん?
シンタクラースは、元をたどると4世紀頃の東ローマ帝国の都市ミラ(現トルコ領)の司教「聖ニコラス」の伝説が起源とされています。
「聖(セイント)ニコラス」をオランダ語にすると「シンタクラース」となるわけです。
聖ニコラスは貧しい人、無実の罪をきせられた人、子供など多くの弱い立場の人を助け、救ってきた聖人として、崇められてきました。その聖ニコラスの命日が12月6日にあたります。
シンタクラースの特徴は赤いマントに十字架の帽子、長くて白い髭。帽子はちょっと違いますが、サンタクロースに似ていますね。
聖ニコラス到着の盛大なパレード
シンタクラース祭の皮切りが、アムステルダムなどで毎年11月に開催されるシンタクラースの到着パレードです。
11月のとある日曜日、スペインから「ズワルトピート」と呼ばれる大勢の従者を伴い、プレゼントをいっぱい積んだ蒸気船に乗ってオランダへやってきます。
子供たちは、ズワルトビートやシンタクラースの衣装を来て一行を出迎えようと集まり、一行が到着するとズワルトビートは手に持っている袋の中からクッキーなどのお菓子を投げてくれるのです!
その後、シンタクラースは白馬に乗り、市内をパレードして回ります。
アムステルダムの行列は30万の人々によって迎えられ、約4トンのジンジャーブレッドが、607人の従者によって配られるそうです。
シンタクロースは、単にプレゼントをくれるおじいさんじゃない
シンタクラースの存在を信じる子供達は、プレゼントを入れてもらうために12月5日の夜、暖炉やラジエーターの横に自分達の靴を置いておきます。靴の側には馬のためのニンジンと水が置かれ、子供達はシンタクラースを称える歌を歌ってから眠りにつきます。
でもシンタクラースは、単に「プレゼントを持って来てくれるおじいさん」ではありません。何でも知っていて、良い子にはプレゼントをくれますが、悪い子にはお仕置きをするのです。子供たちの集まるパーティーにシンタクラースが現れると、何でも書いてある大きな本を取り出します。