そこには、子供達がその年にやった事がちゃんと書いてあり、1年間良い子でいた子供達は、そのご褒美を受取ることが出来るというわけです。
いや、突っ込みどころ満載なんですけど…というあなたへ。
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いやいや、そもそもなぜスペインからやってくるの?従者を連れてくる?ズワルトビート?はん?
と突っ込みたくなっているあなたに。
その理由は、16世紀のオランダまで遡ります。
もともと聖ニコラスは、カトリックの聖人でした。しかし、オランダがスペインの支配を受けたことで、カトリックのスペインに反抗する形でプロテスタントを支持したことで、当時商業都市として栄えていたアムステルダムではカトリック信仰は禁止されていました。
だから、その頃の親達の脅し文句は「悪い子はスペインに連れてかれちゃうぞ」だったそうで、お供のズワルトピートは、シンタクラースが服従させた悪魔(!)だったとか。
つまり、お供に悪魔を連れ、スペインという地獄からやってくるシンタクラースは閻魔様のような存在とも言えるのです。
シンタクラース祭の特別なお菓子
ズワルトピートがよく配るのが、ぺパノーテンまたは、クラウドノーテンという小さなジンジャークッキー。その他スペキュラース、マジパン、などのお菓子。
また、アルファベットのチョコレートを送る相手の頭文字を選んで互いに交換したりプレゼントしたりします。
この季節になるとお菓子屋さんやスーパー、デパートでも頭文字チョコのコーナーや、いろんなフレーバーのクラウドノーテンが登場します。
このクラウドノーテンは、日本でいう、ニッカのような味がして、筆者の周りでも人気があります。この時期になると専門店もオープンしたりと、シンタクラース祭には欠かせないお菓子なのです。
まとめ
いかがでしたか?オランダではシンタクラース祭が終わると、ようやくクリスマスマーケットも盛んになってきます。
筆者が初めて、シンタクラースのことを知った時、「え、2回もプレゼントがもらえるなんて、子供はいーなー!」と思いましたが、オランダ人のママに聞いたところ、シンタクラースか、サンタクロースか、どちらかからしかプレゼントは貰えない約束だそうです(笑)
オランダ語圏周辺の国にもシンタクラースの文化はあるようですので、他の欧州諸国と比べてみるのも楽しいかもしれませんね。