宗教施設からは古代ローマの多神教や土着宗教が、教会を中心としたキリスト教文化に移り変わっていく課程を見ることができます。2011年に世界文化遺産に登録されました。
photo by Jose Javier Martin Espartosa
古都アレッポ
紀元前1800年頃から人が住みだしたアレッポ周辺は、時代によって様々な支配下に置かれてきました。現在、歴史的遺構が多く残され、それが1986年より世界文化遺産に登録されています。
十字軍の攻撃にも耐えたアレッポを象徴するアレッポ城、世界最大の市場の一つであるスーク、グレート・モスクなどが主な建築物です。
古代都市ボスラ
かつての隊商都市、古代都市遺跡ボスラ。ローマ帝国時代に建設されたローマ劇場や浴場などをはじめとする紀元前から12世紀頃までの遺構が数多く残されています。
玄武岩で作られた建築物のため、遺跡全体が黒っぽいのが特徴です。メッカへの巡礼ルートから外れてから衰退した都市ですが、非常に古い歴史を持っています。1980年に世界文化遺産に登録されました。
クラック・デ・シュヴァリエとカル-エッサラー・エル‐ディン
十字軍時代を代表する城郭で、650メートルもの高さがある峰の上に築かれています。聖ヨハネ騎士団によって城壁、壕、跳ね橋、守備塔を持つ中世ヨーロッパ風の城郭が築かれましたが、マムルーク朝時代に各塔などが増やされました。
ビザンチン帝国、フランク王国、アイユーブ朝の建築様式が混在しているのが見られます。2006年に世界文化遺産に登録されました。
まとめ
いかがだったでしょうか。現在、外務省からはシリアの危険情報について最高レベルの退避勧告が出ています。いつの日かシリアに穏やかな日が戻ることを祈りながら、記事の結びとさせていただきます。