ソ連の共通語はロシア語、今は・・・
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ソ連の共通語はロシア語でした。ソ連の各共和国を訪れるとロシア語が通じました。共和国によっては現地語よりもロシア語が通じる場合も。ソ連社会で出世するにはロシア語の習得が必須でした。
現在も旧ソ連諸国では基本的にロシア語が通じます。ただし、例外もあります。それがバルト3国です。2017年にラトビアとリトアニアを訪れましたが、若いラトビア人とリトアニア人にはロシア語は通じませんでした。その代わり、彼ら彼女らは流暢な英語が話せます。
また、ロシアに対して複雑な感情を持つジョージアではロシア語は歓迎されないようです。このように、ソ連崩壊から29年が経ち、ロシア語は微妙な立場に置かれています。
航空路線、鉄道では未だにソ連を感じられる
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年月が経つにつれ、ソ連がノスタルジックな存在になっていますが、今でも鉄道や航路を見るとソ連の名残が見られます。
たとえば、ロシア~ベラルーシ間の陸路には国境通過地点がなく、両国民はバスポートチェックなしで通過できます。日本人はロシア~ベラルーシ間の陸路での国境通過は基本的にできません。ソ連時代からロシアとベラルーシの関係は基本的に良好です。
そのため、ロシアとベラルーシの国境は「普通の国」の国境とは大きく異なります。なお、日本人がベラルーシに渡航する際にロシア国内で乗り継ぐ場合とロシア経由でカザフスタンへ渡航する際はロシアビザを取得する必要があります。
また、旧ソ連諸国の線路幅は基本的に1520mmに統一されています。ヨーロッパは1435mmが標準なので、旧ソ連諸国と他国との国境駅では車輪の付け替え作業が行われています。現在でもモスクワから各共和国へと向かう国際列車が運行されています。
コーカサスや中央アジアにある旧ソ連諸国を訪れる際はロシア経由も検討するといいでしょう。また、モスクワにはコーカサスや中央アジアのレストランが数多く存在します。
このように、ソ連は超大国だったので、未だに旧ソ連諸国ではその名残を感じられます。一方、国によってはソ連に対して強いマイナス感情を持つ国もあります。リトアニアではナチスと同じく共産主義のシンボルを公的な場で掲示することは法律で禁じられています。