ライター
Ayaky ソムリエ

旅するソムリエ カナダとスペインに住み今までに30カ国以上訪問 美味しいワインと食事を求めてまだまだ旅の途中 自然の中ではしゃぎ、美味しい物に涙し感性豊かに旅をしています

地域性や旬の食材が料理にぎっしり詰まっている


スペインは様々な民族から成り立っていることもあり、料理にもそれらの地域性がよく反映されています。

パエリアひとつにしても、海に面している地域は海鮮が主流で、内陸だとお肉が使われていることがほとんど。パエリアと聞いてお米を想像する方が多いと思いますが、バルセロナ地方だとパスタのパエリア「フィデウア」が一般的です。

こちらがそのフィデウア。魚介の旨味をたっぷり吸ったパスタ麺にニンニクの効いたアリオリソースをつけて頂くのが定番です。


タパスにも地域性はよく出ています。その地域でとれる食材を使っていることが多く、ガリシア地方や地中海に面している海の近くだと新鮮な貝料理もおいしくいただけます。

「タパス」の名称もスペインの北、フランスとの国境沿いバスク地方では「ピンチョス」と言われ、長い爪楊枝でパンや具材を刺したスタイルのおつまみの方が一般的です。

バスク地方はフランスの食文化の影響もあり美食の街として近年人気なので、こちらもまたおすすめです。


私の個人的なオススメは、「クロケタス」コロッケ。中が真っ黒なイカ墨のコロッケや、生ハム、トマトソース、ベーシックなもの、お店によってアレンジされたものまで幅広くあります。スペインの揚げ物は衣が薄くとてもサクサクしているんです。

このように、スペインに限らず海外を旅行する一つの魅力として「その土地の食材を知る、食べる、楽しむ」ことが醍醐味でもあると思います。

スペイン料理の魅力とは?


海外の料理の中でも、私がスペイン料理を好きな理由は「食材の良さを最大限に引き出している」からです。スペイン料理は食材と食材を組み合わせ、ハーブやスパイスを使い食材の味を最大限に引き出すように調理していると感じました。毎回口いっぱいに広がる、風味の豊さに驚きと感動を覚えます。

小さな街でも必ずといってもいいほど肉、魚、チーズ、野菜などそれぞれの専門店が立ち並んでいるので、食材を選ぶところからワクワクしますし、「今日はこれがオススメだよ」といった感じでオススメ食材や旬の野菜をその日の食卓に取り入れることができます。


日本と比較してみると、日本は食材が持っている味を尊重しシンプルな味付けや、包丁の入れ方で味の変化を楽しむ技術を持っています。日本料理は繊細な味付けが得意なような気がします。一方で、スペイン料理は食材同士がお互いの味を高め合い最高の味へと導いていると感じました。

みんなで食卓を囲む醍醐味とは?


仕事や忙しい毎日を送る中で、ゆっくり食事をする時間や誰かと食事を楽しむ時間が減っているのではないでしょうか。一人だと仕事の資料に目を通しながらご飯を食べていたり、時間がないから、早食いになってしまったり……。ということが私もしばしばありました。

そんな時にふと思い出したのがスペインでの食卓です。みんなで美味しい食事をワインと共に楽しみ、会話が弾む。今日何を食べたか、何が美味しかったか、どんな話しをしたかしっかり覚えているんです。

もうひとつ気付いたことが、ダイニングルームにテレビを置いている家庭が少ないと言うことです。都市や家のつくりによって様々かもしれませんが、私の経験では、ホストファミリー宅そして、友人の家も含めて昼食の時間にテレビの音が鳴り響き、家族がテレビを見ながらご飯を食べるという光景は一切見ませんでした。

みんなで食事をすることと同時に、些細な会話や、顔を合わせることが人とのコミュニケーションで大事であり、それを円滑にしてくれるのが美味しい料理とワインなのかなと気付きました。仕事をしながら、スマートフォンをいじりながら、テレビを見ながらなどの「ながら食べ」をしていると満腹感や食事をしたという心の満足感が薄れてしまうと気付きました。

なので私も毎日ではありませんが、料理を頑張って作り、美味しいワインを飲む時はテレビを消して、味の感想を聞いたり何気ない会話を楽しむような時間を作るように心がけるようにしています。

家にいる時間が増えた今だからこそ、もう一度何気ない日々の食事をゆっくり楽しんでみてはいかがでしょうか。

All photos by Ayaky

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Ayaky ソムリエ

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