編集部

広告代理店の企画、出版社の書籍編集を経て2016年に企画・編集・ライターとして独立。ワタリドリ製作所の屋号で、書籍の執筆・編集、複数の企業のメディア運用に関わる。 東京都観光まちづくりアドバイザーとして、国や県庁のインバウンド事業の仕事をしていたときにTABIPPOに出会い、2023年春からジョイン。 大学生の頃から、世界各地を一人旅しては、陸路で国境越えをすることに情熱を捧げていた。街歩きとおいしい物と温泉が好き。 著書:『世界の絶景1000』(英和出版社)共著、『石の辞典』(雷鳥社)

タヒチと聞いて最初に思い浮かんだのは、エメラルドグリーンの海に浮かぶ水上バンガローの景色。南太平洋の楽園のイメージが強いタヒチは、いつか行ってみたい国の一つでした。念願叶って今回私が参加させてもらったのが、タヒチ観光局とハワイアン航空が主催する7泊10日でタヒチ島を含むポリネシアの4島を巡る旅。

帰国した今、タヒチの印象として色濃く私の中に残るのが、自然と人が共存して一体となっているとても神聖なイメージです。美しいという言葉だけでは言い表せないほど、タヒチの島々は存在そのものが輝かしい島でした。

-眺めているだけで幸せな気分になる海
-自然を崇拝する独自の文化
-過ごしやすい南国の気候
-シーフードを中心とした極上グルメ
-明るくて穏やかな国民性
-魂が揺さぶられるようなダンス

目にしたものすべてに感動して、完全に心を打ち抜かれた状態で帰国。暫くの間、現実世界に戻って来られなくなるほど。そう、私はタヒチに恋してしまったのです。

いつかまた訪れたいと思える場所に巡り合えたことが幸せでたまらない。

ここでは、私が旅をしながら感じたタヒチの魅力を、全3回でお届けしたいと思います。

タヒチってどんなところ?

▲Photo by タヒチ観光局
フランス領ポリネシア(タヒチ)は、ハワイ諸島、ニュージーランド、イースター島を結んだ「ポリネシア・トライアングル」と呼ばれる地域の中心にある118からなる島々のこと。フランス領とだけあって、島の公用語はフランス語ですが、ホテルやレストランなどでは英語が通じます。

紀元前2500年頃よりオーストロネシア人が台湾のあたりから南下してトンガやサモアを経て、タヒチの島々であるソシエテ諸島、マルケサス諸島を通ってハワイ諸島、イースター島、ニュージーランドなどに移り住んだと言われています。

実際、タヒチアンダンスの衣装や動きはハワイアンダンスによく似ているし、島の人たちはハワイ島の先住民と似た容貌。そして、私たち日本人とも似た顔立ちの人がいたりして親近感が湧きます。

ハワイアン航空に乗ってホノルル経由でタヒチへ

▲Photo by ハワイアン航空
現地に向かうのに利用したのは、ハワイアン航空。10月までは日本からタヒチへの直行便が運休のため、ホノルルを経由してタヒチ島へと向かいました。日本からだと羽田、成田、関西、福岡の4つの空港から出発可能です。

ハワイアン航空のホノルル(ダニエル・K・イノウエ国際空港)とタヒチ島(ファアア国際空港)を結ぶフライトは週1便のみ。便が少ない分ハードルが高いと思うかもしれませんが、うまく有休と組み合わせれば意外と行ける行程だったりします。

というのも、土曜に出発して翌々週の月曜日には帰国の場合、10日間のうち週末の土日を2回利用することができるからです。

ハワイアン航空の機内は全部で3種類のシートがあります。

▲ビジネスクラスのプレミアムキャビンは全18席。眠れるようにマットがついてゆったり仕様

▲足元が広めのエクストラ・コンフォートは68席

▲メインキャビンのエコノミークラスは192席。全席モニター付きなのも嬉しいポイント
私が乗ったのはエクストラ・コンフォート席で、割とゆったり座れて快適でした。軽く仮眠をとって映画を見て過ごしているうちに、あっという間にホノルルに到着。


▲機内食ではロコモコ丼が提供。機内からハワイ気分を満喫できた
Photo by ハワイアン航空

▲機内のアメニティもオシャレ
Photo by ハワイアン航空

羽田国際空港を土曜日の20時15分に出発して、ホノルルには土曜の朝9時05分に到着(東京はホノルルよりも19時間進んでいるからね)。タヒチ島に向かうHA481便は同日の15時35分にホノルル出発なので、6時間ほどホノルルに滞在。ハワイアン航空の利用者が利用できるという特別なラウンジを見学させてもらいました。


▲有料のラウンジ「アパートメント1929」。大きな窓からは庭の緑が見えて癒される
Photo by ハワイアン航空

「Hawaiian Airlines Premium Airport Service at HNL」というサービスが、出発便までゆっくり過ごしたい人におすすめです。到着72時間前までに電話かメールで予約可能。料金は1人利用、2人利用に関わらず500ドルで、3人目からは一人につき追加で250ドルになります。

ホノルル国際空港に到着したらすぐにコンシェルジュが出迎えてくれて、専用ラウンジのある「アパートメント1929」まで送迎してもらえるので移動するストレスがまったくありません。

▲事前に予約しておけば一人ずつ異なるメニューで食事をサーブしてもらえる
ラウンジ内にはシャワー室やWi-Fiも完備。事前に予約すれば食事をすることができるのと、バーカウンターがあってアルコール類などのドリンクも楽しめるので、ホノルル市内に出る移動の手間を考えるとここでゆったり過ごすのもよさそうです。

▲空港内の飲食店で食事やショッピングをして過ごすのもよし
せっかく立ち寄ったのでハワイ気分を味わおうと、ホノルル国際空港内のレストランでポケ丼をいただきました。乗り継ぎまでもっと時間がある場合は、トランジットを利用してホノルル市内まで出られるので、ハワイ観光も一緒に楽しむことができてお得です。

ハワイアン航空についてくわしくはコチラ

空港の近くの海が見えるリゾートホテルに宿泊

ダニエル・K・イノウエ国際空港(ホノルル)を15時35分に出発して、同日の21時30分にファアア国際空港(タヒチ島)に到着。その日は空港から車で20分ほどの距離にある「Le Tahiti by Pearl Resorts」に泊まりました。

▲ロイヤルスイートの部屋はプール付き。ビーチ沿いにあるため、部屋から海が眺められる
Photo by Le Tahiti by Pearl Resorts


▲プレミアムデラックスルーム
Photo by Le Tahiti by Pearl Resorts

私が泊まったのはメゾネットタイプの部屋で、キッチンと冷蔵庫が完備。夜に到着して一泊だけというのがもったいないと感じるほど快適で気持ちのいいホテルでした。

マオヒ族による筋肉自慢のスポーツイベント

▲チーム戦で的に当たったやりの数を競うやり投げ競争
毎年7月に開催されるタヒチのお祭りHeiva(ヘイバ)。その一つとして行われるスポーツイベントを観戦しました。やり投げ、ココナッツの皮むき競争、石の重量上げなど、なかなか個性的な競技の数々です。

▲うず高く積まれたココナッツを斧でひたすら真っ二つに。近くにいるとココナッツ汁が飛んでくる

▲ココナッツのくり抜き作業はかなりハードそう。腱鞘炎になりそうな気がする
中でも見応えがあったのが、ココナッツの皮むき競争。筋骨隆々なマオヒ族の男性が、斧を振りかざしてココナッツを真っ二つにしてから手で割き、道具を使って中身を高速でくり抜くという腕の筋肉が悲鳴を上げそうな競技です。ココナッツ汁で全身をテカテカさせながらも、一心不乱に皮むきをする様は、なかなかシュールです(笑)。ツアーの参加者同士で誰が勝ちそうか予想したりしながら楽しみました。

▲筋肉自慢の男性陣による石の重量上げ
Photo by タヒチ観光局

タハア島近くのビーチリゾートにある水上バンガローに宿泊

▲エアタヒチの機体の模様がかわいい

いよいよお待ちかねのビーチリゾートへ。国内線のエアタヒチでタヒチ島からライアテア島へ飛び、そこからシャトルボートでさらに30分ほどの場所にあるタハア島に向かいます。
▲シャトルボートで風を切って走るのが爽快

▲ボートからの眺めも最高!ジュラシックパークに出てきそうな島も

▲海上に建ち並ぶ水上バンガローが見えてきた!
宿泊したのは「Le Taha’a by Pearl Resorts」。島全体がリゾートになっていて、施設内にはスパ、レストラン、バーなどがあります。

▲リゾートがあるのはタハア島の近くのTautauと呼ばれる小さな島
Photo by Le Taha’a by Pearl Resorts


▲ウェルカムドリンクのフルーティーなお茶が驚くほどおいしかった


▲部屋の床がガラス張りで魚が泳いでいるのが見える
バンガローは1棟ごとにカードキーで出入りする仕組み。中に入ると広々としたバルコニーがあって、完全なプライベート空間になるので窓全開で過ごせます。

▲橋の上から小さいサメやエイを発見!人を襲わないやさしいサメなのだそう
バンガローの光に吸い寄せられるように、夜になると続々と大型魚たちがやってくる。眼下に集まる魚をお風呂に浸かりながら眺めるという贅沢な時間プライスレス。窓からの心地のよい夜風に当たりながら、ふかふかのベッドでぐっすり眠ることができました。

▲美しい庭園のリゾート内も散策が楽しい

▲リゾート内にあるハート型の小島のTuteは、Love islandとも呼ばれていて新婚カップルに人気
Photo by Le Taha’a by Pearl Resorts

▲ディナーはホテル内にあるHawaiki Nui restaurantにて
Photo by Le Taha’a by Pearl Resorts

館内の至るところにボートをモチーフにしたアート作品が並びます。レストランはすべて、タヒチの有名なボートにまつわる名前がついているそう。今回ディナーをいただくメインレストランの「Hawaiki Nui」は、毎年秋におこなわれるボートレースの名前にちなんだものだといいます。

シーフードをふんだんに使ったポリネシア料理

提供される料理はフレンチの要素を加えたポリネシア料理。シーフードや野菜が中心でどれも日本人の口に合うものばかり。さっぱりしていて重くないので、最後までおいしくいただくことができました。

▲「Pumpkin Latte」素材の甘みが引き立つココナッツとタハ島のバニラを使ったパンプキンスープ

▲「Korori ceviche」真珠がとれる黒蝶貝を使った料理。歯応えがあってさっぱりした味わい

▲「Black Angus beef carpaccio」ブラックアンガスビーフにはトリュフ、ピスタチオ、アーモンド、パルメザンチーズ、オリーブオイル、カブのピクルスなどが添えられている

▲「Sea scallops」ホタテ貝、タハア産のバニラマッシュポテト、ポルチーニ茸とグリーンアスパラガス。濃厚でクリーミーなソースはホタテとの相性抜群!

▲「Fruits plate」南国は果物が絶対おいしいでしょ、ということで最後はフルーツの盛り合わせで〆
1日の終わりに最高のポリネシア料理をたっぷり堪能しました。島でとれる食材とフレンチなどに使われる高級食材を組み合わせた独創的な料理は、きっとここでしか味わえないはず。彩り豊かな美しい料理に、身も心も存分に満たされたのでした。

次回は3日間かけて訪れたライアテア島、タハア島での体験をご紹介します。

Photos by Chiharu Yahagi

編集部

広告代理店の企画、出版社の書籍編集を経て2016年に企画・編集・ライターとして独立。ワタリドリ製作所の屋号で、書籍の執筆・編集、複数の企業のメディア運用に関わる。 東京都観光まちづくりアドバイザーとして、国や県庁のインバウンド事業の仕事をしていたときにTABIPPOに出会い、2023年春からジョイン。 大学生の頃から、世界各地を一人旅しては、陸路で国境越えをすることに情熱を捧げていた。街歩きとおいしい物と温泉が好き。 著書:『世界の絶景1000』(英和出版社)共著、『石の辞典』(雷鳥社)

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