タヒチ観光局とハワイアン航空が主催のタヒチ島を含むポリネシアの4島を巡る旅を全3回でお届けする本連載。Part1ではハワイアン航空の紹介、タヒチ島で宿泊したホテル、マオヒ族のスポーツイベント、水上バンガローがあるビーチリゾートでの過ごし方などをご紹介しました。
Part1|ハワイアン航空で行こう!タヒチ4島巡りの旅 Part1ホノルル経由でタヒチへ。水上バンガローで海と一体感を味わう
今回は1日ずつ巡ったライアテア島とタハア島の見どころについてお伝えしていきます。
また、タヒチ観光局から30名の方にクリスマスギフトが当たるキャンペーンを実施しているので、ぜひ応募してみてくださいね!
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まず最初に向かったのは、ポリネシアで最初に人が住み着いたとされるライアテア島です。
ライアテア島では、ファアロア渓谷にある「ボタニカルガーデン」と、世界遺産の「タプタプアテア (Taputapuatea) 」といった貴重な遺跡を訪れました。
見出し
ライアテア島|ボタニカルガーデンで自然と共に生きるマオヒの暮らしに触れる
▲植物を見つけてはマオヒ族の間でどうやって使われているかをレクチャーしてくれた
以前は「Havaii/ Havai’i」と呼ばれていたライアテア島が、首長制から王制に変わってから「ライアテア」と呼ばれるようになりました。古代ポリネシア人のことを、タヒチ語でマオヒ、ハワイではネイティブハワイアンを意味するマオリと呼びます。
ご自身もマオヒ族だというガイドのGiovaniさんと一緒にボタニカルガーデンを散策。日本では目にすることのない固有種がたくさん自生していて、見つける度にマオヒの生活の中でどのように活用されているのか実演してくれるので、植物園好きの私は興味津々で話を聞いていました。
▲驚くほどのスピードで草を編み上げてお皿を作ってくれた
▲ノニの実。独特の苦味と酸味のあるジュースになる
▲プラスチックのような光沢のある真っ赤な赤い花。髪飾りにしたい
▲葉っぱの裏に白い粉のような物がついていて、肌に乗せてパンッと叩くと葉の形のペイントアートになる
▲朝に黄色い花が咲き、やがてオレンジから赤に変わって夜には落ちる1日しか咲かない花。かつてはインクに使っていたそう
ティリーフの葉を使って、タヒチアンダンスで使う冠や腕輪も即興で編んで作ってくれたのですが、まさに神業。自然が生活の一部にあるというのがどれだけ豊かなことなのか、自然と共に暮らすマオヒの生活の知恵を垣間見ながら強く感じました。
ライアテア島|世界遺産タプタプアテアのマラエでマオヒのスピリットを知る
▲岩礁と溶岩を使った遺跡
Photo by タヒチ観光局
次に行った先は世界遺産になっている「タプタプアテアのマラエ」です。マラエとは宗教儀式を行う祭祀場のこと。マは“Clean”,“pure”、ラエは“頭”という意味で、頭を浄化・清める場所という意味があります。今でも聖地としてポリネシアントライアングルに住むポリネシア人が巡礼に訪れる地。
▲古代から就任の儀式や、政治的な同盟・島々の会議などに使われてきた
この遺跡で最も象徴的で神格化されたマラエ。セレモニーではほら貝を鳴らし、オレロと呼ばれる語り手が語り、参加するみんなで歌い明かします。そして、時が来ると静かに瞑想して、神々に祈りを捧げるのだといいます。
途中、「タイヌーのマラエ」と呼ばれる王のマラエがありました。リーワード諸島において重要なマラエのひとつ。こうしたタプタプアテアの研究や復興に大きく貢献し、ポリネシア調査研究に携わってきたのが、太平洋考古学の第一人者である篠遠 喜彦さん(1924年生まれ~2017年没)だったそうです。こんなところにも日本と関わりがあったとは。
▲タイヌーのマラエは、高さ3メートルのサンゴの岩で作られていて、中は50平方メートル以上の広さがある
▲海岸沿いに落ちていた扇状のサンゴは昔、ココナッツを剥くナイフにしていたそう
▲教会の壁にはマラエの石が使われている
遺跡に刻まれたタトゥーの模様を見せながら、ガイドのGiovaniさんがマオヒに伝わる数々の伝説を教えてくれました。特に印象的だったのが、遺跡にある模様と同じものが、ガイドさんの体にタトゥーとして刻まれていたこと。ディズニー映画のモアナでも同じような光景があったことを思い出しました。
▲ガイドさんのお尻の辺りには一家の守り神であるサメが刻まれている
▲遺跡の中にあった模様と同じものが彫られていた
▲椅子みたいにして蔓に寄りかかって休めるそう
▲やってみたら木に包まれている感覚でひんやりして気持ちよかった
タヒチでは一族の守り神や、マオヒに伝わる伝説の一部をタトゥーで体に刻む文化があります。今はファッションの一部として取り入れる人がほとんどだと思うのですが、タトゥー発祥の地であるポリネシアでは、こうした宗教的な意味合いが強いのだと認識しました。
波音をBGMにリゾートアイランドでランチ
たくさん歩いてお腹もすいてきたので、またボートで移動して、「Vahine Island – Private Island, Resort & Spa」でランチ。
▲島全体がリゾートになっている
Photo by Vahine Island – Private Island, Resort & Spa
美しい小島がまるごとリゾートになっていて、バンガローエリアと、ヴィラ・ロイヤルというラグジュアリーなヴィラエリアに分かれています。
▲最高のロケーション
美しい海を見ながら波の音をBGMにいただくランチ、プライスレス。一瞬で多幸感に包まれました。
▲ツナのポワソンクリュ、海老のココナッツカレーソースがけ
▲コーヒーとフランス菓子。疲れた体に染みわたる
3つのバンガローとヴィラの中も見学させていただきました。家族や友人と一緒に来ても楽しめそうです。
▲VILLA ROYALEのスイートルームの一室。タヒチアンキルトをあしらったインテリアも素敵
▲VILLA ROYALEの” マスター・スイート。”エクストラベッドで3名まで泊まれる
▲VILLA ROYALE のバスルーム。貝殻が散りばめられたミラーがかわいかった!
タハア島|バニラ農園で生バニラの香りに癒される
▲緑が多い自然豊かなタハア島
Photo by タヒチ観光局
次に向かった先は、ライアテア島から北にシャトルボートで数分の場所にある小さな島、タハア島。たくさんのバニラ農園が広がることから、通称「バニラアイランド」とも呼ばれています。
世界のバニラの99%がマダガスカル産で、残り1%がタヒチ産。そして、タヒチ産のバニラの70~80%がここ、タハアで作られています。タハアのバニラは香り豊かで上質なことから、フランスをはじめ世界のパティシエに愛用されているという高級なバニラ。
他にも、黒真珠の養殖場や2つのラム酒蒸留所があります。ここは、タヒチの名産品を作ることで、観光産業を支えている島なのです。
▲家族経営の農園が多く、三世代でバニラ作りをしていた
農園を訪れると、甘いバニラの匂いでまるでお菓子工場にいるかのよう。
バニラはオーキッドという蘭の仲間で、植えてから3年ほどで花が咲きます。花には香りがなく蜂での受粉ができないことから、すべて手作業で受粉させているんです。
▲花1つにつきサヤが1つしかできないので、受粉作業はとても大変
Photo by タヒチ観光局
▲乾燥させてチップ状になったバニラ
受粉後に実が生るのに9ヵ月ほどかかり、さらにそこから天日干しして保存する工程を2~3ヵ月繰り返します。乾燥すると4キロあったサヤは、4分の1の1キロの重さに。
▲高齢のおばあちゃんたちが手慣れた様子で黙々と寄り分け作業
出荷するには形に基準があって、形が悪いものはペーストや粉にして加工品にします。バニラができあがるまでには、これほどの膨大な時間と労力がかかっているのです。
昔はタハア島だけで300トンも生産されていたバニラも、今では40トンほどに減ってしまいました。今は、250人ほどの農家が島の一大産業であるバニラ作りを支えています。
これを聞いて、普段何気なく食べていたバニラ入りのお菓子を、もっと味わって食べようと思いました。園内で売られていたバニラ入りの紅茶などもお土産としても人気があるそうです。
タハア島|タヒチアンパールの養殖場を見学
▲うっとりするような色合い。ほ、ほしい……
Photo by タヒチ観光局
向かった先は「Love Here Pearl farm」という黒真珠養殖場です。タヒチの黒真珠は美しい彩光色が特長の、いわずと知れた高級パール。タヒチアンパールというネーミングで市場に出回っています。
私も以前、奮発して誕生日に買ったタヒチアンパールのジュエリーをずっと大切に使っていたので、生産現場を見るのが楽しみでした。
▲船から降り立った瞬間、海産物を思わせる匂いが
▲母貝を育てるのに約3年がかかる
Photo by タヒチ観光局
貝は海底6mに沈めて、3ヶ月に一度取り出しては洗うという作業を繰り返します。そして、死んで口が開いた貝は捨てるといったことをしつつ約3年間かけて育てるそうです。
十分に育ったら、貝に核と外套膜を入れ込む作業をして、海に沈めてさらに18ヶ月かけて真珠ができあがります。
▲1日に500回くらい核入れ作業をする
▲網の色でいつ入れたものか、誰が作業したものかがわかるようにしている
▲1つの母貝からは4回まで真珠を作ることができる
Photo by タヒチ観光局
▲ファームでとれた真珠を使ったジュエリーも売られていた
ファーム内のショップを覗くと、数十万円ほどする黒真珠のネックレスやブレスレットから、1,500円ほどのお手軽な値段で買える黒真珠までありました。値段は、サイズ、形、色、表面のなめらかさ、輝きなどによって決まるといいます。
タヒチアンパールはとても高価ですが、日本で購入する相場の数割は安く買える価格帯でした。一粒の真珠が完成するまでに膨大な時間と手間がかかることを考えたら、数万円以上する値段なのも納得です。
タハア島|ラム酒工場で飲み比べ
▲ラム酒醸造所「Domaine Pari Pari」
▲お酒に使われる大量のサトウキビ
ラム酒とはサトウキビを原料にして作られるお酒のこと。タハア島の醸造所で作られるラム酒は、サトウキビを搾ってジュースにしてから、それを発酵・蒸留するアグリコール製法で作られています。ここでは、製造工程を見せてもらえるだけでなく、ホワイトラムのみ無料で試飲することができます。
▲緑の機械でサトウキビを搾る
▲絞ったジュースは1週間発酵させて、良い物と悪い物に分けてから蒸留
▲40度、55度のホワイトラムは無料で試飲できる。他のものは有料で試飲可
試飲できるということでホワイトラムをいただきました。ほのかにサトウキビのような甘さがあるものの、とても強いお酒であることは確か。普段、飲みなれていない私は一口目で胃の中が燃えあがるような感覚がありました。ウイスキーは40度のもので39.5USD、55度のもので45USDほど。他にもジンジャーラムやウイスキーの樽で寝かせた3年ものもあります。
▲仕事であることを忘れて飲み始めたメンバーもちらほら(笑)
▲バニラ入りのオイル・ソルト・石鹸や、虫刺されや火傷に効くタマヌオイルなども売られていた
ライアテア島とモーレア島を巡る島旅は、そこで暮らす人たちの中に眠る古代から脈々と受け継がれてきた叡智や自然崇拝の考え方、生きることそのものに対する畏敬やスピリチュアリズムの精神性に触れる時間でした。
ごく当たり前のこととして、自然と共に生きることを選択し続けている彼らの暮らし方を見て、私たち日本人が忘れかけている大事な自然崇拝の心を垣間見た気がします。決して日本人とも縁遠くはない民族性。もっと自然の流れに身を任せて直観的に生きてもいいのだと思わせてくれるような、貴重な体験でした。
Part3では、旅の後半に訪れたモーレア島での体験とタヒチ島で見たタヒチアンダンスのイベントHeivaの様子をお届けします。
クリスマスギフトが当たるキャンペーン実施中!
そして、最後に特別なお知らせです。
今年はタヒチへの直行便が再開したこともあり、タヒチ観光局から30名の方にクリスマスギフトが当たるキャンペーンを実施中です。
【ギフトボックス内容】
①ココナッツオイルとティアレを使ったオイル「モノイ・デ・タヒチ」
②タヒチの国花「ティアレ」の香りのキャンドル
③イラストが可愛いタヒチ産「ヒナノビール」
④タヒチ観光局オリジナル・タトゥーシール 他
応募方法:
1.インスタグラムのタヒチ観光局公式アカウント(@ tahititourismejp )をフォロー
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【応募締切:2024年12月13日(金)12:00】
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Photos by Chiharu Yahagi