ピッサヌロークからいざ、カオコーへ
ゲストハウスで教えていただいたカオコーまでの現地情報
いよいよ、ピッサヌロークを後にして、向かうは目的地であるカオコーです。
カオコーへはピッサヌロークからGrabタクシーで直接向かうことにしました。
(タイでの街移動は圧倒的にGrabやBoltといった配車アプリの活用が便利。ほぼタイ全国どこへでもこういった配車アプリを使って移動ができます)
ピッサヌロークからカオコーまでは片道およそ2時間半で1000バーツほど。
僕は今回友人と3人で旅をしていたため、Grabを利用しました。
日本に比べるとタクシーの価格が格段に安いため、長距離移動の場合でも複数人での移動であればタクシーがお財布にも優しくおすすめです。
幻想郷の地 “Khao Kho”へ
ただひたすらにまっすぐ伸びた道のりを走ること約2時間。
ついに最後の坂を登っていき、現れる丘の主。
ついに、あの幻想郷へ、たどり着きます。
タイのスイス”Khao Kho”。雨季でこそみられる原風景
なぜ、このオフシーズンと言われるこの時期にここへ来たかったのか。
それは、一瞬の晴れ間をいつよりも誰よりも幻想へ惑わせる風景がそこには現れるのだから。
天空のようでいて先の見えぬモヤのようで、しかしそこには希望が必ず待っていると。
幻想的な「Wat Phra That Pha Sorn Kaew」
どうしてもカオコーで一夜を過ごしたかった理由。
それは、ここでしか見ることのできない「Wat Phra That Pha Sorn Kaew(ワットプラタート パーソーンケーオ)」をこの目に焼き付けたかったからでした。
雨季の間に佇む仏像。ふとした瞬間、突如霧が晴れ渡り。姿を現す。
あまりにも幻想的な仏像。それを見ていると現実と幻想の境界が曖昧になっていきます。
なぜ、ここにいるのか。
どうして、存在しているのか。
何のために、歩みを止めているのか。
禅問答が全身を掠めてゆく。
そこに答えはなく、ここに在ることがすべてである。
僕は、そんな瞬間を、「幻想」と「生」を肌で感じとりました。
ありのままを受け入れること、この刹那を大切に過ごすこと。
この景色を思い出すことで、この先何かあった時にも、ふと我にかえることができるのではないか。
不思議な空間で、そんな不思議な気持ちになりました。
主人の内部にはピンクの衣が装飾された貴重な寝釈迦
新たな巨大建造物を建築する計画も進められている
改装仏塔も幻想と現実の境界で見るものを惑わせる
仏塔の中に佇む空間 ステンドグラスに宇宙が煌めく
そして、どこかで背中を押してくれているような、心強い視線が僕を見守ってくれているかのような気持ちにもなりました。
自然とみなぎる「何か」が、確かにワットプラタート パーソーンケーオには潜んでいました。
・名称:Wat Phra That Pha Sorn Kaew
・住所:95 Khaem Son, Khao Kho District, Phetchabun 67280
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:6AM-6PM
・定休日:なし
・電話番号:+66922696328
・料金:入場料フリー
・所要時間:約1時間
・オススメの時期:11月〜3月(乾季:日によらず眺望良し), 7月〜10月(雨季:雲霧の幻想風景良し)
・公式サイトURL:Facebook
宿泊先:Moonlight Chateau (มูนไลท์ ชาโต้)
メルヘンにたたずみ、幻想的な風景の一部と化していた宿「Moonlight Chateau」。
今回の宿泊先は、事前に SNSを通して予約・先払いをしてからの宿泊でした。
乾季になると周辺の人気宿はかなり予約が取りづらくなるので、早いうちからの予約をおすすめします。
また、リゾートホテルが多いこともあり、価格もそこそこお値段の良いものが多いため、安く済ませたい旅人の方には、ぜひ、今回ご紹介する宿に泊まってみてください。
このホテルの予約方法はFacebookからの問い合わせ。有名予約サイトを通さない分、手数料がかからないためほか宿泊施設と比較しても抑えることができます。また、この宿は比較的空きがあるそうなので、なかなか宿が見つからない場合も、一度問い合わせてみてみると良いかもしれません。
今回宿泊したのは、ヴィラタイプ(ダブルベッド1台、シングルベッド2台)で3人宿泊可能なお部屋。料金は、一泊2800バーツでした。
部屋からは直接お寺が眺望でき、立地もお寺エリアまで徒歩10分というとても快適かつ思う存分幻想郷を満喫できるベストスポットです。
・名称:Moonlight Chateau (มูนไลท์ ชาโต้)
・住所:หมู่ที่ 7, @Moonlight Chateau 259, Khaem Son, Khao Kho District, Phetchabun 67280
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:14:00 チェックイン, 12:00 チェックアウト
・定休日:要確認
・電話番号:+66864563593
・料金:Vilaタイプ 1200バーツ〜(複数人での宿泊がおすすめ!)
・公式サイトURL:https://sites.google.com/view/moonlightch/home
・Facebook:https://www.facebook.com/MoonlightChateau?_rdc=1&_rdr
雨季のユートピアへ。誘い浸る旅
翌日は、ホテルの方にお願いして1日クルマをチャーターできないか交渉しました。結果的に丸一日カオコーを自由に回ってくれたのちに、そのまま、ピッサヌロークまで送り届けてくれるように車を手配していただくことができました。
(カオコー1日チャーター1200バーツ、カオコーからピッサヌローク:1000バーツ+ガソリン代600バーツ=総計2800バーツ,参考までに現在のガソリン価格はおより35バーツ/L程)
一日カオコーを回ったので、見つけたおすすめスポットを紹介しようと思います。
カオコー1番の眺望カフェ「Pino Cafe」
どうしても食べたかった BUTTER CROISSANT
カオコーイチオシの眺望カフェ「Pino Cafe」。
雨季に佇む雲霧に黄昏ながら、雨季特有の空気を堪能しながら少し華やかなブランチを。
入店時のテラス席からの眺望の様子
「Pino Cafe」はハンバーガーやその他アメリカンブランチやドリンクメニューも豊富。開店時間いつきても満喫できるカフェです。
一瞬のこのひとときに固唾をのむ
・名称:Pino Latte Restaurant & Cafe
・住所:232 Khaem Son, Khao Kho District, Phetchabun 67280
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:7AM-7PM
・定休日:なし
・電話番号:+66870994497
・料金:1人200-300バーツ程度
・所要時間:1時間
・公式サイトURL:Facebook
アルプスの少女ごっこは、”モンケー (ม่อนแกะ)”で。
タイのスイスと言われる「カオコー」。ここにはアルプスの少女気分を満喫できる場所があります。
羊農場”モンケーカオコー(タイ語でモン:北部の方言で山、ケー:羊)”。
僕たちが訪問した時は雨季の洗礼を受け、羊たちは古屋へ避難させられてしまっていました。ただ羊が避難していなかったため、入場料フリーで農場に入ることができました。
20~30分羊なきアルプスごっこをしていると日差しが差し込み出し……
なんと、突如の羊解放。
無事にタイのアルプスで少女のように羊と戯れることができました。
これをこの雨季の絶妙な季節に味わえる幸福感といったら……!なんとも言えないラッキー感……!この地を好きになってしまう瞬間になりました。
傘も投げ飛ばしちゃう微笑みの雨季
・名称:ม่อนแกะ เขาค้อ(モンケー カオコー)
・住所:ใกล้ Khao Kho, Khao Kho District, Phetchabun 67270
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:7:30-17:30
・定休日:不定期(天候により)
・料金:入場料100バーツ (訪問時:雨天無料)
・所要時間:1時間
・公式サイトURL:Facebook
大迫力に大豪雨 ゆれる風力発電村「Rai GB Wind Turbine Farm, Khao Kho」
道中は豪雨に打たれながらも、奇跡的な晴れ間の間にたどり着いたのが「Rai GB Wind Turbine Farm, Khao Khom(カオコーのライGB風力発電所)」。
風力発電ツアーに1人60バーツで参加することができます。ツアーは観光用カートに乗って。
途中に写真スポットがいくつかあり、そこで乗り降りできるようになっています。観光用カートがいくつか巡回しているため、タイミング良く回ってきた観光用カートにで乗り込んで移動をすれば大丈夫。自分のペースでゆっくりと写真を撮りながら各スポットでくつろぐことができます。
「カオコーのライGB風力発電所」で風を切る音色をぜひ感じてみてください。
雨雲の影に潜んでいる風力発電所の機体とこの自然と雨に馴染む空気感が、またここで物質と自然の境界線を曖昧にさせるような気がします。
カオコーは、標高が高く風が強いという地理的条件から、風力発電に最適な場所として選ばれました。この地域に風力発電所を建設することで、以下のメリットが期待されています。
・再生可能エネルギーの推進: 石油や石炭などの化石燃料に頼らず、自然の力を利用することで環境負荷を低減。
・地域経済の活性化: 発電所の建設や運営を通じて、地域住民への雇用創出や観光客誘致に貢献。
・エネルギー自給率の向上: 外国からのエネルギー輸入に頼らず、国内でのエネルギー供給を安定化。
・環境学習の場: 風力発電の仕組みや再生可能エネルギーの重要性について学ぶことができる貴重な場所となっています。カオコーのライGB風力発電所を訪れる際の注意点
・アクセス: レンタカーやツアーを利用するのが一般的です。公共交通機関でのアクセスは限られています。
・天候: タイ北部は雨季と乾季がはっきりしており、雨季には視界が悪くなることがあります。
・自然保護: 発電所周辺は自然保護区となっているため、動植物への影響に配慮した行動が必要です。
・その他: カオコーのライGB風力発電所は、タイの再生可能エネルギー開発の象徴的な存在であり、観光スポットとしても注目されています。雄大な自然の中で風力発電を体験したい方は、ぜひ訪れてみてください。
・名称:Rai GB Wind Turbine Farm, Khao Kho(カオコー ライGB風力発電所)
・住所:2305 หมู่บ้านเพชรดำ Thung Samo, Khao Kho District, Phetchabun 67270
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:7AM-6PM
・定休日:不定期
・電話番号:+66643048222
・料金:入場料無料, ツアーカート料金1人60バーツ
・所要時間:1時間
・オススメの時期:11月〜3月(乾季)
・参考情報サイトURL:Thailand Tourism Directory
乾季におすすめ!カオコービューポイント「Khao Kho Viewpoint」
乾季には池の上に早朝雲海が現れるという、現地で有名なビューポイントがあります。
ここは乾季がおすすめです。乾季の気温がぐっと下がる時期にならなければみられない景色なのです。
僕が訪れたのは雨季なので、もし2度目の訪問で「Khao Kho Viewpoint」に訪れたその際は、記事に追記して幻想へのお裾分けをさせていただきますね。
とはいえ、雨季でも一瞬雨が止む時に、幻想的な風景を見ることができます。
・名称:Khao Kho Viewpoint
・地図:Google Mapを埋め込み
・営業時間:24 hours
・料金:無料
・所要時間:15分
・オススメの時期:11月〜3月(乾季)
季節噛み締める醍醐味を。
帰路の夕焼けに耽る幻想現実の終焉に想う旅へ
タイの雨季はローシーズンと呼ばれます。
しかし、「ローシーズンかどうか」それを決めるのは誰でもない、旅する本人です。
季節は日々呼吸をし、二度と同じ日が訪れることはないのだから。
毎日が特別です。
同じ場所に再び訪れたとき、新しい醍醐味を見つけてみてください。
かつて、あの時、あの季節に出会ったあの瞬間。
この幻想の地、タイで感じてみてください。
旅の帰路には、きっと、また来たいなと思えるはず。
旅を重ねていけることも人生の醍醐味です。
そうして、旅は再び続いていくのだから。
***
ぜひ、この乾季の時期に、そして次の雨季の季節にも。
タイのスイスは”Khao Kho(カオコー)”へ訪れてみてはいかがでしょうか。
きっと、そこにはあなたにしか出会えない幻想郷が待っているはず。
All photos by Yuki Kumagai