ライター

ローカルな街並みや文化が大好きな、兵庫県出身の25歳。ベンチャー企業の法務担当として勤務する傍ら、休日は機会を見つけて地方を旅している。熱意の応援者として、ともに刺激を受け与える関係でありたい。最近は地域の魅力を伝えるツアーづくりに取り組む。秋のフルマラソンに向けても奮闘中。

旅に出かけると、様々な「紙」に出会う。

例えば新幹線の切符や地域のフリーペーパー、さらには飲食店や古書店でのショップカード……。

ストレングスファインダーの1位が「収集心」である僕にとっては、ついつい手が伸びてしまう。どの紙も手元に置いておきたいものばかり。

旅先で集めてきた紙たちは、一旦クリアファイルに収納する。しかし後から見返しにくかったり、そもそも収納するのを忘れてカバンの底にくしゃくしゃになったまま放置……という経験もあり、この収納方法は僕にとっての最適解ではなかった。

紙を収集するうえで特にたいせつなのは「手触り感」のある状態を維持すること。そのため集めてきた紙を「写真を撮って残しておく」のでは物足りない。

収集・保管方法を模索するなかで見つけた最適解は「スクラップをする」だった。

ある日、スケジュール帳を探していると、たまたま目に留まったスケジュール帳があった。「余白も多く使いやすそう」そんな思いから購入したが、余白を見ていると別の用途を思いついた。

「ここに旅先の「紙」を貼ればよいのでは?」

日記を書く「ついで」に手軽に行うスクラップをする、「ついでスクラップ」を始めることにした。この収集方法が案外自分にあっていて、スケジュール帳は僕の旅の相棒となっている。

本記事では「ついでスクラップ」のやり方を紹介しようと思う。

どんなものをスクラップしている?

「ついでスクラップ」では旅先で出会った紙であれば、なんでもスクラップするようにしている。

飛行機の搭乗券、ショップカードといった「そのまま貼れるもの」はもちろん、お土産袋に描かれたかわいい絵やフリーペーパーに描かれた地図など「一部分を切り取って残しておきたいもの」も貼っている。

旅先でもらった入場券やポストカードたち。大切な旅の思い出だ。
また、旅先で押したくても台紙がなく押せなかった「スタンプ」をスタンプ帳代わりに押したりしている。

そして、ここにスケジュール帳ならではの強みが表れるのだが、メモを記すことができるのだ。

「どこで買った」「どんな場面で」「誰からもらった」

メモ(予定)を書くことに特化した「スケジュール帳」という強みを生かして余白の部分に、集めてきた「宝物」を彩る大切な思い出も、書き残すことができる。

たくさんの楽しみ方ができる「ついでスクラップ」

「ついでスクラップ」の良さは貼るときのわくわくはもちろん、時間が経ってからも眺めたりしながら末永く楽しめることだと思う。

訪れた場所の思い出に浸る

通常のスクラップ帳だとこんな感じ。
「ああ、あの場所ではこんな出会いがあったな」「このお店のパン美味しかったな」

そんな感情を振りかえる時間がなんとも楽しい。

訪れた軌跡を象徴する厚みを見てわくわくする

年月の経過とともに分厚く重くなるのは、いろいろな場所に足を運んだ旅の証。

2025年が始まって早くも3ヶ月が経った。既に分厚くなってきた手帳を見ながら、これが1年間溜まるとどんな厚みになるのだろうと考えるとわくわくする。

1年の終わりに振り返る

そして1年後と言えば、例えば年末の1年の振り返りにも役に立つ。

小さな文字で記した日記より、色とりどりのスクラップたちはより視覚的に、直接的に目に飛び込んでくる。それはさながら、スケジュール帳における「さし絵」だ。

いつか、家族と一緒に見返したりするのも良いかもしれない。

きっとこれは一生の宝物になる。そう思いつつ記録するのもまた楽しい。

「ついでスクラップ」向きの手帳って?

「ついでスクラップ」をするときに大切なのは「スケジュール調選び」だ。

ずっと継続している「ついでスクラップ」。続けられているは3つあった。

個人の記録を見せるのは恥ずかしいので付属していたサンプルを。実際には、イラストや写真の部分にスクラップをしている

①余白があり、自由度が高い

もっとも大切なのは「余白」があって「自由度が高い」手帳を選ぶこと。

僕が使っている手帳は1ページに4ブロック(=4日分)の記入欄があるのだが、このスペースが広々としており使いやすい。

たくさん書きたい日は枠いっぱい書けばいいし、絵をかいたり写真を貼ったりしてもいい。

これだけのスペースがあると、短い日記の残りのスペースにスクラップをすることも可能になる。日記の「ついで」だからこそ続きやすく、余白があるから見返しやすいのだ。

ちなみに余談だが、余白が大きいからといって持ち運びにくいということは全くない。僕が実際に使用しているのはB6サイズ。単行本とほぼ同じ大きさのため手軽にカバンに入れて、どこへでも持ち運べる。

②細かい方眼があり、書きやすく貼りやすい

旅先でサッと文字を書きたいとき、つい文章が斜めに上がってしまったり、文字の大きさがまちまちになってしまったりすることが多い。せっかくの記録だからこそ、後から見返しやすくしたい。

おすすめなのがページに「方眼」が入っている手帳。

文章を水平に書くことができ、文字の大きさも一定に揃えられる。さらに、スクラップを行う際にも、この方眼のおかげできれいに貼ることができる優れものだ。

③コーナーポケット&ジッパーポケットがあり、落とさない、なくさない

手帳にコーナーポケットやジッパーポケットが付いていると格段に使い勝手が良くなる。

美術館や博物館のチケットのような小さい紙たちは、紛失やカバンの底でくしゃくしゃになってしまいやすい。

しかし、手帳にフォルダが付いていると、そこに挟めばすべてが解決する。

トラベラーズノートの魅力

左から「よりみちノート」「トラベラーズノート」そして大好きな恵文社一乗寺店とコラボした「トラベラーズノート リフィル」。
「ついでスクラップ」を進める中で、ふつふつと湧いてきた思いがある。

それは、「旅先の出来事を、トラベラーズノートに記録したい!」というものだ。

旅好きの友人に触発され、じつは以前から「トラベラーズノート」は持っていた。しかしスクラップの習慣がなかったこともあり、うまく使いこなせていなかった。

「ついでスクラップ」を始めたことで、記録することへのハードルが下がってきた。だからこそ、今後は日常使いとして「ついでスクラップ」を続けつつ、まずは遠方への旅の記録をたくさんのスクラップと共に「トラベラーズノート」に記してみようと思う。

旅の思い出を末永く大切に楽しむために、いろいろな「紙」を試しながら、今後もスクラップを、そして「記録すること」を楽しんでいきたい。

All photos by Nakashin

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ローカルな街並みや文化が大好きな、兵庫県出身の25歳。ベンチャー企業の法務担当として勤務する傍ら、休日は機会を見つけて地方を旅している。熱意の応援者として、ともに刺激を受け与える関係でありたい。最近は地域の魅力を伝えるツアーづくりに取り組む。秋のフルマラソンに向けても奮闘中。

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