みなさん、初めまして。フリーランスフォトグラファーのwacameraです。東京生まれの東京育ち、25歳で突然ひとり関西へ移住し現在も大阪に住んでいます。住み始めて1年で関西弁を習得、今では生粋の関西人と思われています(笑)
@wacamera:https://www.instagram.com/wacamera/
普段、Instagramで気ままに趣味の写真をアップする他、仕事でも年に数回海外へ飛んでは撮影をしています。
そんな私が初めて訪れる冬のチェコの魅力を、旅中に2500枚ほど撮影した写真の中から厳選したものとともに、数回にわたってお届けしたいと思います!それではお楽しみくださいー!
メルヘンな雰囲気漂うリトミシュル
関西国際空港からドバイ乗り継ぎでプラハに向かった私。プラハ行きの機内では、さすが!音楽の聖地行きなだけあって、なんとコントラバスを座席に置いている姿を見ました。大切な楽器はこうやって移動させているのかぁと感動したのと同時に、いよいよチェコが近づいていることに興奮しました。
クリスマス間近ということもあって、機内食ではこんな可愛いケーキも出たんですよー!これは思わず嬉しいサプライズでした。
さて、長旅を終えて無事にたどり着いたプラハ。うーん!ヨーロッパの匂いがする!!しかし初日はそこから3時間ほどかけてリトミシュルという小さな町へと移動します。リトミシュルは人口1万人ほどのチェコ共和国の中央からやや北東にあります。世界遺産に登録されているリトミシュル城があります。
プラハからはバスや電車で行くことができますがオススメはバス移動です。乗り換えの必要もなく、町のすぐそばまで行ってくれるのでとても便利です。そうして夕方、陽も沈んだリトミシュルに到着した私は、町の静かさと美しさに驚きました。
東京や大阪にはない静寂と聖なる雰囲気。この日はあいにくチラチラと雪が降っておりそれがまた町の美しさにプラスされ長旅で疲れた心に沁みるよう。
この町の多くの建物がルネッサンス様式で建てられていて、ロマンチックかつメルヘン好きな私にはもうたまらん!どこを見ても、どの路地に入っても可愛い!可愛い!可愛いわけです。ハイヒールの敵である石畳だって愛おしく思えてきます。
そして町の中心地には大きなクリスマスツリー。これです、私が求めていたメルヘンの世界はここにありました!!!きっとクリスマス当日には本当にサンタクロースがここへやって来るんだろう……、そんな幻想すら抱かせてしまうほどにメルヘンな雰囲気を漂わせています。
そして私がこの旅で最も楽しみしていたこと。それは音楽の教科書でしか触れたことのない歴史に名を刻む作曲家たちの生きた証に触れること。音楽の学校に通っていたほど音楽全般が好きな私は、幼少期から父が所有していたクラシックを聴いて育ちました。
このリトミシュルは、なんと中学で習うあのモルダウ(最近はヴルタヴァというタイトルで歌われているらしい)の作曲家スメタナの生まれ育った地でもあり、中学時代に合唱部だった私はこの歌が好きでよく口ずさんでいたので、150年近くも前にはなりますがスメタナが生きたこの地に来ることをとても楽しみにしていたのです。
ここからは、スメタナの代表曲「我が祖国」を聴きながら記事を読み進めていただければと思います!
さあ、いよいよ感動のご対面〜!スメタナさん、素敵な音楽を残してくれてありがとうございます!
チェコの街を彩るアートの数々
中世時代を色濃く残すリトミシュルには所々に現代アートもあります。先ほどのスメタナ像の近くには版画家ヨゼフ・ヴァーハル氏の作品が壁に描かれています。
描かれている、と言いましたが実はこれペイントではなく彫られているのです。ズグラフィートという技法で2層にした漆喰の表面を彫って線画にしているのです。こんなに繊細な作品なのにカバーをされているわけでもなく自由に目で指で触れることができるなんて、なんて寛容的なんでしょう!
夜の雰囲気と昼の雰囲気はガラリと違って撮影するのも楽しかった!実はこのヴァーハル氏の作品はここ以外にも美術館で楽しむことができるのです。
ということで私は美術館にも足を運びました。同じリトミシュルの街中にあるその美術館では、19世紀から20世紀にかけての先ほどの壁画とは180度違う彼の作品を見ることができます。
とある芸術愛好家のために描かれた2部屋。多彩な色が洪水のように溢れていました。優しい聖母の描写もあれば、鬼のような悪魔の描写もあり彼の独特の世界観に引きずり込まれるようでした。